ノーゲームノーライフ ゲーマー兄妹と姉妹は魔法少女の世界に迷い込むそうです 作:スタンチッカ
二日連続投稿です。
いやはや、待てせてしまい申し訳ありませんでしたっ!
箒に乗った魔女…魔法少女「トップスピード」はビルの谷間へと降り立ち、リップルの顔を覗き込んだ。
「リップルは元気にしてたかい?」
リップルは、大きな舌打ちを挨拶代わりにし、トップスピードは苦笑いでそれに応えた。
「相変わらずツンデレだね」
「早く隠れればよかった……」
「魔法少女同士もっと仲良くしないとダメっしょ」
「うざっ……」
「そんなことよりさあ」
リップルはもう一度舌打ちをしたが、トップスピードは咎める事なく話を続けた。
こういうマイペースな点がリップルに嫌われている一因だが、
本人はそのマイペースさゆえに気づいていないのかもしれない。
「この記事見た?」
トップスピードが差し出した魔法の端末にはネットニュースが表示されていた。
N市に出没すると噂されている謎の少女、通称「魔法少女」のコスチュームが
人気ソーシャルゲーム「魔法少女育成計画」に存在するアイテムに酷似しているという内容だった。
「けっこう気づいている人いんのかねえ。やばいんじゃないの?」
「なーんにも問題ないぽん」
「そうなん?」
「魔法少女本人がリークしてる、なんて事だと『魔法少女のルール』に抵触しちゃって大問題だけど、ファヴはそんな悪い子がいないって知ってるぽん。一般人がニュースにしてくれるなんてタダで宣伝してもらってるのと同じぽん。ありがたい話ぽん」
このマスコットキャラクターは営業職のような口を聞くことがある。
リップルが魔法少女になったばかりの頃にその事を指摘すると
全く悪びれることなく、「営業というより人事ぽん」といっていた。
およそ二ヶ月前、
ソーシャルゲーム「魔法少女育成計画」をプレイしていると、何万人かに一人の割合で
本物の魔法少女になることがある、そういう都市伝説は知っていたが、それを真に受けたわけではない。
幼稚園から中学校までは
「理不尽な理由で華乃を侮辱した相手に対しては音を上げるまで暴力を振るって屈服させる」
ことで問題を解決してきたが、高校生ともなると様々な障りが生じ、
暴力で問題を解決する事が困難になった。
母親が連れてきた五人目の自称義父に尻を撫でられ、屈辱を拳で返し、
荷物をまとめて家を出た。
狭いがガランとしたアパートに一人で越してきた華乃は、
生活の為にバイトをクビになるわけにはいかなかった。
あらゆる出費を切り詰める生活の中、
将来の為、高校を卒業しなければならなかったからだ。
♢♢♢
「あ、ねぇねぇ。面白いモノ見つけたッス…」
口に飴を放り込みながらスマホをスクロールし、
玲に画面を見せる。
「どれどれ……『魔法少女育成計画』?」
玲は首を軽くかしげる
「そうッス…!インストールしてみましょ〜!お〜!」
「お〜!」
二人で一つのゲーマー姉妹は、
笑顔で『魔法少女育成計画』をインストールした。
かくして運命の歯車は音を立てて回り出す
悠「出番がほとんどねぇッスよ〜っ!」
玲「まぁまぁ、しょうがないさ。」
悠「む〜!次は出たい!!」