にーあおーとまた   作:SeA

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PSプラス加入者の『人形達ノ記憶』視聴期限は4月30日までなので
まだ聞いてない人はお早めに。


いい作戦だと思ったのに……

「アンドロイド、コロス!」

「コロス! コワス!」

「アイシテル! コロス!」

「ウラミ! ツラミ! ブチコワス!」

 

「コノママジャ、ダメ」

 

「コノママジャ、ダメ」

 

「コノママジャ、ダメ」

 

「コノママジャ、ダメ」

 

「コノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメコノママジャダメ」

 

 腕を、足を、頭を振りながら機械生命体がひたすら同じ言葉をつぶやき続ける。

 俺達の周りにいる何十何百という機械生命体が同じ言葉を延々と繰り返す。

 そしてその全ての機械生命体が、他の個体を登り、固まり、繋がっていく。

 

 そうして、宙に繭が生まれた。

 

「うわぁ……」

 

 思ってたより不気味だなコレ。ゲームでもキモいとは思ったけど。

 生で見ると更に気持ち悪いな。

 

「――2B」

 

「わかってる。撤退の用意だけしておいて」

 

「了解です」

 

 心配しなくてもさすがに大丈夫だって。

 いくら気持ち悪いからっていつまでもボケっとしてたりしないからさ。

 

 今いるここは砂漠地帯にある、マンモス団地奥の縦穴空洞。その内部。

 砂漠から逃げた機械生命体を9Sと追っかけてきた此処まで来た。

 そして、待ち構えてた大量の機械生命体と戦ってたらこの状況。

 なにも知らなかったら普通に怖いわ。

 少なくとも人間だった時にこんな状況に遭遇したら確実に漏らしてる自信がある。

 まあそんな事はどうでもいいか。とにかく、ここからだ。

 

 そろそろ、上の繭も開いて中身が落ちて――

 

「――」

 

 うわぁ。痛そう。今あれ頭から落ちたぞ。

 いや、機械生命体だし、大丈夫だろうけど。

 俺だって2Bボディだからダメージには強いけど、あの高さで頭から落ちるのはちょっと嫌だな。

 

「アンドロイドではなく、人型の」

 

「……機械生命体」

 

「――」

 

 特殊個体アダム。

 高い背丈に、白い長髪。

 鍛えられた身体と、整った顔立ち。

 機械生命体との長い戦争の中で、初めて確認されたアンドロイドと似た質感を持つ人型の機械生命体。機械生命体同士で共有するネットワークでの基幹ユニット。

 ゲームでの立ち位置は中ボスになるのかな。

 それが産み落とされた瞬間にプレイヤーは立ち会うことになる。

 

 つまり、今だ。

 

 ゲーム的に言えば、アダムは産み落とされた時はレベル1だ。

 レベル1だからもちろん弱い。

 というか、攻撃してこない。

 だが生まれた直後に攻撃してくるプレイヤーと戦いの最中で、どんどんレベルアップしていく。

 つまりはこっちの動きから学んでいくわけだ。

 攻撃を続けるうちに、こっちの攻撃を躱し、反撃をしてくるようになる。

 文字通り、1秒ごとに進化していく。

 

 これから俺は新しいエンディングを作るために、原作とは違う事をしていかないといけない。

 アダムはゲームでは前半で退場する存在ではあったけど、その力は大きい。

 なら、その力を利用したいと思うのは誰だってそうだろう。

 

「……」

 

「――」

 

「……2B? どうしました?」

 

 アダムはこれからどんどん強くなっていく。

 だから、安全にアダムになにかをするなら、今この瞬間しかない。

 

「……こ」

 

「――」

 

「……こんにちは」

 

「――」

 

「は? 2、2B?」

 

 作戦はこうだ!

 見た目は大人だが中身は産まれた直後、つまり赤ん坊のアダムと仲良くなる。

 あとこの後産まれるイヴとも仲良くなる。

 成長したアダムとイヴともそのまま友好関係を続ける。

 基幹ユニットとしての力を借りてラスボスのN2をなんとかする。

 9Sもハッキングでなんか頑張る。

 あとポッドも頑張る。

 俺もなんか戦って応援する。

 そして勝つ。

 

 どうよこの作戦。

 ゲームではポッドがなんとかして、N2倒したけど。

 それに加えて、アダムにイヴ、9Sがいればなんとかなるだろ。

 多分。

 

「はじめまして」

 

「――」

 

「ちょッ! 本気ですか2B!?」

 

「なにが?」

 

「なにがって、敵ですよ!?」

 

「廃墟都市で何もしてこない機械生命体がいるのは、昨日確認したはず」

 

「いや、確かに確認しましたけど、そいつが出てきた上のやつらにさっきまで攻撃されてたんですよ!?」

 

 大丈夫大丈夫。

 心配なのはわかるけど、今なら問題ないって。

 だいたい昨日やりたい事があるって話したら「いいよ」って言ったじゃん。

 

「……昨日の件」

 

「あれは! ――こんな事だなんて思ってなかったからですよ!!」

 

 ほんと心配性だな。9Sは。

 大丈夫だって、こっちから攻撃しない限りはなんもしてこないんだから。

 ほら今だって大人しくこっちを見て腕を振り上げて――

 

「アンド……ロイド……」

 

 あれ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なにか言うことはありますか?」

 

「……ないです」

 

 現在レジスタンスキャンプで借りた俺達の部屋にいます。

 もっと言えばハッキング空間にいます。

 絶賛お説教中です。

 

「確かに事前にあのアダムとかいう機械生命体の事は教えてもらいました。

 2Bがちょっとしたい事があるという話も聞きました。

 それに対してちゃんと内容も聞かずに許可を出しました。

 だとしても、あんな事をするなんて予想外にも程があります!」

 

 あの後は結局戦闘になり、ズシャアってやったらバンッってイヴが生まれた。

 おかしいなぁ。アダムって攻撃しない限りはなんもしてこなかったと思ったんだけど、勘違いだったんだろうか。

 まあ、それはともかく改変は出来なかったけど、ゲームと同じ展開になったから良しとしよう。

 

「なんですか仲良くなってなんとかするって!

 なんか頑張るってなんですか!?

 いくらなんでも考えなさすぎです!」

 

 良しとしたかった……

 

「……この前9Sが、私はちょっと悲観的過ぎるって言ってたから」

 

「今度は楽観的過ぎるんです!

 ……もう、わかりました。

 色々やらなくちゃいけない事は山積みですが、まずは2Bですね」

 

 待って 

 

「今回のこれは2Bのその致命的なポンコツを直すいい機会です。

 6Oさんにも言われてましたし、徹底的にやりましょう」

 

 待って

 

「まずはその考え方からですね。

 とにかく、これからはなにか思いついたらすぐ相談を――」

 

 

 

 この後6時間ほど続いた。

 

 

 

 

 

 

 




なんとか月一ぐらいでは投稿したい
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