一般魔戒騎士 マサヒロ   作:元ラヴァル流アラブリ

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お待たせしました!毎回投稿遅くてすいません。
内容も短いですがご容赦を(平謝り)


憂鬱と指令書 薄口

俺こと勇崎 マサヒロがこの『牙狼ワールド』で生きるにあたって極力避けたい事柄がいくつかある。

 

目下の筆頭は主役回のシナリオがシリアスでほとんどの登場人物が幸福とは言い難い終わり方をする某双剣の白銀の騎士との遭遇とか使徒ホラー由来の魔界の遺物を探索する旅とか例を挙げればキリがない。

 

その中で避けたくとも避けられないモノがある、それは──────

 

 

──────指令書──────

 

元老院・番犬所などから送られる文字通り指令が記された物だがこれが内容によってはかなりの厄ネタである。

まあ中身を読む前に封筒の色で重要度・難易度がおおよそ判断できるが通常は赤色の封筒で渡される。

 

原作中では送られた時点で名持ちのホラーが現界しているのはほぼ確定な上に総じて手強いが牙狼さんはそんな奴らの相手を頻繁にしているのだから流石最強の称号を持つ騎士だと思う。

 

俺自身は直に受け取ったことは無いが指令の内容が拒否不可の高難易度確定の悪名高い『黒の指令書』とか緑色・青色と色違いで少々変わり種なモノもあるらしい(CRならよく見るけど)。

 

 

 

 

 

「はぁーー」

 

 

まるで連休明けの企業戦士の様なテンションがだだ下がりな俺の口から生気と覇気、霊魂やらが抜けるような溜息が出る。原因は前回、師匠に危険手当て代わりに渡された封筒だ。封筒の分厚さから期待値マシマシで開けてみれば中身は()()だ。

 

テーブル上の『ビール券(所謂金券で一番安いヤツ)』と何気なく手に持つ『指令書』

 

前者は想像していた現ナマの諭吉さんとの価格差のギャップからと後者は未来に待つであろう困難な任務から目を背けるために俺は腐ってた。

 

以前の事だが指令書を受け取った時もホラー討伐が主な内容だったが対峙したホラーがクソ強くて死ぬほど辛かった。今だからこそ言えるがよく五体満足で生存できたと不思議に思う。

 

思い出すのはあのデカくて太くてにょろにょろしてそのくせガチ堅でテラテラしたホラー。遭遇したら暴れっぱなしで時々砲弾クラスの弾丸を暴れ撃ちしてくる危ないヤツだったな…名前は確かBIGま「おおっと、そこまでにしておけ」

 

不意に聞こえる声、その声の主は置時計よろしく台座の上に置いておいたゴツイ時計型魔導具のサルパ、数話ぶりのセリフがややメタいのは気にするな。

 

「サルパ、別段お前は読心とか出来るわけでもないのになんで「口に出てた」あ、そう…」

 

やはり基本独り暮らしだとついつい独り言が多くなってしまうようだ。俺自身そこまで人好きではないにしろ人間は一人だと人が恋しくなるという証明なのかもしれない(昔なんかの本で人が自分以外の人間に会えないと徐々に精神が病んでしまうような事を書いてあった気がする)

 

・・・良し!プラス思考で行こう!いつまでも腐っていると世界の平和とか俺の心の健康とかヤバイのでプラス思考で行かなくては…頑張れ俺!日曜日の夜のサラリーマンだって現実逃避するがその中の大半は月曜日の朝は企業戦士として襟元を正し自ら立ち上がり会社に赴くのだ(彼らと比べ俺は幾分か劣っているかもしれない…憂鬱だ)。

 

腐った思考を前向き補正して俺は自室のベットに寝っ転がりながらその厄介事の種である赤い色の指令書を眺めていた。

師匠に押し付けられる形で俺の手元に有る指令書だが正直指令イコール試練みたいな連想をしてしまう。俺個人としては避けられる試練は避ける主義なのだがコレは拒否ったあとが怖い…具体的に師匠からの鉄拳制裁とか御手当の面でだ。被害妄想的だが我が身とお給料を人質に取られているようなものだ。

 

ベットから上体を起こし魔導火ライターのフリント・ホイールを親指で走らせ、ノズルの先にオレンジ色の魔導火が着く。ゆらゆらと揺れる魔導火に指令書へと火を灯した瞬間、一般的な紙よりも遥かに早く燃え尽きた側から黒い紋様じみたモノが躍り出た。コレは魔戒の者からホラーさんまで使う独特で特徴的なこの文字は魔界文字だ(他に旧魔界文字なんて物もある)。他所様のファンタジーに例えるなら北欧系神話での力のある文字『ルーン文字』みたいなもので有り魔界文字をある程度理解し使えねばこの業界ではモグリ扱いされるから注意が必要だ(英語も怪しい俺は超勉強した、褒めてほしい)。

 

宙を泳ぐ文字は並び一つの文章となった。

 

 

『南の管轄B地区にて次の下弦の月の夜、多数のゲートが開く兆しあり。災いの芽を刈り取りホラー出現に備えよ』

 

「・・・要は近々ゲートが沢山開きそうだからさっさと潰してこい、ってことで良いんだよな? 時々思うけどさ、この文面って誰が考えているんだろうな。…まあ、そんなことはどうでも良いか」

 

風情もへったくれもない解釈だが問題ないだろう。だが気になるのはこの『下弦の月の夜』って所だ。俺の知識袋(矮小)の中に無い言葉だ。

 

「サルパ氏コレ分かる?」

 

「ああ、おそらくだが月の満ち欠けの名称の事だろう。よく聞く三日月や満月、それらと同じモノのハズだが・・・下弦の月は日付で示すなら23日頃、明日だぞ」

 

「明日か・・・今日だったら焦るけど、明日なら余裕があるな。」

 

分からない事は先人かぐーぐる先生に聞くのが一番だなっとかなり短絡的で向上心の欠片のない事を思いながら指令の内容に安堵した。

 

「……マサヒロ、大丈夫か?」

 

「んー、大丈夫さ。ゲートの出現が多数っても二十三十位だろう?明日、日の高い内に終わるさ」

 

 

 

俺はサルパに楽天的に返事をした───がそれがフラグだったと翌日気付くのであった。

 




早めに投稿したいなぁ(願望)
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