ノーゲームノーライフ ゲーマー兄妹と姉妹は魔法少女の世界に迷い込むそうです 作:スタンチッカ
申し訳ありません
幽霊side
「やった…!やった!」
「おめでとぽん」
「やった!やった!やったあ!ありがとうファヴ!」
小雪は、その日一日中絶えずにやにやして過ごした。
友達にも色々心配されたが、上手い事言って納得させた。
夜になって両親に気づかれない様にこっそりと息を潜めて家を抜け出した。
誰も居ない深夜の校庭で、飛び、跳ね、キック、パンチ、宙返り、
内側から溢れ出る力を少しづつ解放し、
以前の自分には出来なかった動作の一つ一つ確認した。
ああ、憧れの魔法少女になったんだ。
そんな実感が湧き上がる。
くるりと一回転し、それに合わせてスカートが翻った。
もう少しスカートの丈を長くすれば良かったかもしれない。
普段小雪が来ている制服に比べてスカートの丈がこちらは
随分と短い。
人前ではあまり大きなアクションをしない方がいいかもしれない。
そう、小雪は思った。
「そういえば、魔法って使えないの?」
「魔法の端末でパーソナルデータを参照すればいいぽん」
小雪は暫し考え込み、魔法の端末を立ち上げた
パーソナルデータを閲覧すると、
そこには、魔法少女「スノーホワイト」の様々な情報が書かれていた。
「…………ねぇ、ファヴ」
小雪は出来るだけ冷静を装った声を出し、ファヴに声をかけた
「どうしたぽん?」
「性格なんだけど…」
「何ぽん?」
「いや、うっかり者と正義感が強いはともかく…妄想癖があるって」
「人間、自分を客観的に見るのは難しいぽん」
「そういう、ものなのかな……」
魔法の欄には
「困っている人の心の声が聞こえるよ」と書いてあった。
「世のため人のため魔法を使う魔法少女」という
小雪の理想像にぴったりと当てはまる魔法と言える。
小雪は魔法の国に感謝した。
魔法少女にしてくれてありがとう。
この素敵な魔法を授けてくれてありがとう!と。
♢♢♢
「コピーって……凄くねぇッスか、それ」
「すごい、よな…、もう一度コントロールしてみてくれ」
「いいッスけど……」
ぶすくれたままゴーストはシャドウに魔法をかける
「凄い凄い悲しくしてみたッスけどねぇ…」
「……………なぁ、」
「何ッスか」
シャドウは自身の腰を指差した。
「ここに…虹色の鍵が」
「まさか、これを使ってコピーするッスか?」
「鍵をどこに?」
「鍵といえば、鍵穴じゃないッスか?」
「鍵穴なんてこの衣装にあったか…?」
「いや、鍵の隣にあるッスよ」
変身した時には無かった筈だったとシャドウは思った。
恐る恐る虹色の鍵を鍵穴に差し込み、右へと回した。
「これは……!!」
シャドウの服装と髪型はゴーストのものへと変化していた。