にーあおーとまた   作:SeA

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ポッドなんか嫌いだ

最近俺の日常がおかしい。

いつものように6Oは優しいし、司令官は相変わらず嘘がわかりやすいし、ポッドは頼りになる。なんだけど。なにがおかしいかというと

 

「あ、2Bさん。今から出撃ですか?今回の作戦エリアは僕が調査したんで、大いにデータを参考にしてください。いつもみたいな活躍期待してますよ!それでは僕、オペレーターさんに呼ばれてるので失礼しますね」

 

9Sが声を掛けてくる。そう。9Sが俺に声を掛けてくるんだ。会う度に

 

この前合同任務があった。正確にはそういう名目の9Sの見極め期間だったけど。その時どうせ殺すことになるんだからと、俺は9Sをこっぴどく扱った。視界に入れず、話しかけられても無視して、調査も言われたより小さい範囲で無理やり受け持って9Sの負担を増やしたり。それはもう考えられる限りひどい態度で接した。

そしたら懐かれた。敵を一緒に倒した次の日から。いきなり。

やれ、好きなものはあるのか。嫌いなものはあるのか。

やれ、担当オペレーターとはどんな話をするのか。戦闘の秘訣はなんだとか。

頑張って無視してたんだけどさすがにかわいそうになってきて、後半からはポッドに答えさせてた。これなら会話じゃないから大丈夫ってポッドに言われたし。さすがポッド頭いいよな。

 

んで、任務最終日。そろそろ見極めも終わって処分命令が来るかなって怯えながら連絡を待ってたら、まさかの任務終了。9Sからはまた一緒になったらよろしくって言われてお別れ。バンカーに帰ったら6Oが笑顔でお出迎えしてくれて、よかったよかったって泣きながら抱きしめてきて。司令官に聞いても状況が変わったとしか言ってくれないし、終始俺は困惑しっぱなし。なにがどうなってるんだってばよ。

 

「あ、おはようございます。2Bさん。聞きましたよこの前の任務の話。さすがヨルハ最強、大戦果だったらしいじゃないですか。いやいや、これは僕も気合入れて調査したかいがありましたね。これからも期待してますよ。2Bさん」

 

なんで俺に気づいたら、急に話しかけに来るの?今君と会話してたS型の子ビックリしてるぞ。こいつに話しかけて大丈夫かよって顔してるよ?わかってるのかそこんとこ?

 

「2Bさん。丁度よかった。今面白い話を洗濯班の人から聞いたんですけど、聞きます?ここだけの話。司令官、普段はあんなにビシッとしてるのに、部屋は荒れ放題でボディのチェックも結構サボってるんですって。いやー、人は見かけによらないですよね」

 

知ってるわそんなこと!たまに気になって俺が片付けに行ってるんだぞ。ほっといたらあの部屋足の踏み場もないくらいに荒れて、すごい時間かかるんだぞ。

って、違うそうじゃない。

俺は全然9Sの話なんて興味なんかないし、むしろ嫌いだし。顔も見たくないレベルだし。また嫌がらせしちゃうぞ。こう、なんか、えっと、そう。アレしちゃうぞアレ。だからこっち寄って来るんじゃないよ。

 

「ってな具合で、敵はエリアを分散してるみたいです。2Bさんなら問題ないと思いますけど、数が多いので十分に気を付けてください。あと罠も多かったですからそっちも忘れずに」

 

いいよ。別に直接報告にこなくても。

あとで6Oに教えてもらうから、わからなかったらポッドに質問もするから

 

そんな感じで、最近は会う度に徐々に精神を削られてたんだけど

 

「ということで、今度また一緒に合同任務を請けることになりました。調査はほとんど僕が受け持つので、前みたいに戦闘になったときはよろしくお願いします。次は足手まといにならないように、他のS型がB型と共闘したときの戦闘記録も参考にしてきたので、安心してください。まあ、どこまでできるかわからないですけど」

「……」

 

……合同……任務?

合同任務!?

なんで!?どうして!?ってかそんな話聞いてないぞ!?

 

「あ、正式な命令は今度だそうです。司令官に聞いたので2Bさんにも教えてあげようって思っただけなので。一応来週の予定らしいですよ。いやー、意外と司令官ってお堅くないんですね。『機密だ』とか言われるものだと思ってましたけど」

 

司令官!?

どうなってんだよ。9Sと会話したことなんて今までは大してなかったって聞いてたぞ。なんでそんなこと教えるぐらいに仲良くなってんだ。意味が分からん。

 

「それでまあ、またご一緒させてもらうってことで、シミュレーターを使って連携の確認とかどうですかね?僕も実際に戦闘で邪魔にならないか心配で」

「……」

 

無理。無理です。むーりー。

いいよ別に確認とかしなくても、こっちで合わせるからさ。9S相手なら目瞑ってもできるからいいって。だからいいです本当に。というわけでポッド出番だぞ。いつもならそろそろ口出してくれる頃合いだぞ。とにかくポッド助けてヘルプ。なんとか断って。

 

「……」

「どう、ですかね……?」

「……」

「……」

 

ポッドおおおおおおおおおおおおお!?

どうした!なんか言ってくれよ!?いつもなら代わりに喋ってくれるだろ!?

 

「……」

「疑問:2Bが当機を凝視する理由」

 

なにが疑問だバーカ!わかってんだろうが!いつも目線だけでわかってくれてんじゃん!目見えないけど!なんかこう上手く断ってくれよ。このままじゃ一緒に訓練することになるじゃん!

 

「……」

「……」

「……えーっと、いいのかなポッド042?」

「質問の意図が不明。だが問題なし。推奨:続行」

 

バカ!アホ!マヌケ!裏切り者ー!あと、えーっと、バーカバーカ!!

なにが続行だよ!中止だよ中止!

 

「……」

「では、どうですか?2Bさん」

「……」

「……」

 

そんな目でこっち見るなよ。目見えないけど。なんか悲しそうな雰囲気出すのやめろよ。俺がイジメてるみたいじゃんかぁ。そんなことされても、俺は

 

「……」

「……そう、ですか。すいません。無理言ってしまって」

「……」

「それじゃあまた。来週楽しみにしてますね」

 

あっ

 

「……」

「……疑問」

「……?」

「かまわないのか?」

「……」

 

ううううううううう、わかった。わかったよ!

 

「……待って」

「なっ、え、2Bさん?」

 

もういいよ!ポッドが言うこと聞いてくれないからだかんな!バーカバーカ!!

 

「……シミュレーターは、あっち」

「ええ。ええ!そうですねっ!いやー、つい間違っちゃいましたよ。もっとバンカーに帰って来る時間増やさないとダメですねやっぱり」

「……そう、だね」

「ですよね!現地の調査に夢中になり過ぎて自分の基地を把握してないとか何事かって話ですよね。これは普段から気にしてかないと直らないですかね」

 

 

 

 

訓練終了後。互いの呼び名の話になり、2Bさんから2Bと呼ばれることになった。

ナインズ呼びはなんとか逃げた。

 

 

 

 

 

 




なんか一瞬日刊ランキングに入ってました。気づいた時は奇声を上げて家族に変な目で見られました。
本当にありがとうございました。

ニーアってすごい人気なんだなって思いました。(小並感)
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