アクセラレータのハイスクールD×D   作:神の死者

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今回ちょっと短めです。


第5話

リアスからの謝罪そしてオカルト研究部に入部を果たした鈴夜は帰路についていた。しかし、しばらくしておかしなことに気付く。

 

人が誰もいないのだ。

 

とそのことに気付いたと同時にどこからか視線を感じた鈴夜は舌を鳴らす。次に視線を感じる方を鈴夜は刃物のような赤く鋭い瞳で強く睨むと歩みを止めた。しかしそこは何の変哲もない茜色に染まったただの夕焼け。

 

それでも鈴夜は()()()()()()()()()()()()()()()()()そこにいンだろ?と言いさっさと出て来いよメルヘン野郎と姿を見せない視線の主に挑発するように言った。

 

するとその空からどこからともなくフンと誰かが鼻を鳴らす音がし同時にその音の場所から一人のコートを着た大男が姿を現した。だが男の立っているは地ではなく空だ。

 

その空を飛ぶ男は人間?

 

否。

 

黒き翼を背から生やした落ちた天使、堕天使である。

 

恐らくグレモリーと手を組んだのを知ったのか、彼ら堕天使はいままで実行しなかった()()という手段ををとうとう実行したようだ。

 

「気配に気づいたことは誉めてやろう。だがたかが人間か。それも全くと言って貧弱な体の。本当にこんな小僧から命かながらレイナーレ様が逃げ帰ったとは到底思えんな」

 

空から現れた男は現れるなり鈴夜を値踏みするように呟き右手にまるで宣戦布告だというようにに槍を出現させた。それを聞いた鈴夜は今回この堕天使が現れた理由はグレモリーとは関係なく純粋に敵討ちに来たとおもった。

 

鈴夜から潮笑ったような笑みが零れる。

 

「ほう、人間風情が堕天使をコケにするとは。いいだろう、一瞬で楽にしてやろうと思ったが気が変わった。貴様は十分になぶったあと殺してやる」

 

瞬間鈴夜はまたかよと呆れたように呟き呆れたように顔を歪めた。

 

「呆れたわァ。オマエら堕天使や悪魔は皆そろって同じようなこと言うが決まりでもあンのか?まァどうでもいいがな。はァ、もういい来ンならさっさと来いよ」

 

面倒くさそうに鈴夜は頭をポリポリ搔きながら堕天使の男に言い放つ。男は青筋を浮かべて死ねとただそう一言鈴夜に告げ右手の槍を投げ放つ。

 

だが鈴夜はそこから動こうとはしない。

 

投げ放たれた槍は弾丸が如くスピードで鈴夜の腹部めがけて飛んでいく。そうして槍が鈴夜の腹部を射抜かんと触れた瞬間だった。槍はその向きを変えて男の右手をめがけ同じ速度で飛んでいったのだ。そのようすはまさにビデオの逆再生のように。

 

グサリと肉に釘でも刺したような生々しい音が響き渡り同時にぐぎゃーッ!?という低い男の叫び声が空で木霊する。先ほどまで男の手には相手に向かって投げその相手を必殺するはずであったその槍が今は自分の右手につい刺さっている。左手からはどくどくと血が外へと流れその激痛は右手から全身へと電流のように駆け抜けていく。男はその激痛に耐えられず空から地へと重力に従って落ちていく。

 

そんな中だった。

 

鈴夜は二ヤリと歪んだ三日月の笑みを浮かべて「オマエ、誰にケンカ売ったか分かってんだろォな?」

 

コツコツと心地いいはずの靴の音が不気味に鳴り響く。

 

男はこの数分の時間で理解した、いや、してしまったといったほうが正しいのだろう。

 

あれは人の皮をかぶった()()()だと。

 

「オマエが人間風情にやられて逃げ帰ったあのメルヘンビッチの手下だか協力者なンかは知らねェが一度オマエら堕天使にはオレという()()()の恐怖を理解てもらわねェとなァ…戦うすら馬鹿馬鹿しいと思うくれェになァ…」

 

鈴夜は少し大きめの声で堕天使にそう、まるで死刑宣告のように言い告げると地に落ち激痛でのた打ち回るその堕天使、男の右手に貫通して突き刺さっている槍を引き抜く。

 

無理やり引き抜いているからか肉が裂けるような音と骨が砕けるような音が槍を抜いたと同時に鳴り響いた。当然そんなことをすれば激痛の波は激しくなり男の痛覚を刺激するだろう。

 

ぐああああああああああという断末魔にも似た叫び声が響く。

 

「うるせェなァテメェが自分で出した槍だろォが。それを引き抜いただけでわめくンじゃねェよメルヘン野郎。」

 

鈴夜は愚痴るようにそう堕天使に吐き捨てるとなんとあろうことかその右手の傷口に人差し指を突っ込んだのだ。

 

「さて問題です」

 

男はその激痛に意識を保とうと踏ん張るが傷口に人差し指を突っ込まれた痛みで意識が飛びかける。もはや男の耳にはそんな鈴夜の声など届いていなかった。

 

「このオレ、アクセラレータは触れたベクトルを自由に変換することが出来ます。じゃあもしこの今傷口に突っ込まれている、血流に触れていている人差し指から能力を発動させたらさてどォなるでしょうかァ?」

 

この一言だけはなぜか自分でもびっくりするほど聞き取れてしまった男はこのあと自分がどうなってしまうのか想像できてしまった。

 

そして堕天使、ドーナシークはこの()()()の前に姿を現せてしまったことを深く後悔した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オレンジ一色に満ちた空の下赤く長い髪を靡かせながら下校する一人の女生徒、リアス・グレモリーはその日その時見てしまった。夕焼けの空に照らされながら赤い鮮血を、まき散らし臓物をぶちまける惨殺された男の人間…いや男の堕天使の死体を。もはや死体というより肉塊と化しているそれはまるで内部から爆発するような形で絶命しており人という形の原型を止めていなかった。あたりに人の気配は全くしない、恐らくこの堕天使の仕業だろうが絶命しているためしばらくすれば人がやってくるだろう。

 

「なに…これ…」

 

思わず声が出る。これは堕天使だ、そうリアスは自分に言い聞かせ溢れ出す感情を押し殺し平然を装う。無理もない、彼女は悪魔だがまだ幼い少女だ。肉塊と化した人(堕天使だが)の死骸など見れば誰だって戸惑うどろう、それがたとえ悪魔であろうとだ。

 

絶命したばかりの死骸の生臭い死臭が鼻に着く。とリアスはなぜかすずやとの会話の一部、自分が鈴夜に言った言葉を思い出した。近いうちに堕天使があなたという危険な因子を排除しようてしてくるのは明白だものね、これは確かに自分が言った言葉だ。そしてもう一つリアスは思い出した。それは彼の能力についてだ。ベクトル変換、その能力は自身が触れたもののベクトルを自由に変換出来るというもの、ではこの死体を見てみよう。死体はまるで体中に流れる血液が逆流でもして爆発した、そんな状態になっている。

 

もう分かるだろう、これをやった犯人は彼、鈴科鈴夜でありその殺人方法は…

 

 

血液の流れ(ベクトル)を変換し逆流させて殺した。

 

 

死体の顔はもう原型がないので表情は読み取れないがそれが酷く苦痛な物かはたやすく想像できる。

 

リアスは再び再認識させられたのだ。鈴科鈴夜という人間がどれだけ危険な存在で敵に回せば自分もこの原型のない死体のようになってしまうと。リアスは思わず恐怖で体が震えた。

 

しばらくして足音が聞こえてきた。

 

誰か来たようだ、恐らく部活帰りの学生だろう。リアスはそのあしおとを聞くとこれは人に見せてはいけないと思いすぐさま堕天使だったものに滅びの魔力を使って跡形もなく消し飛ばした。

 

「彼が敵にならないこと心底祈りたくなるわ…」

 

リアスは彼は、鈴科鈴夜だけは敵に回さないと心から誓った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家であるアパートに着いた鈴夜は軽く背伸びすしながら一階、二階と階段を上がる。階段を上がった際にたまった酸素を吐きだすとドアを開けて部屋へと入っていく。

 

「あァ?」

 

不機嫌そうな声を上げた。長方形のガラスでできたセンターテーブルに壁に並ぶ元からついているクローゼット。そしてセンターテーブルの近くに置かれた黒のソファーにヘアの奥についた窓側にある白黒のベット。いたってシンプルな部屋だがその室内には鈴夜以外にもう一人、鈴夜が不機嫌な声を上げた原因がそこにはいた。

 

「誰だ、オマエ?」

 

白い髪に赤い瞳、顔は整ったものでまさに美少女といったところだろうか。服装は黒のブラウスに白のTシャツ、首元にはブラウス同様に黒のリボンがついており赤いスカートをはいている。スカートから察するに鈴夜と同じ駒王学園の生徒だということはよくわかる。

 

「ン?あァあンたか、アタシに似てるって男子は。おっと、自己紹介がまだだったか、アタシの名前は鈴科百合子、通ってる学校は駒王学園だ。つってもこの赤いスカート見りゃ分か」

 

少女は軽々とそう鈴夜に初めましてと自己紹介をする。しかしンなこと聞いてンじゃねェと鈴夜は彼女の言葉を遮った。

 

「オレが聞きてェのはなんでここに来たのかってのとどうやって入ったってことだけだ。それ以外のこと喋ったらたたき出すからな」

 

「へいへいっと…ン?」

 

鈴科は鈴夜の顔を突然まじまじと見始めるとさらに突然笑い出した。そんな光景を見て鈴夜は頭イカれてんのかと呆れにも似た呟きを零すがある一言がきっかけでそんな呆れは吹き飛ぶこととなるだろう。

 

「そっかそっか~あんた__

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オリジナルだったのか」




妹達《御坂美琴》ではなく妹達《アクセラ》だゾ
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