黒の剣士と幼馴染みの進む道(リメイク中)   作:雪楓❄️

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遅くなってごめんなさい

展開などがあまり納得がいかず、長々考えることになってしまいました。

それでも、短いですがご了承ください…。


それでは、本編へレッツラゴー


第20話

キリトの行方不明事件からはや数ヶ月。

今の最前線は70層。

ゲーム開始当初は、絶望的にも思えた100層も気付けば残すところあと30層と言ったところである。

 

「そーいえばいいの?アスナにばっかりキリト預けてて」

 

今も絶賛潜り中の私だが、私の隣にいるのはキリトではなくフィリアさん。

詰まるところ、キリトと最近一緒に居づらい。

理由は簡単で、ここ半年ぐらいでアスナさんがキリトのことを好きだということが目に見えて分かってしまったから。幼馴染みだからという理由で、今まではキリトの隣に居ることに何の違和感も無かったんだけど、アスナさんのその気持ちに気がついて以来なんだか申し訳なく思えてしまうことが増えたからである。

 

「うん、気持ちがハッキリしてない私が隣にいるのはアスナさんに申し訳ないしさ」

 

「サラも大概だね。自分の幸せより他人の幸せってかぁ」

 

フィリアは少し馬鹿にしたような口ぶりで言ってくるが、これでも色々と相談に乗ってくれている。

元々アスナさんの相談も受けていたらしく、少し責任を感じているらしい。

 

「とはいえ、サラもちゃんとしないと!どっちに転ぼうが私はサラの友達だからね!」

 

「あ、うん。ありがとう。」

 

フィリアは笑顔で私に手を振り、血盟騎士団本部の方へと戻って行った。

 

(………私はどうしたいんだろう)

 

私のキリトに対する思いは喉にささった魚の骨のように、モヤモヤするものだった。

 

 

 

 

 

 

「それでわざわざ俺に相談に来るか?」

 

モヤモヤして仕方がなかった私が来たのは、リズのお店に続いて私の憩いの場となりつつあるエギルさんのお店。

時々、こうして話をしに来るが大抵はお店の手伝いをさせられることがほとんど。

 

「エギルさんって既婚者だなぁって思って、それで何かアドバイスを頂けないかと…」

 

「そうは言ってもだなぁ…」

 

傍から見たらお父さんとその娘にも見えなくもない私たちの会話風景も、ここアルゲードの街並みを加味すると些か異質な風景に見えないことも無い。

 

エギルさんは大分考え込むと、閃いたかのように私に話しかけた。

 

「サラにとって、あいつはどんな存在なんだ?」

 

私がどう思っているかではなく、キリトの私の中での立ち位置を聞かれるとは思わず、そう言えば考えたこと無かったとも思い私は1度考えてから答えた。

 

「……うーん、多分手の離せない弟…そんな感じだった。ですかね?」

 

「だった?」

 

私の「だった」という過去の表現をエギルさんは、疑問に思ったらしい。

それでも、私の中では「だった」であっているのだ。

 

「…確かに今でも、世話が焼けるって思うことはあったんですけど、それでもこの世界に来てからは何処か頼りがいがあるというか…なんというか……」

 

確かに向こう側の世界にいる時と今ではかなり状況が違うのはわかっている。

そういうときだからこそ、人間の本質的なものが現れるとも私は思っている。

第1層でキリトを非難したプレイヤーたちだって、もしかしたら向こう側の世界では人格者だったかもしれない。逆に、キリトのように向こうでは全く頼れないのにこちらの世界では誰よりも頼れる人もいるかもしれない。

だからこそ、私はこの世界に来たことに後悔はない。

 

「なんだその、なんというかってのは」

 

「……それがわからないんですよね…。」

 

「聖女様にこんなにも想われてるなんてしれたら、キリトのやつ翌日には追いかけ回されるだろうな」

 

「…洒落になりませんよ…」

 

それはついこの間のこと。

たまたま、私がソロで熟練度上げをしていた時のことなのだが…。

わざわざ隠す必要もないだろうという考えの元、私はいつでも【裁定者】の装備をしている。

結果的に、傍から見た私の装備は腰に差してある片手剣のみ。それに加えて、最近キリトと一緒にいないことやキリトがアスナと一緒にいることが周りも何故か周知のことらしく翌日の新聞に【聖女乱心。黒の剣士、乗り換える!!】という大見出しで乗っけられるという事件があったのだ。

後から聞いた理由によると、私が槍を装備せずに高難易度ダンジョンに繰り返し潜っていることが何故か[キリトに捨てられたことによる、ショック]ということになっていたらしい。

この新聞が出た翌日には、私とキリトの家は2つ並んでいるせいもあり囲まれてキリトは私のファンクラブだとか言う人たちに一日中追いかけ回されていた。

仕方なく、私が事情を説明して何とか引いてもらったがあの時私が事情を説明していなければどうなっていたかと思う。

この事件は、結局【黒の剣士が聖女に見捨てられた!!】という新聞によって幕を閉じた。

 

「あの新聞以来、パーティーに誘ってくる人が増えてフィリアなしじゃ、フィールドにも出れないんですから!」

 

私がキリトを見捨てたと勘違いした人が、私がフリーになったと思ってやたら誘ってくるのだ。

とくに、聖竜連合とか。あとは事情を知っているはずの血盟騎士団とか月夜の黒猫団とか。

あのふたつに関しては完全に確信犯である。

月夜の黒猫団はケイタとサチが最近くっついたらしく、ダッカーが荒れているとかなんとか。ともあれ、月夜の黒猫団が攻略組に参戦してくれたおかげで私たちソロプレイヤーの肩身も少しは広くなったので助かってはいる。

血盟騎士団に関してはもう手遅れだろう。

まず団長と副団長の片割れを変えるべきだろう。

団長は団長でやたら私をラーメンに誘ってくる。誘うなら、せめて血盟騎士団への入隊にして欲しい。

あとは、副団長の蒼雷(笑)さん。確かに頼れる。だけど、その前にあの人殆どギルドの仕事してない。殆ど毎日、私を誘ってトレジャーハントに出掛けてる。この間、アスナさんがフィリアが仕事しないってボヤいてたから間違いない。

あとは、クラディールさんという下心丸出しの人。あの人は本当に無理だった。なんというか、瞳の奥に隠しきれてない下心のようなものが溢れ出ていた。

 

(………やばい、まともな人がアスナさんしか………)

 

これからの攻略組の行く末が心配になる私であった。

 

「まぁ頑張れ」

 

あからさまにテンションが落ちた私を気遣う様なエギルさんの言葉が心に染みる。

 

「……ありがとうございます………それじゃあ」

 

私は落ち込んだまま自分のマイハウスのある階層まで戻った。

 

 

 

 

 

 

「~♪~~~♪」

 

(……綺麗な歌声…)

 

さっさと寝ようと思って、転移門広場から最短距離を進もうと思った私だったがその歩みは彼女の歌声によってとめられた。

SAOでは殆ど趣味のスキルである歌唱スキル。

そのスキルだけではない、他に何かある。そう感じるほど、彼女の歌は素晴らしいものだった。

 

 

 

私が聞き惚れている間にも、周りには人が集まってきていて演奏が終わる頃には大観衆となったいた。

 

(………彼女、凄かったなぁ)

 

私は観衆が自分の方に来て囲まれないとも限らないので彼らが彼女へと集中している間に、人混みをかき分け家への帰路に着くことにした。

 

 

 

 





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