魔法少女みおみ☆マギカ 平穏の魔法   作:鉄槻緋色/竜胆藍

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魔法少女みおみ☆マギカまとめ@Wiki

 当作品の内容を、某所のまとめサイト風に情報整理の真似事をした、お遊びです。

 ついでにさらっと裏方噺とかしているので、よろしければ物語を振り返りつつお楽しみ頂ければと思います。

 

 

 

 

◆登場人物◆

 

○綾名 みおみ(あやな・みおみ)

 物語の主人公。

 久那織中学校二年生。

 性格はおっとり穏やかかつ天真爛漫なのんびり屋。そして超が付くほどマイペース。

 独特の思考形態を持つに至り、周囲からは変わり者と認識されており、彼女を知る者は本人のいないところでは親愛を込めて「不思議さま」と呼び親しんでいる。みおみはそう呼ばれていることを知らない。

 テニス部に所属しており、その腕前は県大会優勝者であるレイカと張るほど。

 ほか、見境のない高い能力と素質を持ち、家の方針であらゆる習い事を修養するが、本人にとっては「自分ができる当たり前のこと」と認識しており、自分の成した成果には一切無頓着である。驕ることもなければ、遜ることもない。

 マイペースの弊害で、温厚な態度からは想像もつかないほど頑固であり、自分で決めた意志は決して曲げることがない。

 家族や友達、そして日常を非常に大事にしており、それらを脅かすものがあらば徹底的な防衛行動に出る。

 きりえの契約によって一時期人生を入れ替えられ「由貴 みおみ」として生活していた時も、由貴家の人間を家族と見なしながらその信念は変わることはなかった。

 きりえの契約を無効にして本来の人生を取り戻してからもその信念は変わらず、きりえとの友情も微塵も揺らぐことはなかった。

 芽衣が召還した「ワルプルギスの夜」と対峙した時には、きりえの協力を得た上でキュゥべえを策に陥れ、膨大なエネルギーを得て対抗しようとした。

 ところがそれはキュゥべえらの持つ「人間を魔法少女化させるテクノロジー」を欺くには至らず、みおみはきりえと存在を融合された上で魔法少女でも魔女でもない存在に変質されてしまった。

 その後も、きりえによって存在を繋ぎ止められたおかげで現世での生活に戻っている。

 だが、変質の影響でみおみは世界から「半分」忘れられる状態となってしまった。

 なお、主人公でありながらみおみの足跡は成長とは異なる点などの共通点から、原作のまどかと同じポジションと言える。

 

 

○由貴 きりえ(ゆき・きりえ)

 久那織中学校二年生。

 当初は母親を失った家庭での不和から、非常に潔癖でわがままな振る舞いが目立った。

 それらは全て、担わされた欠けた母親の役割に消耗したストレスによる逃避行動でもあった。

 テニス部に所属しているが、腕前は素人。憧れの存在であるレイカとみおみの側にいたくて始めたことだった。

 ところが、前述の家庭環境の変化によって、みおみに激しく嫉妬することになる。

 それが契約によってみおみとの人生を入れ替える暴虐に至った心の短絡の原因であったが、みおみの真摯な友情によって目を覚まし、みおみの契約によってきりえのした契約が無効になり「魔法少女にならなかった」ことになってただの人間に戻った。

 それからはみおみに対するわだかまりは一切解消し、態度も一変して軟化し真に友人となった。

 それからも魔法少女と魔女の戦いに関わり続け、生身のまま「ワルプルギスの夜」にみおみと共に対峙し、みおみの提案に協力してこれを撃退。結果、キュゥべえの持つテクノロジーのシステムエラーに巻き込まれてみおみと存在を融合され、同様に世界から「半分」忘れられる存在となった。

 なお、物語の経過によって成長した唯一の人物であり、そういった意味ではもう一人の主人公と呼べるかもしれない。途中で心がへし折れている辺りがさやかに近いが、結果的に決戦における主人公の勝因を呼び込んだことから、原作におけるほむらのポジションとも言える。

 

 

○志摩 レイカ(しま・れいか)

 久那織中学校三年生。

 巨大資産家である志摩家の長女にして次期当主。いずれ志摩家のすべてを取り仕切ることになっていた。

 その為に幼少の頃から英才教育を施され、あらゆる文化芸能に通じ、頭脳も身体能力も超中学生級。

 中でもテニスはトップレベルの腕前である。

 出生ゆえに、己の信念と正しさを貫く意志の持ちようを徹底的に叩き込まれており、それはあらゆる場面で発揮された。

 魔法少女の活動も、己の正義を行う手段の一環であり、いずれは志摩家のあらゆる組織の運営に影ながら活用するつもりであった。

 その高い能力で魔法少女の世界でも他の魔法少女を圧倒する高い実力を備えていたが、それ故トリッキーな相手を苦手としており、予想外のことに弱い側面を突かれて芽衣に敗れた。

 年上で練達者で暖色系で一番に死ぬあたり、マミさんポジションか。

 

 

○御崎 芽衣(みさき・めい)

 久那織中学校二年生。ただしこの立場は、己の目的を達成する為の足掛かりに過ぎず、必要性を失った際にはさっさと無断で姿をくらませた。

 過去の家族の不和と残酷な虐待の為、何者も信用せず全世界を敵と見なして魔法少女の力を以て何もかもを破壊しようとする復讐鬼と化していた。

 手段の為なら目的も厭わず、残忍かつ冷酷で頭も切れる。魔法少女の真実にもほぼ独力で気付くに至った。

 それ故、利害が一致したキュゥべえと協力関係になる。

 かつての幼馴染みであるきりえを執拗に狙い、キュゥべえと組んで無理矢理魔法少女にしようとした。

 それは、かつて仲良くしてくれた「お姉さま」にも同じ苦しみを味わわせて共有したい、分かって欲しいという歪んだSOSのサインでもあった。

 みおみときりえの訴えによって、キュゥべえに貸与した魔法で呼び寄せた「ワルプルギスの夜」を解放寸前で思い直し止めようとしたが時既に遅く、「ワルプルギスの夜」の膨大な魔力の内圧によってソウルジェムを一気に消耗しきらされ死亡した。

 

 

○佐倉 杏子(さくら・きょうこ)

 原作に登場する佐倉 杏子と同一人物。

 「魔法少女みおみ☆マギカ」は原作第1話以前の話なので、原作初登場時の性格・行動パターンに寄る。

 原作との世界観の繋がりを示す橋渡し的な役割として登場させた。

 

 

 

◆魔法少女◆

 

 

○綾名 みおみ

 契約の願いは「きりえのした契約をなかった事にして欲しい。きりえと自分、二人の生活を元に戻したい。」

 それによって発現した魔法は「中和」。魔力を含めたあらゆるエネルギーを中和してしまう、ほとんどの魔女・魔法少女を凌駕する何者にも対抗不能な魔法である。

 中和作用自体は微少の魔力で発揮でき、武器であるコンパクトミラーを利用して該当エネルギー自体を合気道のように受け流して自らの力に転化する為、いかなるエネルギーが相手でもみおみ自身の消耗はごく少量で済んでしまう。

 イメージカラーは白。デザインコンセプトは「花嫁」と「ブーケ」。固有武器はコンパクトミラー。

 

 

○由貴 きりえ

 契約の願いは「みおみと自分の立場を入れ替えて欲しい。私は「綾名 きりえ」になりたい。」

 それによって発現した魔法は「交換」。指定した二者の配置を入れ替える空間転移の魔法。自分ひとりや単一のもののみを転移させることはできない。必ず、行き先の何かと位置を入れ替えなくてはならない制限がある。

 その為にきりえはボタンを大量に持ち歩いていた。

 対象は術者が「個体」と認識できるものでなくてはならず、大きさ・重量に制限はないが、「建物」や「大量の液体・気体」は扱えない。

 イメージカラーは緑。デザインコンセプトは「妖精」と「木の葉」。固有武器は伸縮自在のフルーレ。

 

 

○志摩 レイカ

 契約の願いは「悪を打ち砕く正義の力が欲しい。全ての悪をこの手で消し去りたい。」

 本人は、とてもマジです。

 それによって発現した魔法は「空間掘削」。発生させた魔法球、及びネットに触れたものを、対象の強度や波形に関係なく一切合財削り飛ばして異次元に放逐してしまう。削られたモノがどこへ消えるかは本人にも不明。

 ただし、強力な願いを発現させる為に大量の魔力を圧縮する必要があり、球形なら小さく、あるいは線のように細長い状態でしか生成できない。固有武器の上ならば幾重にも交差させてネット状にできるが、身体から放して飛ばすには球を一個生み出すのがせいぜい。

 イメージカラーはオレンジ。デザインコンセプトは「テニスウェア」と「令嬢」。固有武器はテニスラケット型バトン。

 

 

○御崎 芽衣

 契約の願いは「胎内の胎児を堕ろして欲しい。「あいつら」がつけた傷を全部消して欲しい。」

 それによって発現した魔法は「母胎」。あるいは「亜空間生成」と呼ぶ。固有武器を境目に亜空間を生成し、あらゆるものを収納できる。出し入れは術者の任意。固有武器は拡縮自在で、大きさに比例して魔力を消耗するが、二百メートル級のタンカーを海水ごと取り込むことも可能。

 亜空間内部には時間の概念がなく、知性体が取り込まれたならそのものの意識は「停止」する。また、現実世界とも隔絶しているため、ソウルジェムのみを取り込まれた魔法少女は肉体を動かす魔力供給を失い体機能が停止する。

 イメージカラーは水色。デザインコンセプトは「バレリーナ」と「新体操選手」。固有武器は拡縮・分裂自在のフープ。

 

 

 

◆各話考察◆

 

○第1話

・「グラ・カトーレ!」

 イタリア語で「ぐちぐち言う」「罵倒する」等の意。

 当然、魔法少女としての師匠である巴 マミにあやかって、きりえが独自に考えた。

 最初は格好良くって(当人はカッコいいと思って)叫んでいたが、後に気合いを入れる為の癖として用いるようになる。

 きっとレイカはコンビを組んだ当初、スルーするのに苦労したに違いない。

 

・「公園」の魔女

 彼女はブランコがとても大好き。

 足も使わずに景色の方が動いてくれるから。

 他に行く所を知らない彼女は楽しい楽しいブランコ遊びに興じ続ける。

 

・「遊具」の使い魔

 全ては魔女に遊んでもらうために生まれてきたが、魔女はブランコに御執心。

 手持ち無沙汰な使い魔たちは、いずれ跨ってもらえた時の為に、跳ね回る練習に余念がない。

 

 

○第2話

・「おしゃべり」の魔女

 自分のことだけをしゃべりたくて仕方がない彼女は、相手の言葉を聞いて返す「コミュニケーション」がとても苦手。

 他者のことを省みない彼女は、ひとたび口を開けばカミソリのように相手を傷つけることしか言わないのだ。

 おかげで自分の使い魔たちにも仲間外れにされる始末。

 自分の事を悲劇のヒロインと思い込んでいる彼女は今日も話を聞いてくれる者の訪れを待って塔の上でうずくまっている。

 

・「十把一絡げ」の使い魔

 どんなにたくさん魔女に話しかけても、どんなに大勢で集まっても、所詮魔女にとってはどれもこれも同じ顔。

 魔女に愛想を尽かした使い魔は、おしゃべり同士で寄り集まった。

 だけど「他のグループ」の使い魔とは決して口を利いてはいけないのだ。

 

 

○第3話

・みおみの掌のマメ

 後の「人生入れ替えの事実」への伏線でした。

 この時点でカラクリがバレたらどうしようと冷や汗をかいていた小心者の作者です。

 

 

○第4話

・「あんた。名前なんつったっけ?」「…ゅあ、綾名、きりえ……」

 この時きりえは、恐怖に竦んで一瞬自分の名字を「由貴」と間違えかけていました。

 

・魔女の口づけを受けたみおみ

 溜め込まない性格のみおみが魔女の口づけにひっかかったのは、常時警戒心がゼロなせい。

 ちなみにこの時、みおみは靴を履いていなかった。

 

 

○第5話

・魔法少女の欠損した身体の復元

 原作にも描写はなく、設定にも記述が見当たらなかったが、キュゥべえの口振りからして、魔法少女は誰でも「自己治癒」の魔法でも時間をかければ欠損した部位を復元すること自体は可能なのではないだろうかと鉄槻は考察した。

 それを「みおみ☆マギカ」では拡大解釈して「魔法少女は「自分の健康体の姿」にいちいち変身している」という設定となった。無論、損壊具合によって魔力の消耗は激しいだろうが、芽衣は奪い取った他人のソウルジェムを使って消耗をカバーしている。

 多分、芽衣以外の普通の神経の魔法少女は、試そうという発想すらしないはず。(普通は、手足を失ったら、自己治癒で治してから変身解除するとか)

 

・「贋作」の魔女の使い魔

 工場に巣くっていた使い魔。結局描写すらされず。

 結界に触れた素材をたちまち「良く似た劣等素材」に変質させてしまう能力を持っていた。アスファルトや建物をプラスチック化したり。

 

 

○第6話

・テレパシー

 キュゥべえを介さない魔法少女とのホットラインは、みおみはこれが初体験。ここで指摘されるまでみおみはずっと「口頭」と「思念」の両方で同時にしゃべっていた。

 多分、「寄り目」とか「口笛」とか「指ぱっちん」くらいには難しいんだろうなと思います。

 

・「お化粧」の魔女の登場タイミング

 当然、レイカの警護を外させる為に、芽衣が手持ちの他人のソウルジェムを汚染して放り出した魔女である。

 

 

○第7話

・「お化粧」の魔女

 誰よりも美しくなる為に、自分に化粧を施さねばならないが、肝心の顔をどこかに落としてしまった。

 まずは自分の顔を探さなくてはならない。

 

・「試供品」の使い魔

 魔女を美しくしたいのに、肝心の魔女の顔が見つかるまでは仕事はお預けである。

 

・芽衣の亜空間の魔法

 四次元ポケットかは分からないが、亜空間内部には「時間」の概念が存在しない。

 普通の人間は「時間の概念が存在しない空間」を認識できない為、亜空間に閉じこめられた人間はそこで意識が「停止」する。

 みおみにしてみれば「一瞬で違う場所に来た」ように見えるが、実際はみおみを捕らえた芽衣が普通に時間をかけて歩いて少年らのアジトまで持って来た。

 

・倉庫の少年たち

 第二話で語られた「不思議さまにまつわる噂」に登場した少年たち本人。

 

 

○第8話

・みおみの、膨大な魔法少女の素質の正体

 結局、キュゥべえも「運命の改竄」の外に出されてしまった為、本文で語ることができなくなってしまったのでここに記す。

 きりえに人生を入れ替えられていた期間の、「本来だったらお茶やお琴などの習い事の経験値になるはずだった、みおみの人生のキャパシティ」が、丸ごと行き場をなくした為、それが魔法少女としての性能に加えられたもの。

 元の人生を取り戻したみおみは、各習い事が若干下手になってしまっているが、本人は気にしていないので問題はない。

 

 

○第9話

・キュゥべえの認識の範囲

 原作において、キュゥべえは「停止された時間」も「巻き戻された時間」も認識できていなかった。

 だから、同様に「運命の改竄の事実」も認識できない、とここでは解釈しています。

 

 

○第10話

・「正義」の魔女

 自らの定めた正しさの為ならば、いかなる犠牲も厭わない。全ては正しくあるべきなのだ。

 結界内では、秩序を乱すことは一切許されないと知れ。

 そして魔女は偉大な正義の体現者として遙か高みで崇められるのだ。

 

・「大衆」の使い魔

 魔女の言う通りに唯々諾々と秩序ある行動を繰り返す。

 そうしていればいいと魔女が言うから。

 

・「規律」の使い魔

 全ては魔女の求める秩序の為、延々とただひたすらに時を刻み続けるしかない。

 秩序がなければ、時計の針などに生きている資格はないのだから。

 

 

○第11話

・魔法少女は痛覚を完全に遮断することもできる

 さやかのようにキュゥべえに教えてもらうか、偶然大怪我でもしない限り、普通の魔法少女は想像だにしない機能だと思うのです。

 ほむらですら、被弾した衝撃に朦朧としていた。

 

・「影法師」の魔女

 魔女はずっと待っている。

 暮れない黄昏の中で、ただただひたすらに待ちぼうけ。

 遊び相手は、影を持たない外灯だけ。

 飛び石のように取り付いて、代わりに影になってあげるのだ。

 

・「外灯」の使い魔

 本来の仕事は、暗くなった世界を照らすことなのに、ここは一向に黄昏より暗くならないからやることがない。

 だから、暗くなるまでは遊んでいよう。

 この寂しがり屋の魔女と一緒に。

 

 

○第12話

・「ワルプルギスの夜」がいた場所

 座標値を検索できる方は、調べてみてください。

 ロシアの西の方です。

 とりあえず、「ワルプルギスの夜」がたまたまいてもそれほど大事には至らなさそうな場所ということで。

 

○第13話

・「ワルプルギスの夜」の外観

 後書きでも書きましたが、ここで登場した「ワルプルギスの夜」は原作に登場したものと同一の個体であり、言うなればプロトタイプです。

 原作においても、登場する度に姿の細かいところが異なっていたという噂を聞いて、もしかしたら時間の経過と共に変化する魔女なのかな?と勝手に妄想した次第です。

 

○最終話

・「思い出」の魔女

 楽しかった思い出は、すぐに飽きるもの。

 だから手元には暗い思い出しか残っていない。

 ああすれば良かった、こうすれば良かったと今考えてもどうしようもないことばかりを考えて、我が身を藁人形に変えてその恨みつらみをぶつけるしかない。

 

・白いやつに倒された魔法少女

 ソウルジェムからの身体を動かす魔力供給を遮断されただけで、死んだわけではありません。

 

 

 

◆番外編◆

 

『まあとにかくこの主人公はスゴいワケよ超絶美形のイケメンで頭なんか超良くって分け隔てなく優しくって全世界の少女のアコガレの存在なワケそんで性格もすげえイイヤツなもんだから男友達にも恵まれてて熱い友情で結ばれまくっててさ文武両道?成績オールトップで全てのスポーツが金メダルレベルの実力でそれで』

 目隠しと耳栓を装着した石膏像の生首が、べらべらと意味不明なおしゃべりをばら撒いている。

 首から下には黒いマントをはためかせ、丸めたアニメポスターの棒を柄とした大鎌を周囲に旋回させて浮遊している。

 

 これなるは「アマチュア作家」の魔女。その性質は「厨二病」。

 

 描画線少な目・右斜め四十五度カメラ目線のキャラクターのバストアップだけがひたすら描かれた無数の原稿用紙を地平の果てまで敷き詰めた結界の中に、二人の少女が舞い降りた。

「行きますよっ!きりえちゃんっ!」

「いいよ、みおみ。……ゾクゾクするねえ。恐怖で」

 眉を「V」の字に釣り上げたみおみの隣で、きりえが青い顔をしてあごの下を拭いながら応えた。

 そして二人同時にソウルジェムを取り出すと、みおみは右手に持った純白のソウルジェムを左方に、きりえは左手に持ったグリーンのソウルジェムを右方にそれぞれ振り切って身構えた。

「「変身!」」

 同時に叫び、まずはきりえが緑のソウルジェムを腹に巻いていたベルトバックルの右側のスロットに差し込んだ。

 するとその緑のソウルジェムは縦線のノイズと共に消滅し、みおみの腹に巻かれたベルトのスロットに転移して現れた。

 続いてみおみが白のソウルジェムをベルトバックルの左側のスロットに差し込み、両手を交差させ、指先を外側へ跳ね上げる動作でバックルのスロットを左右に展開した。

《スゥィッチ!》

《ニュートラライズ!》

 存在を同化され気を失ったきりえがその場に崩折れ、唯一立ったままのみおみの身体を緑の旋風が巻き込み、白色の輝きに包まれて見えなくなった。

 やがて一際強い閃光ののちにそこに現れたのは、純白の布を「お化けの真似」のように真ん中で釣り上げたような異形の姿だった。

 その頂点には、みおみの顔が浮き出ている。

 そいつは爬虫類の手足のように節くれ立った腕を伸ばすと、スナップを利かせた指先を魔女に向かって突きつけた。

『さあ!あなたの穢れを数えなさいっ!』

『って言うか、百パーあんたの白じゃないこれッッ!? 』

 言うなり同じ白の右腕が白布の左半身を叩いた。

 

 

○……はいコレ身内の発言から着想を得ましたバカ噺、言うなれば「魔法少女W(ダブル)」です。分かる方のみどうか暖かい目で見逃して下さいお願いします……

 

 

 

 

魔法少女みおみ☆マギカまとめ@Wiki・・・完。

 

 




◆◆ ◆◆ ◆◆ ◆◆ 

魔法少女みおみ☆マギカ 第二部

第1話 アタシの秘密、知りたいか?

◆◆ ◆◆ ◆◆ ◆◆ 

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