サラの立ち位置などを考えていたら、あまり考えがまとまらず昨日は投稿できませんでした。
それではどうぞ
〜サラside〜
"Congratulation"
その文字とファンファーレの様な音によって、私たちは漸くこの戦いが終わったことに気がついた。
「「よっしゃー」」
周りはこの戦いに参加した人達の喜びの言葉で溢れていた。
勝利により目の前のウインドには経験値やらコルやら手に入ったアイテムやらが表示されていた。
"You got a last attack bonus"
(ん?ラストアタックボーナス?最後の攻撃がたまたまキリトと同時になったのかな?)
キリトの方を見ると同じ様なウインドが出ていた。
「Congratulation。見事な剣技だった。この勝利はあんたらのもんだ。」
エギルさんがそう賞賛してくれると、周りからも少なからず賞賛の声が上がった。
「2人ともお疲れ〜♪」
「お疲れ様」
「ありがとうございます。お二人もお疲れ様でした」
「ありがーー」
キリトが感謝を述べようとした時ーー
「なんでやっ!!」
キバオウさんが叫んだ
みんなが唖然としてる中キバオウさんは続ける
「なんでっ、なんでディアベルさんを見殺しにしようとしたんやっ!!」
「…見殺し?」
キリトは訳が分からない様子で聞き返した。
しかし、"見殺し"という明確で残酷な言葉に周りもザワつく。
「そうやろが!ジブンはボスの使う技、知っとったやないか!あの情報を伝えとったら、ディアベルはんは危ない目にあわずに済んだんやっ!!」
当のディアベルは俯いているだけだった。が、キバオウの叫びによってレイド全体が、会議の時のような疑心暗鬼になりかけていた。お互いに「そう言われてみれば…」や、「攻略本に載ってなかったよな…」といった疑問をぶつけ合っていた。
「おいおいあんたらなーー」
エギルやアスナたちは宥めようとするがキバオウたちのパーティーメンバーは止まらない。
「きっとあいつ等、元ベータテスターだ!ボスの使う武器や技、知ってて隠してたんだ!他にもいるんだろ?元ベータテスターども、出て来いよ!!」
その一言でレイド全員、自分以外の全員を疑い始めた。
(このままじゃ、βテスターとの溝がさらに深まってしまう。でも、どうすれば、、、)
「…サラ、ごめん。」
キリトの小さな呟きが聞こえ、私はキリトの方を振り返った。
そして、わかってしまった。キリトがこれから何をしようとしているのかを。
(そんか事をしたら…和人がっ!)
その言葉を口から発することは私には出来なかった。
「ハハハッ」
キリトは全ての空気をぶち壊すように高らかに笑った。
そして、ふてぶてしい表情を作った。
「…元、βテスターだって?」
キリトはそのままキバオウたちの方へと歩いていく。
「俺をあんな"素人連中"と一緒にしないで貰いたいな」
キリトはこの場にいる全員を見下したようにして言い放った。
「な、なんやとぉ!?」
キバオウは怒鳴り返した。
「よく思い出せよ。SAOのクローズドβテストはとんでもない倍率の抽選だったんだぜ。その千人の中に本物のゲーマーが何人いたと思う?」
キリトが何をしようとしているか私にはわかっていた。わかっていても、止めることは私には出来なかった。
「βテストに当選した千人のうち、殆どはレベリングのやり方を知らないどころか満足に戦う事すらできない雑魚だっんだよ!今のあんた等の方が’まだマシ’さ」
キリトは周りに有無を言わせず、見下したように続ける
「だが、俺は違う。俺はβテスト中、誰も到達出来なかった層までたどり着いた。ボスのソードスキルを知っていたのも上の層で刀を使う相手と散々戦ったからだ!…他にも色々知ってるぜ。情報屋なんか問題にならないぐらいな」
キリトはそう締めくくった。
「なん…なんなんやそれ。……そんなんもうβテスターどころや無いやん…もうチートや!チーターやんそんなんっ!!」
キバオウが掠れた声で叫んだの皮切りに
「チーターだ!!」
「そうだ!ベータのチーター。だから、ビーターだ!」
ビーター。誰かがそう叫んだ。
「…ビーターか。いい名前だな……そうだ、俺はビーターだ。元テスター如きと一緒にしないでくれ!」
そう言うとキリトは、先程のラストアタックボーナスであろうまさに悪役と言った漆黒のコートを着た。
「転移門のアクティベートは俺がしておいてやる。主街区まで少しあるから、ついてくるなら初見のmobに殺される覚悟をしとくんだな!」
キリトはそれだけ言うと歩いていってしまった。
(…私は何も出来なかった。せめて、キリトを1人にしないようにしなきゃ…)
私は、キリトの後を追うようにして走り出した。
「…ジブン、どこに行くつもりや?」
階段の手前でキバオウさんに呼び止められてしまった。
「…彼のところですけど?」
私がさも当然のように返すと
「お、お前、ビーターの味方をするのかっ!?」
さっき、キリトのことをビーター呼ばわりしていたプレイヤーが叫んだ。
「味方…?」
私は、自分でも驚く程低い声で言った。
「…私は彼のパートナーです。味方もなにも、私が彼を信じていなくて誰が彼を信じるんですか?…大の大人や彼よりも大きいあなた達が、まだ中学生ぐらいの彼をあれだけ寄って集って糾弾して楽しかったですか?…それならば、私は彼を守るために彼の所に行きます」
私は、思い切って言い放ち、先程手に入れた【コートオブ・ミットデイ】を着た。
非難が飛んでくるのも覚悟していたのだが、キバオウたちのパーティーは黙ってしまった。
それどころか
「…まるで、聖女のようだ」
なんて言う的外れな呟きが所々で聞こえてきた。
(…聖女ってなによ、、確かにこのコートは見た目某ゲームのジャンヌ・ダルクみたいだけどさ)
私は、内心ツッコミながらもう何も反論が無さそうだったので階段を登った。
〜キリトside〜
(はぁ…やっちゃったかな。紗倉に怒られるだろーなぁ)
そんなことを考えていると、後ろの階段から人が上がってきた。
「キリトっ!」
今まさに考えていた相手がそこにはいた。
「…サラか。付いてくるなって言わなかったか?」
「覚悟があるなら、来てもいいって言ってたよ。」
俺は自分の言葉を思い出して、ため息を吐いてしまった。
「それに、あそこにいる人たちに私はキリトの味方だって宣言してきちゃったしね」
(…なんてことを)
そう思ったが、現実でのサラの行動力を思い出して口に出すのはやめた。
「そんなことより、キリト?私言ったよね?無茶だけはしないでって」
サラは貼り付けた様なとても怖い笑顔で言った。
「そ、そーは言ってもだな。あの時はあれしかーー」
「ーーだからって、キリトが背負うことないでしょ!?」
「は、はい……」
俺はいつの間にか正座させられていた。
「ーーーーー。キリトはもっと周りを頼りなさい!」
サラの有難いお説教も、現実なら俺の足が痺れて感覚が無くなるであろう頃には終わった。
カツッ、カツッ
サラのお説教が終わったタイミングで、3人の人物が上がってきた。
「…2人とも少しいいかしら?」
「…アスナさん、フィリアさん。それにディアベルさんも」
アスナとフィリアが来るのは、サラが来た時点で何となく予想はしていたが…ディアベルまで来るのは意外だった。
「…サラ、あなたが言うだけ言っていなくなってしまうから大変だったのよ。」
「そーだよ?キバオウのパーティーにいたあの人が非難しようとしたらほかの人たちが「聖女様を侮辱するなっ!」とか言ってもう大変だっただから!」
「…アハハ」
(サラは、何をしてきたんだ?…本当に)
すると、今まで沈黙していたディアベルが
「…キリトさん、ほんとに済まなかった。サラさんも本当に助けてくれてありがとう」
俺は謝られた意味がわからなかったが、ディアベルの表情を見て何となくわかった。
「いや。あんたは、俺に出来なかったことをやったんだ。これからもプレイヤーたちを引っ張っていってくれ」
「いえいえ。助けられて良かったです。」
「…ありがとう。また、次の街で会おう。」
ディアベルさんは頭を下げそう言うと、振り返って戻っていった。
「あ、あとエギルさんと…キバオウさんから伝言。」
俺はまた驚いていてしまった。
エギルはまだしも、キバオウから伝言とは。。
「エギルさんからは、「また一緒にボス戦をやろう!」で、キバオウさんからは「ワイはやっぱり自分のことは認められん! 今日は助けてもろたがワイはワイのやり方でクリアを目指す。」だそうよ」
アスナは少し声真似をしながら伝えてくれた。
「そうか。ありがとう…君たち2人は強くなる。だから、もし信用出来る人にギルドに誘われたら断るなよ」
「…あなた達は?」
「私たちは、当分二人かな?ちょっとあそこには戻りにくいし…」
「なっ!?サラはもどーー」
「ーーなにかな?キリト」
「いえ。なんでもありません」
俺は即効否定した。
(…危ない。殺されるかと思った…)
「…それじゃあ」
「じゃあね♪」
そう言って、2人も戻っていった。
「さて、キリト案内よろしくね」
「わかりましたよ、お嬢様。」
「なっ!?」
顔を真っ赤にした、サラはスタスタ歩いていってしまった。
(…結局、紗倉にはかなわないな)
俺は自嘲気味に笑うと、サラを追った。
今回はここまでです。
サラの【コートオブ・ミットデイ】のイメージは、fgoのジャンヌ・ダルクの衣装です。
アドバイスにあった情景描写を意識して多めにいれてみましたがどうでしたか?
感想、アドバイスよろしくお願いします。
あと、活動報告にてアンケートを行っているので参加お願いします。
今回も読んで頂きありがとうございました。