ノーゲームノーライフ ゲーマー兄妹と姉妹は魔法少女の世界に迷い込むそうです 作:スタンチッカ
そのため学校やバイト先で嫌な思いをした時の
気晴らしとなる趣味が欲しくなり、
さらに「趣味にお金をかけるのは愚か者である」
という華乃の主義に
「魔法少女育成計画」が合致した。
たった二つだけあった華乃の趣味
「漫画の立ち読み」
と
「図書館で読書」
に新しく
「魔法少女育成計画」
が加わった。
だが、ソーシャルゲームといえど
「始めるのは無課金だけど快適に進める為には
その点「魔法少女育成計画」は無課金を徹底していた。
ゲーム内のアイテムはゲーム内のイベントやゲーム内の通貨でしか
手に入れる事は出来ず、
つまりはゲーム内で全て完結していた。
学校でゲームの話をしている男子を見て、
幼稚な連中だと内心小馬鹿にしていたのだが、
やってみるとなかなか面白い。
アバター
プレイヤーの分身となるものキャラクターを
自分でデザインし、ゲームスタート。
人助けクエストや戦闘クエストなどをクリアして
魔法カードやアイテムカードを集め、
キャラクターを強化し、より難しいクエストに
より強い敵に挑んでいく。
一日三十分までという枷を付け、
それを律儀に守り続けていた為、
ゲームの進行は亀の歩みだった。
それでも自分が理想とする
戦術やコンボのためにカードを集め、合成し、
敵を倒していくという作業は面白かった。
苦労と報酬が快楽に繋がる絶妙なバランスで
構成されていて、ゲーム未経験者の華乃には
何もかも新鮮だった。
クエストをコツコツとクリアし続けたら、
ゲーム開始から一週間で変化が起こった。
画面内でふわふわと動いているだけだった
マスコットキャラクター「ファヴ」が話しかけてきた。
「おめでとうぽん!あなたは本物の魔法少女に選ばれたぽん!」
何かしらのイベントが起きるのかとボタンを連打して
メッセージをスキップしていると、
突然画面が強く発光し、華乃は眩い光が包まれ、
気がつけば魔法少女になっていた。
華乃自身が、華乃のアバターである魔法少女「リップル」になっていた。
華乃は深呼吸を三回し、自分の手を見、足を見、
姿見で全体を確認し、それを五度繰り返した。
頰を張ると、きちんと痛い。幻覚では無い。
♢♢♢
「ふぉおお!これ、完全無課金ゲーじゃねぇッスか!」
「だな!素晴らしいな!完璧だな!」
悠と玲は「魔法少女育成計画」をインストールし
アバターを決め、一喜一憂していた。
悠のアバターは、
黒を基調としたパーカーにジーンズ。
色白の綺麗な肌に白色のショートカット。
青色の瞳。
そして口元には白色のガスマスクという不気味な格好。
玲のアバターは、
白を基調としたジャケットに黒色のふわふわのスカート。
そんな奇妙な服を着ても違和感が無い
綺麗な色白の肌。黒色のロングヘア。
このアバターを決めた後に2人の姉妹は顔を見合って
ニッコリと笑った。
そうして、魔法少女育成計画を始める事
6時間後……
姉妹は魔法少女になっていた。
感想ありがとうございます。
とっても嬉しかったです、