ノーゲームノーライフ ゲーマー兄妹と姉妹は魔法少女の世界に迷い込むそうです 作:スタンチッカ
重大発表だぽん
幽霊side
チャットルームが魔法少女のアバターで満たされた。
ベッドに腰掛け魔法の端末を操作していた
「森の音楽家クラムベリー」は、ゆっくりとベッドに倒れこみ
身体を天地反転させ、擦り切れたシーツの上でうつ伏せの姿勢になった。
花の髪留めで結わえた髪がさらりと跳ね、腰の辺りに落ちたかすかな感触があった。
山奥の廃屋は、魔法少女にとって最高の住処となる。
クラムベリーのような「人間としての生活を持たない魔法少女」には
屋根があって人気が無ければ、それでいい。
高波山の山頂の近く、建設途中で打ち捨てられた
リゾートホテルを住処とし、クラムベリーは誰にも悟られる事なく
半年以上住んでいる。
空白side
ファヴがしつこく「重大発表があるぽん」と
念押ししてたのも手伝い、その週のチャットを
サボタージュしたものは一人もいなかった。
空と白がチャット画面にかじりついていたところ
テトがオレンジジュース片手に、しれっと空の隣に座った。
リップルなどは仕方なく参加してやった感がありありと見え、
入ってくるなり、一言のコメントも無く押し黙っていた。
「え、この魔法少女怖い、え」
「…にぃ……その人、リップル…かなり強そう…だよ」
「ボクもそう思うなぁ〜☆」
「うるさい、俺らにもオレンジジュース寄越せ」
「……はいはい、今持ってきますよーっと」
そう言ってテトは立ち上がり台所へと向かった。
幽霊side
トップスピード:そういや新しい子がくるんじゃねーの?
ファヴ:ああ、それ来週からぽん
ファヴ:今日話すことはその子にも関係がある事なんだけど…
現在N市で活動する魔法少女は19名。
新規魔法少女が追加されるため、来週以降は20名となる。
20名の魔法少女は広い広いN市にとってさえ、多すぎる人数だ。
魔法の源となる魔力は土地に依存し、限りある資源である。
20名もの魔法少女は魔力の吸い上げを加速させ、
このままでは程なく土地の魔力が枯渇してしまうだろう。
そのような現状説明の後、ファヴは重大発表をした。
ファヴ:というわけで魔法少女の人数を半分の10人にするぽん
一瞬の静寂の後、魔法少女達は嵐のようなブーイング。
消えることの無い質問と疑問。
画面がアバターの吹き出しで溢れかえりまともに閲覧出来るか怪しくなってきた。
ファヴはひたすら平身低頭で「ごめんなさい、ごめんなさい」と繰り返す。
罵倒言葉は段々と疑問へと変わった。
一体どのような方法で人数を減らすのか。
ファヴ:この魔法少女チャットは一週間に一度開かれてるぽん」
ファヴ:週に一度、このチャットで脱落者を発表して、翌日また一人という風に
ファヴ:十週間で十人に魔法少女を引退してもらうぽん
ファヴ:その週でマジカルキャンディーの一番少ない魔法少女が
ファヴ:一人ずつ居なくなっていくぽん
「は…………?」
「ファヴは何を言ってるんだ…?」
「こんなの認められるわけねーだろッス!!!」
「……ばか!それを此処で言ってどうする、抗議は運営…もといファヴにすべきだろう!」
「こんなの、こんなのあんまりッスよ!!!」
「玲……!!」
シャドウはゴーストを見る、ゴーストはシャドウを見る。
どちらも、涙で顔をぐしゃぐしゃにしていた。
空白side
「辞められる機会が…ついに…!!?」
「……にぃ、うるさい」
「でもさ、これってなんかおかしくない?」
そう言ってテトはグラスを二つ持ってきた
「どういう事だ?」
「……?」
「やめるにしても…ペナルティーがあるかもしれないじゃん」
「ペナルティーだ?」
「うん。最初は様子見として…マジカルキャンディーを集めようか!」
そう言ってテトは二人にオレンジジュースを勧めた
ごめんなさい、作者が受験の為
少しばかり次回作が遅れるかもしれません
どうかどうか、お許しを…!