ギャルゲー主人公Wが教える模範解答   作:井口 海斗

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セーブ4.潤子人間やめったってよ

 俺は男子高校生、岩野暁。幼馴染(仮)で同級生の友崎澪(ビッチ)に健人と付き合うように協力してと言われ、そしてその日の放課後俺は前方から近づいてくる、一人の美少女に気付かなかった。俺はその美少女と荷物が混ざり、ギャルゲーが俺のカバンに入っていた。そしてそのギャルゲーをプレイしようとしたら

 

 俺の目が、視界がギャルゲーになっていた!!

 

 この視界がギャルゲーの正体は、依然として謎のまま…!

 

 

 

「視界がギャルゲーになっても頭脳は同じ(あたりまえ)!積みゲーなしの高校生!

 

 

 見た目は大人! 頭脳は子供! そんな女性タイプです!(割とガチ)その名も…岩野暁!」

 

 真実はいつも一つであってほしい!

 

 

 

 

 

 

 

 ……なるほど、いっちょんわからん。

 

 なんでさ!ていうか本当に回想長かったな。ここまで長々と回想していたらラノベなら読者の何人かは淘汰されているだろうな。ここまで読んでいただいた読者の皆様、誠にありがとうございます。

 

 やっと今現在に戻ってきました

 

 起動したが、昨日と同じ夕方の海辺の景色とSTARTボタンのみだ。

 

 

 

「やっぱりこのギャルゲーだと思うんだけどな。もう一度STARTボタンを押してみるか」

 

 

 

 そして僕はもう一度STARTボタンをおしてみた。

 

 

 

「ん?“もうゲームは始まっています。”どういうことだ?……そうか!そういうことか」

 

 

 

 僕は確信した。このゲームはバグっているのか?だが、わざわざ「もうゲームは始まっています。」と丁寧にバグが知らせてくれるだろうか。ということはこのゲームは始まっていますというのは、僕のこの「視界がギャルゲー」のこのゲームのことを言っているのだ。

 

 やっぱりこんな事になったのは、あのタイトルの無いギャルゲーにのせいだ。そして紛れたタイミングはあの「謎の美少女」とぶつかった時だろう。でも意外だ。あんな美少女がギャルゲーを持ってたなんて、言ってくれたら人生初の女のオタク友達ができたかもしれないのに。オタク友達なら性別の壁を越えられると思う、そう信じたい。

 

 まあまずはあの美少女にもう一度出会って確認したいところだけど。そんな簡単には出会えないだろうな~。早くこのBGMを止めたい。こんなの一生鳴ってたら心が病んでしまう。手がかりはこのタイトルの無いギャルゲーだけ。

 

 そうすれば合点がいく。どやさこの非現実に対してのこの推察力。伊達に8年間も非現実的な世界に触れてきていないのだよ。

 

 謎は幾つか解けてきたが、まず彼女に出会うことができないだろうか。そうしないと先へは進めない。考えてても仕方がない。目も冴えてきたし外に出てみるか。お母さんにばれたらめんどくさいし静かに音を殺して僕は外に出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おおすげぇ。家出たらBGMが変わった。こういうところ細かく作りこまれてるな。製作者の愛をすごく感じるな。時間は6時か。お母さんに起こされるのにあと1時間。それまでに何か情報が得られれば良いんだが。まあ地道にやっていくしかないか。

 

 

 

「どこから探しに行こうかな」

 

 

 

 まあ、あてもないし謎の美少女とぶつかったあの場所に行くか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱりいないよな」

 

 

 案の定、そこにはまず謎の美少女と言うよりも人すらもまだ朝なので誰一人いなかった。

 

 そりゃそうか。まあ一度近くの公園に行ってみようかな。

 

 

 

 

 

 

 

 僕は公園に行ってみた。

 

 久しぶりにここに来たな。懐かしいな。昔皆でブランコでどれだけ遠くに飛べるかで張り合ったっけ。結構ここ広いからな。全て見て回るのは、時間が掛かるな。今はこの公園の一部でも見てから帰ろう。

 

 どこから探そうかな。

 

ピローン♪

 

 そう思った瞬間、何かSE音が聞こえた。

 

 その異変にはすぐに気づいた。いや~まさかとは思ったがここまで作りこまれているとは。

 

 それはギャルゲーの本質と言ってもいいだろう。それ(・・)は絶対的でそしてプレイヤーはそれの前に平等である。誰かが言っていた。

 

 そうそれは選択肢だ。

 

 その選択肢の内容は

 

 1.更に奥を集中的に探す。

 

 2.公園周りを探す。

 

 

 

 

 

 良き選択をした者には良きルートが待っている。ここで間違えればもしかしたら重要な情報が手に入らなくなる可能性がある。だからここで間違えたら終わりだ。

 

 ならここで選ぶ選択は、2だ。

 

 

「よし、奥を探すか」

 

 

 そして僕は奥に行った。これで良いルートに行くことを願おう。僕のギャルゲーマーの感が告げている。2だと。待ってろよ「謎の美少女!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 駄目だ、全く見つからない。選択ミスったかもしれないな。こんなに奥にいっても何もイベントが始まらない。もうそろそろ戻らないとお母さんにばれてしまう。

 

 ああ焦れば焦るほど、考えられなくなる。僕は気にしないようにしているがずっと今この時も頭の中ではBGMが流れ続けている。視界はもう慣れてしまったが。BGMはさすがにしんどい。ずっと同じBGMが永遠流れ続けているのだから。ルートミスはギャルゲーマーとして一番悔しい。僕のギャルゲーマーとしてのプライドがズタボロだ。

 

 これでもし、重要な情報が得られなかったら本当にまずいぞ。

 

 

 

 そう思った瞬間、BGMが消えたのだ。だがそのかわりにまた違う歌がながれた。

 

 だが今回は聞いたことがないBGMではなく誰かがどこかで歌っている。

 

 この歌はどこか懐かしさを感じる。それは僕が昔好きだったアニメの主題歌だった。

 

 

 

「どこから聞こえているんだ?」

 

 

 僕はどんな人が歌っているのか、今の自分の置かれている状況なんて気にせずに声が聞こえている方向にただただ何も考えずにひたすら走り続け、木々を抜けていき、一際明るい光が差し込んでくる方向があったので僕はその方向に向かっていった。そして僕は何か

 

 その一際明るい空間に走っていたため、一気に飛び出した。

 

 木の陰で薄暗かった場所から一気に飛び出したことで視界が一瞬まばゆく光って僕は目をくらませてつい目をつぶってしまった。

 

 そこから僕は目を徐々に馴らそうと、瞼を少しずつ開かせていく。

 

 そして瞼を開ききった時信じられない光景がそこには広がっていて僕は息をのんだ。

 

 そこにあったのは朝日に照らされて綺麗に反射している川。木が一つも生えてない。ただ膝あたりまで伸びている草原が学校の教室1クラス分くらいの世界がそこにはあった。公園の中だということを忘れてしまいそうな幻想的な空間であった。

 

 そしてこの幻想的な空間に負けないような圧倒的な存在感を放つ、この世界の真ん中に少女はいた。その景色に溶け込んでいた彼女はさながら、妖精のようだった。

 

 後ろから見ているため、彼女の顔は見ることが出来ないが、スラッと伸びた身長と太陽に照らされて輝いている栗色の長い髪は森の妖精を連想とさせる。

 

 だがそんなことは気にならないほど僕は彼女の歌声に飲み込まれていた。頭の中で劇中で流れていたピアノの伴奏が流れている。この空間とあいまってか今見ているこの景色は幻想の世界のようで、僕はいざなわれてしまったようだった。だが、4分30秒くらいのひと時。時間はあっという間だ。

 

 

 

 

「はぁ~歌った、歌ったぁ~」

 

 

 

 その声は僕を現実世界に連れ戻すきっかけとなった。

 

 

 

「あ、あの!」

 

 

 

「えっ!?」

 

 

 彼女は僕が話しかけたらすごくびっくりしていた。どうやら歌に集中していて気付いてなかったらしい。

 

 

 

「き、聞かれた。見られちゃった……逃げなきゃ!」

 

 

 

 いつもの僕はこのまま何もできずにいただろう。だがその瞬間僕の視界にまたもや選択肢が出現した。

 

 1.話しかける

 

 2.話しかけずに

 

 

 

 

 

 それはシンプルでいて簡単なことなのかもしれないが僕にしてはすごく難しいことだった。だけどこの気持ちを伝えたいと思っていた僕にきっかけをくれた。この選択肢がなければ絶対にできなかっただろう。それに関しては選択肢に感謝だな。もちろん選択は決まっている。

 

 

 

「すごく良かったです!Angelbeats!への()をすごく感じました。」

 

 

 

 僕は彼女に今の気持ちを言うことが出来た。

 

 だがギャルゲーの主人公のように考える、選択肢を選ぶ時間はこの世界には無い。

 

 もうそこには彼女の姿はなかった。

 

 

 

「ただそれが言いたかった!」

 

 

 

 でもこれで良かったんだと思う。いつもの僕なら言えなかった。それに良いものを聴かせてもらえたよ。例え最初の選択肢2が駄目な選択肢だったとしても僕は後悔はない。自信をもって良いルートだったと僕は言い切れる。

 

 なんせAnjelbeats!のOPをフルで聴けたしな……聴けた…………4分30秒聴いた……

 

 ウォッチ!今何時ぃ~?一大事ぃ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 時すでに遅しとはこのこと。帰ってみたら、そこに立っていたのは潤子という鬼がおったそうな。それは、それはたいそう怒っておったそうn……い、い~~や~~~~~~~~!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 体験したというよりは、全く理解を超えていたのだが……

 

 あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!

 

 

 

「おれは奴の前に立っていて説教されたと思ったら、いつの間にか七三分けで俺の天然パーマが直っていて制服を着ていた。」

 

 

 

 な…何を言っているのかわからねーと思うが、俺もなにをされたのかわからなかった…

 

 頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとか

 

 そんなちゃちなもんじゃあ断じてねえ

 

 もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ。

 

 あれは人間なのか、我が親ながら俺は恐ろしくなったぜ。

 

 自分は本当にあの鬼の息子という事に俺は自分が人間(*注.人間です)なのか恐ろしくなった……

 

 

 

 

「あ、学校行かなきゃ」

 

 

 

 暁は考えることをやめた……

 

 時刻は7時50分。僕がいつも学校に行くぐらいの時間になっていた。

 

 僕は今起きた事実から逃げたかったため何もなかったかのように家を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、暁なんで髪濡れてんの?」

 

 

 

 その話を持ち出すな!

 

 

 

「朝シャンだよぉ~朝シャン~」

 

 

 

 何とかごまかそう。

 

 

 

「お前口調おかしくね?」

 

 

 

「おかしくないよ。たまに口調がおかしくなるでしょ~僕ってぇ~「確かに」」

 

 

 僕がしゃべっている間に割り込むほど早く即答した音速の健人。

 

 

 

「即答すんなし!」

 

 僕はあの後さっき妖精のような少女に出会った公園で七三分けを直してから学校に行った。今は健人と教室でいつものノリで話している。いつもの何でもない日常の中ではあるが、今もこれでもかというほど非日常を主張してくるかのようにBGMがずっと鳴り続けている。

 

 

 

「席に着いてください」

 

 

 担任の花澤由紀先生が言った。今日も何事もなくいつものホームルームが始まる。僕は教室の窓の外の景色を眺めていた。

 

 

「はぁ~」

 

 

 話の内容は頭に入ってこないほど、どうでもいい。つい口からあくびが漏れるほどである。

 

 何でこんなにもいつも朝のホームルームは退屈なんだろうか。

 

 そう考えていると、もうそろそろ花澤先生の話も終わりそうだった。

 

 

「ホームルームはこれぐらいにして、最後に良い情報がある。入って来て」

 

 

「はい!」

 

 

 だが最後はいつものホームルームで終わらなかった。

 

 ガラガラ!と勢いよくドアを開けて教室に入ってきた。

 

 

「「えっ⁉」」

 

 

 皆はいきなり転校生が来るっていうだけでいちいち驚くかもしれんがまあ僕はリアルの転校生なんかに驚かないけどな。声からして女か。僕は視線を転校生がいる教卓に向けた。

 

 

「・ ・ ・ えええええ⁉」

 

 

 クラスが一瞬揺れるほどの大きな声が教室を包んだ。

 

 

 

 

 

 今の声は誰の声かと言うと……この私だ。

 

 誰よりも大きな声を出した自信がある。人生で一番大きな声を出したという事にも自信がある。

 

 でも僕は仕方がないことだと思うよ~。

 

 一度見たらこの顔は忘れられないだろう。だってそこには彼女が、謎の美少女謎の美少女(・・・・・)が立っていたんだから。

 

 謎の美少女はチョークを置いて、彼女はクルッっと僕たちの方を向いたところだった。

 

 

「千ヶ滝椿です!これからよろしくお願いします!あっあの時の!」

 

 

 あっちも僕の存在に気付いたのだろう。自己紹介の最後に何かに驚いている。

 

 僕と「謎の美少女」もとい、千ヶ滝椿お互い驚き目が合った。

 

 

「どういうこと?」

 

 

「知り合いってことなのか」

 

 

「だがあの暁だぞ」

 

 

 クラスの皆もなんだなんだと二人を交互に見ている。それと最後の奴失礼じゃね?最後に言った奴誰だよ。だが、今そんな音はどうでも良い!

 

 

「暁君と千ヶ滝さんは知り合いなの?」

 

 

「いや、昨日ちょっとありまして」

 

 

 ちょっとどころか僕の視界をギャルゲーにするほどの出来事がありまして。

 

 マジでこんな偶然、あり得るのか?

 

 

「そうなの。じゃあ暁くんに案内役は任せた」

 

 

 え!なんかデジャヴ!

 

 

「い、いや僕みたいなブ男でパッとしない奴なんかと一緒にいたr―「私からもお願いしても良いですか!」」

 

 

 椿もうんうんそれがいいですと頷き会話に割り込んできた

 

 

「で、でも」

 

 

 まてよ。これってすごいチャンスだよな。これ逃したらクラスメイトの質問攻めで2人っきりになれない事が確実に起こる。それに、僕なら絶対話しかけられないはずだ。

 

 それなら

 

 

「わ、わかりました。僕、案内役になります」

 

 

 彼女はその言葉を待っていたかのように

 

 

「お願いします!」

 

 

 彼女は元気よく答えてくれた。

 

 まずギャルゲーの事を聞き出すことが何よりも重大だな。案内役ができることになったのはすごいことだがそれからどうすればいいのか僕にはわからない。だが、難易度が高ければ高いほどギャルゲーマーの血が疼くというものだ。

 

 

 

 さあ、ゲームスタートだ。

 

 

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