ノーゲームノーライフ ゲーマー兄妹と姉妹は魔法少女の世界に迷い込むそうです 作:スタンチッカ
幽霊side
小雪が魔法少女になってほんの2日がたった頃。
まだ先輩からのレクチャーが済んでもいないと言うのに
スノーホワイトのマジカルキャンディーは
魔法の端末内にあるキャンディー倉庫は
マジカルキャンディーの瓶詰めでいっぱいになった。
初めての魔法少女チャットでは快く出迎えられた。
魔女のアバターはトップスピード。
修道女のアバターはシスターナナ。
長い長いマフラーと中性的な雰囲気が特徴のアバターはヴェス・ウィンタープリズン。
薔薇に包まれたアバターは森の音楽家クラムベリー。
パジャマのアバターはねむりん。
騎士のアバターはラ・ピュセル。
ガスマスクが特徴的なアバターはシャドウ。
奇妙なジャケットを羽織ったアバターはゴースト。
トップスピードは自分の体験談を面白おかしく教えてくれた。
シスターナナは相槌を打ちながら時折自身が体験した事を対比して話をする。
ねむりんは「自分が言うより他人のを聞く方が面白い」と聞き役に徹して。
ウィンタープリズンは黙ってシスターナナの傍に立ち。
シャドウとゴーストは自身のゲーム成績とこれまで戦った面白い方を
心底楽しそうに教え。
クラムベリーは部屋の隅で椅子に座りBGMを流していた。
チャット終了直前。
スノーホワイトはラ・ピュセルから話しかけられた。
"担当地域が隣という事で新人の教育係を引き受けた。どこかで会えないだろうか"
スノーホワイトは了解し、
"明日の深夜0時、倶辺ヶ浜海水場の近くの一番大きな鉄塔の上で会いましょう"
約束をした。
鉄塔の上に約束の15分前に来ると一人の騎士が立っていた。
要所要所を籠手、胸当て、脛当て等で固め、巨大な剣を背負っている。
角のような髪飾り、腰から伸びた尻尾のような装飾もあった。
「あ、あの初めまして…ってこの前お話したけど、あれってチャットだったし…その、リアルでは初めまして…でいいのかな?とにかく初めまして!」
スノーホワイトは失敗したと思った。
これはまずい挨拶だ。何より自分で分かっている。
ラ・ピュセルはハスキーな声で"やっぱりな"と呟いた。
「小雪?」
「な、なんで私の名前、知ってるんですか?」
「やっぱり小雪だよな。僕だよ。颯太」
「えっ」
「岸辺颯太だよ。忘れたなんて言わせねーからな」
「え、えぇええええ!?」
小雪と颯太は暫くの間、楽しく話し合った。
お互いに今後も協力し合う事を約束し、
スノーホワイトとラ・ピュセルはコンビを組んだ。
ラ・ピュセルの魔法は荒事向きで
本人はボディーガードのつもりらしい。
だが。そうそう魔法少女を脅かす存在が出て来るはずもなかった。
♢♢♢
服装が変わり、髪型も変わり、顔立ちと鍵穴と鍵は変わらず、
その姿を見たゴーストは腰を抜かし、後ろへと倒れた。
「え、なんでッスか?えぇ……?」
「……成る程。この姿になるとコピーをした事になるのか」
「そ、そうなんッスか…?そういう、ものなんッスね?」
「ああ、魔法をかけてみてはくれないか?」
「いいッスけど、どうせダメッスよね」
ゴーストは渋々という風にもの凄くイライラするように魔法をかけてやった。
「おぉ……何なんだ!異様にむしゃくしゃする!!!」
「効いてるッス!!効いてるッスよ!!」
「当たり前だろ!他人の魔法をコピーしている状態だと魔法を無効化出来ないみたいだなぁ!」
「どこが当たり前ッスか!今、聞いたッスよ!」
「そうだ!だって今言ったんだからなあ!!」
「シャドウはイライラすると面倒臭いッス!!」
ゴーストは魔法を解くと同時にシャドウは元の姿に戻った
「成る程。鍵が全てってわけだな」
「思ったんス…二人同じ魔法が居ても全然使えねーじゃねぇッスか」
「………チャットでも行こうか」
「話逸らしたッスね?」