ヤクザとマフィアと探偵のニセコイ物語   作:七草空斗

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ゴールデンウィークという大型連休も終わり、学生の皆さんは部活動やテスト勉強が忙しくなってきた頃だと思われますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
どうも投稿者です。
最近は鼻風邪の方が酷く何をするにも鼻水が止まらない状態でして、この時期になりますと花粉症の方も鼻水が辛い時期だと思いますが気紛れにこの作品を読んでいただければ幸いだと思います。

投稿の方がかなり開きましたが見てくださっている方々には楽しんで頂けれれば幸いです。

それでは、本編の方をどうぞ


第6話 オウチデ

数日が経ちクラスの雰囲気にもなれ始めたある日

 

「一条くん家で勉強会開きたいんだけど良いかしら?」

 

一条家での勉強会が執り行われることに

 

「へー、テツって楽ん家に居候してるんだな」

 

「ちょっと訳あってな、親父の仕事の事情でここに済ませてもらってる」

 

今日の勉強会に集まったのは宮本さん、小野寺さん、桐崎さんに楽と集と俺の6人

 

部屋に行くまでの道のりで桐崎さんがソワソワしてたり楽が小野寺さんに無視されたりとみんなのいつもと違う一面が見える

部屋に着くと桐崎さんが「なんか臭うわねこの部屋」なんて言うもんだから笑ってしまったのはご愛敬。小野寺さんは楽の部屋の臭いを嗅いでいる。臭うからって女子が男子の部屋の嗅ぐのはどうなのか

 

「坊ちゃん、お茶が入りやした」

 

楽が部屋に友達を連れてきたのがよほど嬉しかったのか竜さんが上機嫌でお茶を持ってくる

 

「おう、サンキュー竜」

 

「あ、私も手伝うよ」

 

竜さんからお茶を貰った楽の手伝いをしようと小野寺さんが楽の持っているお盆を一緒に持った時に手が触れたのか2人がお茶を吹っ飛ばす

 

「うわあ!」

 

空中に熱々のお茶が舞う。このままでは小野寺さんか楽にお茶がかかってしまうと思いとっさの判断で脱いでた学ランを舞ったお茶を囲うように受け止める

 

「2人とも大丈夫か!?」

 

「あぁ、小野寺は大丈夫か!」

 

「ご、ごめんなさい!」

 

2人の安否を確認し床に散らばった湯のみをお盆の上に戻す

 

「冴島くん、大丈夫!?」

 

「大丈夫か?冴島」

 

「あぁ、大丈夫、2人とも怪我はない?」

 

「でも、湯のみの中のお茶がかかって・・・」

 

「ん?これか?こんなの大した事ないよ、逆にお茶の匂いでワイシャツがいい匂いになったよ」

 

冗談を飛ばしながら学ランを羽織るが学ランの方にもお茶がかかっていたようでベチャベチャに濡れている。流石にこのまま濡れた学ランを羽織るのも嫌なので自分の部屋に戻り上だけパーカーを羽織ってくる。制服は明日も学校があるのでハンガーに掛けて天日干しにしておく。ついでに竜さんに雑巾を用意してもらい畳にシミがつかないように拭いていく

 

「冴島くん、本当にごめんなさい!一条くんも部屋にお茶こぼしちゃって」

 

「良いって小野寺。小野寺が無事で良かったよ」

 

「うん、全くだ。誰も怪我しなかったから良しとしようよ」

 

小野寺さんが楽や集になだめてもらい勉強会が始まる

カバンを開きプリントを見てある事に気づく

 

「あ、どうしよ」

 

「ん?テツどうした?」

 

集が俺の反応に気づき声をかけてくる

 

「いや、せっかく勉強会に誘ってもらったのにプリント全部学校で終わってたわ。いやーすまんね」

 

「は?学校って何時やったんだよ?」

 

「数学の後の10分休みに終わらせてたの忘れてた」

 

今の今まで気づいてなくみんなで勉強する気だったのだがまさかこんなアクシデントがあるだなんて

 

「え?お前それ10分で終わらせたのか?」

 

「ん?授業が終わってすぐだったし、やり方を覚えてたから早く出来ただけだよ。それじゃあ、やる事無いみたいだしちょっと部屋に戻って制服見てくるかな」

 

部屋に戻り天日干しにしておいた制服を下ろし雑巾を使い水分を抜いていく

制服の水っけもだいぶなくなり、この部屋に戻ってきてから数十分が経っていた。そろそろ戻らないと一緒に勉強会を開いた意味が無くなるので楽の部屋に向かうことにする

 

部屋に入るも楽と桐崎さんの姿が見えない

 

「あれ?楽と桐崎さんは?」

 

「一条くん達なら高級なお茶を取りに蔵まで行ったよ」

 

「今頃2人でいい感じかもねぇ」

 

ふふふ、と不敵に微笑む集に宮本さんの鉄拳が飛んでくる

 

「にしてもさ、遅くない?」

 

確かに。俺が部屋に戻った後、数分立ったあとに取りに行ったとしても今の今までお茶を取りに行ってるのは些か遅すぎる気がする

 

「んー、確かに遅いかもな、もう20分くらい経ってるしな」

 

「もう5時になるし呼びに行ったほうが良いよね」

 

「んじゃ、みんなで蔵まで行きますか」

 

途中、集が「やはり蔵の中でいい感じかも」と笑っていたが又しても宮本さんの鉄拳が炸裂する

 

蔵の前まで着くも目の前にはクロードさんが何故か居る

 

「あれ?クロードさんじゃないですか、どうしたんですか?」

 

「ん?あぁ、これは冴島さんのご子息の。お嬢を見ませんでしたか?」

 

少し困り顔をし、桐崎さんが見当たらないという趣旨を伝えてくる

 

「桐崎さんだったら楽と一緒に蔵の中に居ると思いますよ」

 

「お嬢が一条楽と蔵に!?」

 

そう言い残すとクロードさんはドアを押し破る

 

「お嬢!ご無事ですか!帰りが遅いので冴島さんのご子息に話を聞いてみれば!」

 

クロードさんが確認の為に蔵の中に呼びかけをしたと同時くらいにクロードさんの動きが止まる、そして左の胸ポケットに手を伸ばす

 

「あ、あぁ」

 

「小僧、いくら恋人同士とはいえそういう事はまだ早いのでは!」

 

何がクロードさんの逆鱗に触れたのか興味が出たのでみんなと一緒に蔵の中を覗く

 

「一条くん、やっぱりここに・・・」

 

蔵の中の2人を視界に捉えるとそこには桐崎さんが楽を押し倒してキスをする様な体制に

 

「お、お、お邪魔しましたー」

 

その状況をみて小野寺さんは宮本さんを連れて猛スピードで正門を抜け帰っていく

 

「楽、お前まさか・・・」

 

「しっ、してねーよ!」

 

今日も1日平和に終わりました




何時もこの作品を見て頂いてありがとうございます。
また投稿ペースが開くかも知れませんが気長にお待ち頂ければと思っております。
それでは、また次回お会いしましょう。

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