では、どうぞ
異変の始まり
ーー同日
ここはある湖の奥にある大きな館。幻想郷では珍しい洋風建築であった。さらに変といえばその館はどこを見ても紅いというところだ。その館の中の一つ、そこはどこを見ても本だらけでまさに大図書館というところだった。そこで何人のも人影があった。
「いよいよね」
その一人、小さな幼子だった。だが、ただの幼子ではなかった。爪は長く尖り、背中には蝙蝠のような翼までついていた。彼女は少し腹が立っているようで
「あの胡散臭い妖怪のいいなりってのはちとしゃくだけどいいじゃない今回はやってあげるわ」
少女は周囲を見回し一人づつ声をかけていった。
「咲夜」
「はい、お嬢様」
一人はメイド服を着た銀髪の女性
「明日から大変だが大丈夫か?」
「はい、私はお嬢様とともにあります」
それを聞くと彼女はくつくつと笑った。
「そうか、なら大丈夫だな。美鈴!!」
「は、はい!」
もう一人は中華服とチャイナドレスを合わせたような服を着た赤い髪の女性
「お前はここの一番手だ。しっかり頼むぞ」
「はい、頑張ります‼」
そうやって力強く答えた。
「パチェ」
「なに?」
ナイトキャップをかぶりパジャマのようなのを着た女性に話しかけた。
「フランの様子はどう?」
「大丈夫よ、地下で大人しくしているわ」
「そうか、なら大丈夫か」
少女はもう一度全員を見ながら後ろを向くと
「さぁ!お前達!!」
そして、強く言い放った。
「この私、レミリア·スカーレットの威厳をこの幻想郷に知らしめてやろうでわないか!!」
少女、レミリア·スカーレットはそう強く宣言した。
「·····そのためにも」
レミリアは横見ると
「そのためにも、頼むぞ···“ミリア”」
横にいたのは先程呼ばれた咲夜と同じくらいの背丈をした女性だった。薄い茶色い髪を伸ばし、黒い服を着ていた。だが、一番に目に入るのは背中だ。その背中にはまるで鰐の口のようなものがついていた。
ミリアはレミリアの言葉に
「ええ、わかっているわよ····
翌日、幻想郷は紅い霧に覆われた。
■◆■◆■◆■◆
ーー博麗神社
「それじぁ、行ってくるわね。夢命」
「はい、いってらしゃい」
この紅い霧が発生してから数日が立っており、人里から依頼もあり、ようやく霊夢はこの異変解決に動くのだった。
すると、
「おーい、霊夢〜」
「あら、魔理沙じゃない」
「あ、魔理沙さん。おはようございます」
上空から、箒に乗った魔理沙やってきたのだ。
「おう!おはよう夢命!!てっなんだよ霊夢、まだ出発してなかったのかよ」
「そう言う貴女はどうしたのよ?」
「へへっ、決まってんだろ!私も異変を解決してやろうと思ってな‼」
「あなたが?」
「そいうことだ霊夢、もしかしたら私が先に異変を解決しちまうかもな!じぁあな!」
そう言って魔理沙はふたたび紅い霧の中を飛んでいった。それを見送った霊夢は溜息をつた。
「ハァ、まったくあいつは···」
「····フフッ」
「·····何が可笑しいのよ?、夢命」
「いえいえ、姉さんには良いお友達ができたなと思って」
「何よそれ、こっちは迷惑でしかないわよ」
(そうは見えませんけど、ということは言わないでおきましょう)
「ま、兎に角、夢命」
「はい」
「ここで大人しくしてること。いいわね」
「はい、わかりました」
「じゃ、行ってくるわね」
そう言って霊夢は異変解決のため、紅い霧を飛んでいくのだった。
■◆■◆■◆■◆
「·····姉さん、すいません。私は嘘をつきました」
霊夢が見えなくなったところで夢命は一人つぶやいた。
ーこの異変が始まった頃、神社に手紙が落ちていました。内容はこの幻想郷は新しい決闘の仕方『弾幕ごっこ』、そのルールの内容でした。これが紫さんの言っていた事なのでしょう。そして、何故そのことをこの私に話したのか?それが一番の疑問でした。この私にも出来る事があるのだろうか?手紙を見た時、そのことを考えました。そして、考えた結果が、
「······見届けなければ」
夢命はそうつぶやくと神社へ戻った。
ー紫さんが私に教えてくれたということは何か私にも出来る事があるということなんだと思う。それを何かを考えていました。
夢命は自分の寝室から姉から念の為とくれた護身用の御札を取り出した。
「·······」
それと、自分では編む事のできない真っ白なスペルカードも持っていくことにした。
ー結局思いついたのは、
「さて、どこから行きますか」
こうして博麗の妹、博麗夢命は異変の結末を見るために動いたのだった。
■◆■◆■◆■
ー霧の湖周辺
「う〜ん、やられたのだー」
「よしっ!!」
ここは霧の湖、昼は霧に覆われ全くと言っていいほど視界が悪い。魔理沙は手当たり次第に飛んでおり、この湖周辺を調べようとしたとこで妖怪に襲われ、弾幕ごっこを仕掛けてきたが先程その勝負を制した。
「それじぁ、おい妖怪、なんかこの霧についてなんか知ってないか?」
「え〜!?なんかて言われても、私何も知らないよ!!」
「お、なんだ?また
「ひえ〜、う〜んと···あっ!!そいえばこの先に真っ赤な屋敷があった!」
「屋敷?この先にあるのか?」
(屋敷か···もしかしたらビンゴかもしれないな。しかも···)
魔理沙はもう一度妖怪を見ると心の中でガッツポーズをした。
(そうか、私は勝ったんだ。妖怪に私は勝ったんだ!もしかしたら
「おやおや、はじめての勝利の余韻に浸っているようですねー」
「!?」
魔理沙は声のした方角を振り向くと一人の妖精がいた。若草色の長い髪に途中で渦巻きがある月のような羽、手にはペンとノートを持っていた。魔理沙は急に出てきたこの妖精を警戒した。
「····誰だお前?」
「いやいや、そんなに警戒しないでくださいよ。私はただのしがない妖精です」
「あ!バジル!!」
妖怪はその妖精を見ると、その妖精に抱きついた。
「ふえ〜ん」
「あーあー、ルーミア、見るからにコテンパンにやられたようですね」
「おい」
魔理沙はその妖怪に声を掛けた。
「妖精が私になんの用だ?後、もう一回言うけどお前は誰だ?」
「あ、そういえばそうでしたね。では、自己紹介を」
妖精は抱いていた妖怪を離し、魔理沙を見ると
「始めまして、私はこの子が言ったとうりバジルと申します。まぁ、しがない物書き妖精です。今回、あなたに話し掛けた理由は···」
「······」
「単なるネタ探しです」
「ハァ?」
魔理沙はそんな理由かよとつい思ってしまった。
「ネタ探しって何で?」
「先程もゆったとうり私は趣味で物書きをしています。ですが最近、いい話がなくてこまってまして、しかし!今、この紅い霧が、異変が起こったとき解決しにやってくる人がいる。その人を取材しようかな、と思いまして」
「つまり、私は」
「はい!この異変初めての第一取材者、そして、弾幕ごっこの初勝利の感想もついでに」
それを聞いていた魔理沙は思わず溜息を吐き頭を抱えた。
「すまないが、今はそんなことに付き合っている暇はないんだ」
「あら、そうなのですか?」
(そうだ、こんなことをしている間に、あいつに異変を解決するかもしれねぇんだ。またあいつから遠のくかもしれないんだ)
「······」ジー
「そういうことだ。私は行くぞ」
魔理沙は後ろを向いて出発しようとした時、
「···ねぇ、魔法使いさん」
「なんだよ」
「あなた···
「!?」
魔理沙はその言葉に思わず振り返った。
「あなたには追いかけている誰かがいる。今回もこの異変を解決して···いえ、弾幕ごっこではどうだと試したかったから」
「······」
「どうです?あってますか?」
「さぁ?どうだろうな」
「あら、そうですか。しかし、うーん」
バジルは魔理沙をじっくりと見ると
「そういう立ち向かっていく姿勢は共感をもてるのですが、私が求めているのとはなにか····」
うーん、と唸っていると突然
「よしっ!魔法使いさんやっぱり取材の話は無しで」
「は?」
「ではっ!!」
バジルはそう言うとどこかえ飛んでいっていった。
「なんだった?あれ」
「さぁ?バジルはいつもあんな感じでよくあっちこっち飛んでいるみたい」
「ふーん····あれ?お前まだいたのか?」
「ひどい!?」
■◆■◆■◆■◆
「きゅー」
「チルノちゃん!」
「ハァ、これで終わりね」
霊夢も飛んですぐに持ち前の勘でこの湖にたどり着いたのだが、すぐにそこにいる妖精に勝負を仕掛けられこちらも霊夢の勝利に終わった。
(こっちは早くこの鬱陶しい霧を止めたいってのに··)
霊夢は心の中で愚痴りなからも先へ進もうとしたが
「すいませーん、あなたが今の博麗の巫女ですかー?」
ビュン!!
「うおっ!?」
霊夢は近づいてきた妖精に光弾を放ったが、妖精はそれをぎりぎりで避けた。
「な、何するんでか!?私、何もしてないでしょう!?」
「あんたも妖精でしょ?私に襲ってくるなら先手必勝」
「そうじゃなかったら?」
「その時はその時」
「ヒドっ!?」
「で?敵じゃないて言うなら、あんたは何?」
「あ、そうですね。まずは始めまして私はバジルと申します。当代の博麗の巫女に取材をしようかなと思いまして」
「ふーん、嫌よ」
「そ、即答ですか···。理由を聞いても?」
「面倒からに決まってるじゃない。しかも初対面のやつに取材とか云われても怪しすぎるじゃない」
「まぁ、ですねよ。これならさっきの魔法使いに取材したら良かったですね····まぁ、やめたの私ですけど」
「魔法使い?」
「おや?お知り合いで?」
「ええ、そうねよ。あいつもこの近くにいるのね。あいつも、いきなり解決しに行く言って来るんだから一体何かと思ったわよ」
「······なるほど」
「なにか言った?」
「いえ、合点がいったと思いまして」
「?」
「こちらの話です。それじゃあ私はここで、異変解決頑張って下さいねー」
バジルはふたたび紅い霧の中を飛んでいったのだった。
「·····変な妖精」
そう霊夢は呟いて、バジルとは違う方角ヘ進んだ。
■◆■◆■◆■◆
「うーん、なかなかいい人が見つかりませんねー」
バジルは新しい話のネタを探すためにこの霧の中を飛んでいるのだが、見つけたは見つけたのだか二人とも取材を断られしまった。ので、他に誰かいないかを探している途中なのだ。
「おや?」
バジルは地上に人影を見た。しかし、
(あの服装は····)
そう、服装が問題なのだ。あの紅白の服、先程の巫女、博麗の関係者かなにかということはひと目で解った。バジルはそれが解ると、ニッと笑いながら
「取材対処発っ見ー!、という訳で突撃ー!」
■◆■◆■◆■◆
「ここが霧の湖···」
夢命は湖の入り口前まで来ていた。ある
ー姉さんはもうすでに元凶の元にだどりついているかもしれませんね····私も急がなくては。
夢命は先に進もうとしたその時
「すいませーん!そこのあなたー!」
「?」
空からに声が聞こえたので見上げると、一匹の妖精がコチラへと飛んできたていたのだ。
これが、夢命とバジルのはじめての出会いだった。
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