これはネクロマンサーですか?~いいえ、ネクロマンサー(偽)の皮を被ったバグです~   作:Aura

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この先の展開に向けて新たにタグを追加しました!

この度は少々投稿が遅れてしまい申し訳ありません。
出来る限り最低でも週1か2週間に1話は投稿できるように頑張りますので応援の程よろしくお願い致します!


これはネクロマンサー(偽)と言う名のバグですか? ~いいえ、私の名前はサマエルです(中編)~

(..........やりすぎちゃったかも)

 

よくよく考えれば何も全開で魔力を放出する意味がないことなんて初めから分かっていたし、何よりも空間に罅入れた挙句にコキュートス全体を覆い尽くして浄化するとかわけが分からない現象を引き起こすレベルの魔力を向けられたら―――

 

「.......」ビクンビクン

 

「.......まあ、こうなるわね」

 

――そこには壊死のえの字どころか傷跡一つなく、仰向けで倒れ、力技でゴリ押して浄化した為に汚染された部分は消滅したせいなのか、帳尻を合わせる様に損傷や汚染が酷かった影響であくまで推測になるが浄化前は20歳前後の見た目だったのが明らかに縮んで10~12歳前後にまで変化し、「生前の日本人がドラゴンを擬人化させたらこんな感じになりそうだなぁ」と思わず遠い目になりながら考えてしまうレベルで翼の生えたラミアみたいな感じだったのが、美しくも青黒い夜の色の様な髪が腰の辺りまで伸び、髪と同じ色の6対12翼のドラゴンの翼が背中から生え、恐らく尾てい骨辺りから伸びる尻尾が特徴的な人形の様な可愛らしい顔立ちをした半龍半人を上手い具合に擬人化させたかのような幼女に劇的(悲劇的?)ビフォーアフターを遂げたサマエルは色々な液体を垂れ流し、地面に水たまりを作りながらビクンビクンと目を回しながら一糸まとわぬ姿で痙攣していた。

 

(...........後々弱みとかに使えるかしら?)

 

魔力を手のひらサイズの板状に固めた物を用意し、そこに目の前のアウトな光景が焼き付いて写真の様になるのをイメージして魔力を流す。

 

「【収納】【クリーン】」

 

とりあえず想像通りの写真の様な物が出来上がったので出来上がった物を収納してから色々とアウトな姿で放置するのも可愛そうなのでぱぱっと言葉の力で綺麗にし、ついでに適当に魔力を編んで背中と尻尾穴が空いた白いワンピースを着せた後に倉庫(疑似的な亜空間)にしまっていた鎧一式を装備し、起きるまで時間がかかりそうなので地面に突き刺したままになっている大鎌の回収に向かう。

 

「.....あれ?」

 

そこにあったのは血の様に赤い大鎌ではなく薄っすらと黄色がかった温かい光を放つまる夜空に浮かぶ満月の様な色へと変わり、半透明の夜空色の青黒い蛇龍の様な物が巻きついた装飾が施された大鎌が地面に突き刺したままの状態で主を待つかの様に佇んでいた。

 

「.......ッ!!??」

 

恐る恐る近づき、大鎌の柄を握った瞬間に一気に膨大な量の情報が頭に流れ始める

 

(うっ...くぅ~!? あ、頭が...わ、割れ...る..様...に...痛い!!!!)

 

兎に角歯を食いしばり、大鎌を杖代わりに掌が白くなり、血がしたたり落ちる程に強く握りしめがら倒れないように、意識を失わないように耐える。

 

今、意識を手放し、眠りにつけば楽にはなるだろう。

 

けれどもそれではネクロマンサーとしては最低で最悪な選択になってしまうし、私が(ユークリウッド・ヘルサイズ)である存在意義を自ら否定することになってしまう。

 

それに恐らく【悪意に満ちた呪詛】【この大鎌へと宿って】と、特に指定することなく言葉の力を使ったことによって、やらかしてしまったようで、コキュートス全体から膨大な情報と大勢の私に何かを伝えようとする意志が何を伝えたいのか、どうして欲しいのかったのかが全部バラバラでごちゃ混ぜになったまま一気に流し込まれているけれどそれでも一気に浄化済みなおかげで全ての意志と情報が混ざりに混ざって混沌と化しているけれどそれでも共通点がある。

 

その共通点は―――

 

<《《愛する大切な者や物やモノを守りたかった!! 一人一人の力では何も出来なかった私達の想いと思いと魂を貴女へと託します。貴女が例え憎き聖書の神と天使、堕天使、悪魔だったとしても死者の声に耳を傾ける事の出来る貴女へと送る、私達からの最悪な呪いにして最高の贈り物。どうかこの力を使い、今だに死ぬことも出来ずに苦しむ同胞達の解放と命を駒の様に弄ぶ、憎き神々達への裁きを!!》》>

 

―――力が足りずに護れなかった後悔と自分たちの魂を代償にまだ、死ぬことすら許さずに苦しめ続けている者達への鉄槌と囚われ、苦しめ続けられる者達の解放の願い。

 

そして流れてくる情報はどれも原作とは全く違うと言っても良い程に悲惨で神々に天使、堕天使、悪魔と言った者達が人間を奴隷の駒(スレイヴ・ピース)と呼ばれる原作で登場した悪魔の駒(イーヴィル・ピース)の様に種族を変えて悪魔に転生させる為のアイテムなのだがその内容は《大体9割は抵抗することが出来ずに強制的に名前の通り主人に逆らう事が決して出来ない奴隷へと変える》。

 

これを作り上げた三大勢力はこれを使って他の神話勢力を不意打ちし、奴隷へと堕とし、その後は力あるモノ達を奴隷狩りと言いながらまるでゲームをするかの様に欲望のままに蹂躙し、虐げ、最後にはボロ雑巾の様に捨てられて踏みにじられる。

 

その事をよしとしない力の弱い妖精や気まぐれな精霊から始まりドラゴンや妖怪、幻獣に加えて怪物と呼ばれて忌み嫌われた者達をも仲間に加えて奴隷の駒をはじき返す条件である《心の強さ・力溺れず、愛する者を守り抜くために己を鍛え続ける真に強き鋼鉄の精神を持つ者》と、言うかなり厳しい条件を満たした1割もの勇者達が手を取り合い三大勢力に挑むも家族や友、恋人と言った大切な者達を人質にされたり、目の前で殺された人もいれば罠に嵌められ、薬物や呪いで身体の自由を奪われ、目の前で恋人が嬲られながら犯されて殺されてしまった者も多く、幾ら心が強くても相手側はそれを見越して楽しむ為にわざと抜け道を作り、徹底的に見せしめ目的で奴隷となったモノ達の希望をへし折って絶望に叩きこんで二度と戻れないようにとコキュートスに送られ、永遠にその対象が悪夢と思える夢を見続けさせられる呪いで更に精神と心を徹底的にやすりで削り続けられ、逃げ出せないように氷漬けにされる。

 

しかも情報の中にはサマエルの記憶も当然入っており、その内容で最も重要なのは《この計画はアダムとイヴが楽園に居る時から始められていた。そしてもしもサマエルが心を殺し、聖書の神と言う絶対なる存在に弓を引いたことで自分がどんな酷く、辛い目に合うか分かっていながらもアダムを唆して楽園から逃がしたことで奴隷の駒は不完全な物となり、1割もの者達が逃れられる可能性を未来に繋いでいた。》

 

そして最も重要なのはその1割の中に更にほんの一握りの英雄と呼ばれる資質を持ち、この様な絶望的な状況下でも精神と心をすり減らしながら耐え抜き、殆どその存在を薄れさせながらも私がギリギリ何とか耐えられるレベルにまで流れ込むモノを調整してくれている事に驚きと尊敬と畏怖に加えて人間とはここまで強い者だったのかと前世含めて初めて知る事が出来た。

 

(.......これだけ本当の意味での力をこれ以上ないって程にまで示せば味方だった神々に加え、プライドが高い事で有名な幻獣やドラゴン達をも最後の力を振り絞って力を貸す事に納得できる反面、なんだかとても羨ましい)

 

前世の()の事は殆ど分からないけれどきっと羨ましいと思えるって事はきっと誰に本当の意味で共に歩むことが出来なかったのだろうと段々と流れ込むモノが少なくなったおかげで痛みがなくなりつつある頭で考えていると向こうからしたら《まだ生きている私の方こそ羨ましくて堪らない》はずで、本当はこんな事思ったらダメなんだけれど益々羨ましくて、嫉妬してしまう。

 

<私達の生と言う名の壮大で素晴らしい物語はここで幕引きとなる。しかし、貴女の物語はここから私達の文字通り魂と共に歩み始めるのだから貴女は決して一人ではない。時に迷い、もがき、苦しみ、傷つき、絶望する事もあるでしょう。ですが忘れないでください。《私達と貴女は一心同体でありながらこうして語り掛ける事が出来るのはこれで最後となりでしょ。しかしながら常に貴女の事を私達は見守り、共に歩んでいることを絶望してしまった時やふと、思い悩んだ時にでも私達の事を思い出し、決して自分で自分の限界を決める事なく歩み続けてくれることを私達は祈っております》>

 

この言葉を最後に私に流れ込んでいた感覚がなくなり、何処かから光が私の目の前に集まり始めて一つの形へと段々と形作り、それは現れた。

 

――神器(アーティファクト)森羅万象の祈り――

 

神器とは名ばかりでセイクリッドギアとは別の意味での文字通りに人工的で、遺物。

 

だけれどCD程度のサイズの円盤となったそれには様々な種族が円の内側を向き、手を取り合い、中心で《私に何処か似た者が背中から機械の様な翼を生やし、機械の様なデザインの天輪を付けた者》が祈るのを優しく寄り添うように囲む光景が描かれた見ているだけで心が温かくなり、自然と涙が溢れだしてきて頬を涙が伝う。

 

「.......きっと....きっと....何が出来るかなんてわからないけれど私が何とかするから。だから.....安心して....おやすみなさい。そして.....ありがとう!」

 

円盤を手に取り、少しずつ消えて行く光にしっかりと笑みを浮かべて言えたか分からないけれど一つ増えたこの心地が良い温かさと一人で背負うには重すぎる物を背負う覚悟と決意を胸にお別れとお礼の言葉を告げる。




次回でサマエル編が最終回を迎え、ついにこの世界の三大勢力相手にユーが喧嘩を売り始める予定です。

薄々今回の話で気がついてる人は居ると思いますがタグ追加にヒントが隠されていますので何となく推測してみると面白いかもしれません!
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