【続】艦これ?ありませんよ   作:apride

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第5話【舞鶴の提督 後編】

――平行世界――

 

空想小説などで読んだような言葉だった。全く同じ時間の流れの中で、本来は交わることの無い異なる世界。異世界とも言うべきかもしれないが、元を辿れば同じ分岐点から別れた世界であることから平行世界と定義する。しかし…そう呼ぶにはあまりにも違いすぎる特異点が存在している。

艦娘と深海棲艦と呼ばれる軍艦の化身だ。この特異点が存在しなければ私は……違和感なく暮らしていたかもしれない。前世と思わしき記憶を持ちながら…

 

瓜生中佐によると、彼は妖精によってこの世界に召喚されたのだそうだ。そして、恐らく私も同様であろうとのことだ。妖精が黒魔術のようなことをするとは知らなかった…くれぐれも可愛らしい外観に騙されてはいけないと忠告された。さらには妖精に関して三つの情報提供を受けた……驚きの新事実だ。

 

妖精に関する情報

 

・妖精は甘いものが好物。ご機嫌取りはお菓子が有効である。

 

・妖精は階級のような『格』が存在する。格が高い妖精は言葉を話す上に特殊な能力(魔法等)を持つようである。

 

・妖精は霊的存在なので、殴ったり踏み潰したりしても死ぬことはない。(実証済)

 

3番目の情報は実証済ということが……

途もあれ、妖精に格が存在するのは以前から感じていたことだ。他の提督と会談した場合はお互いの妖精も顔を合わせるのだが…明らかに態度に違いが見てとれた。聯合艦隊司令長官の妖精は上位の妖精さんなのだろうと感じていた。だが、そうすると瓜生中佐の妖精さん達は最上位なのか? 彼と初めて会った時、私の肩の上で直立不動の姿勢で最敬礼する妖精の姿があった。

彼は確かに『妖精は言葉を話す』と言った…が、事実であろうことは彼等の様子を見て伺えた。なにやら会話をしているのは見てとれたのだ…そう、見ては取れた。

 

「私には妖精の声は聞こえなかった。…格か?」

 

すなわち……そういうことだろう。格の高い妖精と釣り合うのは格の高い提督という図式が成り立つのは道理である。…軽い敗北感。

 

「私もそのうちにあなたの声が聞こえるのかしらね? 」

 

左肩に腰掛けてウトウトとしている妖精さんに向き合うと彼女は小首を傾けて無言で微笑んだ。

 

 

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─────

 

【現在】

 

艦娘艦隊が運用されてから初めて聯合艦隊が組織された。奴等に封鎖され半年…いよいよ沖縄海域奪還作戦が発動される。

それに先立ち当舞鶴鎮守府の重巡洋艦青葉と摩耶の二人に先遣部隊へ編成命令がきた。詳細は私にはわからないが、用意されていた国立大の学生証から女子大生を装う潜入任務であろうことが窺える。あの二人の容姿ならはまり役に違いないだろう。しかも青葉は髪を黒または濃いめの茶に染めることが指示されていた。元の世界では髪をカラーリングする若者は一定水準居たが、こちらではかなり奇異の目で見られる程に珍しいことから艦娘であることを隠す意図であろう。本隊にとっても貴重な戦力である重巡を2隻‥他にも何隻か引き抜くらしいが、余程の事であろう。

心配なのは任務の内容…。あの綺麗で可愛いJD達になにさせるつもり!?

ゴシップ記事でたまに見かけるような破廉恥極まりないノー●ンしゃぶしゃぶ接待とか? まさか…いくらなんでも考え過ぎか。いや、私の心が汚れているのだろう。

 

 

 

―それでも卑猥な妄想が頭から離れなかった―

 

 

 

執務室で汚れた妄想にふけっていると一人の艦娘が入ってきた。

 

「提督‥浮かない顔ですが、送り出した二人がご心配なのですね? 」

 

「ん、いや‥あんたのへの字眉を見てると憂鬱になるだけよ? 」

 

「もう! またそんな意地悪言うんですね! 」

 

「怒った顔が可愛いからつい♪ ‥今夜付き合いなさい。気晴らしに‥フフフ 」

 

「また若手士官の方々と飲み会でしょう? 遠慮しますわ!! 」

 

「あら、つれない… 当鎮守府のナンバーワンが参加しないと皆残念がるわね? 」

 

「な、なんのナンバーワンですか!? 」

 

舞鶴鎮守府の若手士官から『お嫁さんにしたい艦娘ナンバーワン』の彼女は顔を赤らめた。

 

彼女の名は妙高。重巡洋艦妙高型一番艦であり、当舞鶴鎮守府の最高戦力の艦娘だ。直接関係はないのだが、提督の事故の原因となった海上自衛隊の舞鶴基地に碇泊していたイージス護衛艦みょうこうの先代にあたるのは本人は知ってか知らないかは不明だが、この提督が建造に成功した最初の艦娘であり、可愛いさからか無性に悪戯したくなるのであった。

 

「提督‥不躾ながら言わせていただきます。噂では裏ナンバーワンは貴女ですよ? 」

 

「……マ? 」

 

「…ま? また訳のわからないことを…… 兎に角、今夜のお誘いはお断りしますわ」

 

 

 

 

 

 

「お嫁さん…ねぇ。はぁ… 」

 

 

妙高が退室した執務室で『提督』藤堂渚少将は実家から送られてきたお見合い写真を眺め溜息をついた。

此方の常識では女は若い内に嫁に行くことが当然だ。アラサーとなる年齢の彼女の元には心配する両親だけでなく、上司である鎮守府長官からも縁談話がある。それは彼女が美麗で知られる艦娘達の中にあって見劣りしない容姿端麗なキャリア・ウーマン然とした凛々しい姿に惚れる殿方が大勢存在していたからでもある。

 

 

「お気遣いは有り難いけど、あたしコッチの住人じゃあないしね… しかも長官まで縁談話持ち掛けてくるのは元の世界ならセクハラよ! 」

 

此方の世界にはセクハラという言葉は無く、そういった概念も存在しないので幸か不幸か彼女の元にはお見合い話が途切れないのである。

 

「さて…と、検証してみましょうかね? 」

 

渚は思考を切り替えると軍服を脱ぎ捨てTシャツにジーンズ姿に着替えて革ジャンの袖を通す。腕には星条旗でなく旭日旗のワッペン…暴走族みたいと思ってしまうが、こちらでは星条旗はあまりイメージが良くないのだ。

「トム・⚫ルーズみたい♪」

 

窓の下に佇む赤いマシンに目を向けた。そう…重要な検証が待っている。

 

 

 

 

こちらの世界では正規ディーラーがなく、イタリアから取り寄せた某スーパーバイク。型は古いというか、こちらの世界では最新だが…90年代風かな?

赤いフルカウルを纏ったマシンに跨がる。キーを回し、スタータースイッチを親指の腹で押し込んだ。どことなく頼りなさげにセルが唸る…瞬間、ビッグツインエンジンが咆哮を上げる。初めての筈だが…覚えているかの如く一発で始動した。伝わってくるエンジンの鼓動と乾式クラッチの金属音が懐かしい。アナログ式のタコメーターの針は1000回転手前で小刻みに揺れている。海風が艶やかな黒髪を揺らして心地良い。

 

「横にいるのが戦闘機じゃないのは仕方ないけど、このシーンならノーヘルよね? 」

 

渚は古い映画のワンシーンを思い浮かべ呟き、スロットルを軽く開けながらクラッチミートした!

 

 

 

 

 

数分後…

 

係留された軍艦を横目に埠頭を疾走する彼女の姿に妙高が卒倒していた。勿論、彼女の脳内BGMはあの曲で決まりです。

 

 

「乗れる! 乗れるぞぉ! ヒャッハァー! 」

 

 

 

ーちなみに無免許ー

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

「なぁーにが正義の味方だ? あんなのが笑いのネタになるなんて世も末だぜ? あたしゃ気に入らねぇ」

 

「まあまあ‥摩耶さん、あれは一種の自虐ネタですから。どこからどうみても正義を騙るには厳しい言動のキャラをああして引き立てることで笑いを誘う手法です」

 

「自ら馬鹿というか、悪人を演じるってことか? 」

「そんなとこですね。たとえば先週のネタにバスガイド編がありまして…」

 

そう言って青葉は先週の『オレたち猛禽賊』での西野鷹司が披露したネタを真似して見せた。

 

『皆様右手をご覧ください。…お婆さんが歩いています。轢き殺してご覧にいれましょう! 』

 

「ふっ、ふっざけるなぁー!! てめーこそっ!ぶっ殺されてーかっ!! 」

 

「わあぁぁー!! ダメぇ! 摩耶さんストップ! 」

 

極悪非道なネタを聞くや否や摩耶は激昂して立ち上がるとその身に熱を帯びたオーラを纏い始めた!!

慌てて青葉が摩耶の身体にしがみつき、艤装が展開される寸前で防いだ。

 

「すっ、すみません!! お騒がせして本当にごめんなさい! 」

 

身体にしがみついたままの青葉が無人と思わしき車内に平謝りする。そこで初めて自分等以外に乗客が居たことに気づく摩耶。

 

 

「お嬢さんらは鹿屋基地へ行くんかね? 」

 

「お婆さん、驚かしてごめんな。‥なんで鹿屋基地って? 」

 

「この先に軍服姿で行くとこなんてあそこくらいじゃ! でも、あんたらみたいな若い娘さんが珍しいね? もしかして…新しいほうかい? 」

 

鹿児島中央駅で新幹線を降りた二人は現在、垂水港からのバスに揺られ鹿屋へ移動中であった。

 

「新しいほう? …ああ、飛行場から離れてるから…!? 」

 

「やっぱり‥最近になって海辺に新しい施設が出来て、なんでもそこには若い女の子が何人もいるのを見たと噂でね? 」

 

軍によって情報統制されているため、一般市民どころか軍でも一部の者しか艦娘の存在は知らない。だが、時折地元民には施設内外で艦娘の目撃情報が流れるのだ。その噂の大半は年端のいかない少女達を集めて何を?‥といったところらしい。

 

「お婆さん、最近は女性の軍人も珍しくないんです。多分その若い女の子達は訓練生だと思います」

 

なにやら心配そうに語る老人の姿に青葉は嘘も方便と口から出任せを語ったのだが……

 

「訓練生…!? あの子達はやっぱり… 」

 

「あ…いえいえ! 心配いりませんよ。私達は特殊能力に特化した部隊で後方支援が任務なんです。詳しいことは機密で話せませんけど、女の子達は戦場には‥いきません‥よ」

 

青葉は最後の言葉にちょっと罪悪感があるのだろう。歯切れが悪い…

 

「そうなの? …少し安心したわ。また若者が戦場に駆り出されるのは他人事には思えないからね。私の父が前の戦争で水兵だったんだけど…」

 

「その艦の名は…? 」

 

「巡洋艦 摩耶 だったわ」

 

「!? ……」

 

自身の名を聞いた摩耶は神妙な表情で黙って俯いた。

 

「あ、私は降りるけど二人とも道中気を付けてね。それと、あなたはとても正義感が強いようだけど‥軍人さんとしては心配ね。戦争とはお互いの正義がぶつかり合うものでしょ? 」

 

「お互いの正義? 」

 

「そう、相手側にも相手の正義があるということよ」

 

「心に留めときます‥。あ、それと‥戦死された御父上に哀悼… 」

 

「戦死? あらやだ、父は畳の上で大往生だったわよ。誤解させてごめんなさいね」

 

摩耶が沈んだ後、武蔵に救助されたのだ。更にその武蔵が沈んだ後は島風へと…戦後復員して地元で天寿を全うしたのだという。

その話に少し救われた気分の摩耶だった…

 

 

 

 

 

二人が鹿屋基地に到着すると真っ直ぐ司令官執務室へ案内された。司令官は県庁からの帰りが遅れており不在とのことで副官が応対するという話だ。室内には副官らしき海軍士官と並び、この基地所属の艦娘である足柄が立っていた。

 

「重巡洋艦青葉と摩耶だな? 遠路ご苦労である。当基地副官の袴田だ。間もなく司令の瓜生大佐が帰っ… 」

 

袴田副官がそう言い掛けている最中に勢い良くドアが開いた。

 

「ほんとにいい加減に世話やかせないでよね! 恥ずかしいったらありゃしないわよ! 」

「だから何度も謝ってるだろ! …あ。皆、待たせたな」

なにやら言い争いながら執務室へ入ってきたのは瓜生提督であろう青年士官と女性士官だった。

 

 

「…!? は‥榛名さん? 榛名さんですよね!? 」

 

横に立っていた青葉が驚愕の顔で女性士官に駆け寄る。知り合いなのか?

 

「は? ええ‥ハルナですけど…何処かでお逢いしたかしら?? 」

 

感涙を流す青葉に両肩を掴まれ困惑顔のハルナと呼ばれた女性士官は身に覚えが無い様子である。

 

「覚えて無い…でも! 青葉は貴女を覚えてます! 呉で最期まで戦った戦艦榛名を! 貴女も…艦娘になっていたんですね」

 

「「戦艦‥榛名!? 」」

 

青葉の言葉に摩耶は耳を疑った! 足柄も同様に驚いた様子だ。現在まで戦艦の艦娘は未確認の筈だ。そもそも、目の前の女性は軍服に銀糸飾緒を提げた副官だ。艦娘の筈が……

 

「いきなりバレた…か。全員揃ってから話すつもりだったんだがなぁ」

 

ーーバレた…だと?ーー

 

じゃ‥目の前にいるのは艦娘、しかも戦艦だと?

 

「青葉が気づいた通り、この江田島大尉は金剛型戦艦三番艦の榛名だ。本作戦にて旗艦を務める」

 

「えっ? …エエェッ!? 旗艦って…わ、私が?? 」

 

当の本人も知らなかったようで、いきなり旗艦を命じられて困惑顔だ。…それにしても、この人は艦娘らしくないというか…

 

「それよりも、待たせて済まなかった! 私が当基地司令官の瓜生だ。青葉と摩耶だな? 」

 

「はっ! 重巡洋艦青葉です! 」

「同じく重巡洋艦摩耶です! 」

提督に声を掛けられた途端、姿勢を正して敬礼する青葉に習い私も背筋を伸ばし敬礼した。

 

「……うむ。よく来てくれた! 期待しているぞ!」

 

…一瞬、提督の目が丸く見開き戸惑いがあったような?

 

うちの提督から言われたようにちゃんと挨拶した筈だ。…慣れないことしたからぎこちなかったかな?

 

多分そうなのだろう…横目に見える足柄が意外なモノを見る様子が感じ取れる。

 

 

 

 

【瓜生提督視点】

 

三歩下がった位置からクドクド苦言を呈する榛名を従え基地の廊下を執務室へ急ぎ足で歩く。遅刻である…本日1100に艦娘が着任する。時刻は既に1120…やべーな…

 

ドアを開け中へ入ると正面に副官の袴田少佐、そして艦娘らしき二名の背中が…あっ、振り向いた。…ばつが悪い。‥!? おぉ! 青葉と摩耶様ではないか! 絵と違ってめっちゃめちゃ美人ではないか! そんな性癖はないのだが、摩耶様だけは別…罵られてみたい。ええなぁ……

 

と‥俺が脳内妄想に耽る暇もなく、青葉が走り寄ってきた!? ええっ!? ちょっ、いきなり感激のハグ??

身構える俺の横を榛名に駆け寄る青葉…

 

「…!? は‥榛名さん? 榛名さんですよね!? 」

 

なんだ知り合っただったのか…ん? 

 

「は? ええ‥ハルナですけど…何処かでお逢いしたかしら?? 」

 

「覚えて無い…でも! 青葉は貴女を覚えてます! 呉で最期まで戦った戦艦榛名を! 貴女も…艦娘になっていたんですね」

 

あれ、あれれ? なんか話が…いや、青葉だけみたいだな? もしかしたら‥艦娘同士の縁が強いと艦時代の記憶が残ってたりするのかもな? まあいい、どのみちこの場で話す予定だったのだ。

 

コホン‥

 

「いきなりバレた…か。全員揃ってから話すつもりだったんだがなぁ」

 

俺が軽く咳払いして言うと、この場の全員が目を丸くして驚く。袴田などは口をパクパクさせて俺と榛名を交互に見てる。

 

「青葉が気づいた通り、この江田島大尉は金剛型戦艦三番艦の榛名だ。本作戦にて旗艦を務める」

「えっ? …エエェッ!? 旗艦って…わ、私が?? 」

 

「それよりも、待たせて済まなかった! 私が当基地司令官の瓜生だ。青葉と摩耶だな? 」

 

「はっ! 重巡洋艦青葉です! 」

「同じく重巡洋艦摩耶です! 」

 

二人とも姿勢を正し敬礼して俺を真っ直ぐ見つめる…凛々しい。だが俺は酷く驚き‥そして落胆した。

ーこんなの摩耶様じゃねぇ!ー

 

『よっ! あたし摩耶ってんだ! よろしくな! 』

 

これだろ!

 

なんだよありゃ? お前は朝潮か!

佐世保で朝潮に挨拶された時はまさに朝潮だなぁ‥と感じた。だがしかし! 対空番長摩耶様が畏まる姿は違和感半端ない!

 

「……うむ。よく来てくれた! 期待しているぞ!」

 

気を取り直すと在り来たりな言葉をかける…が、あれ?

あの二人の姿が無い?

 

 

──────────────────

 

 

──────────

 

 

ーー戦艦の艦娘ーー

 

嘗ての海軍の力の象徴ともいうべき存在。あたしら重巡洋艦より遙かに高い火力・耐久を誇る海の要塞。深海棲艦の奴等には既に確認されていて、幾度となく海戦に於いて苦汁を舐めさせられた強敵…中・大破を被る度に唇を噛んだ。

ーー仲間に戦艦がいればーー

 

目の前に居る海軍士官がそうだと…何故今まで? いや、貴重な戦艦1隻なのだろう…失う訳には…

 

その時、またも執務室の扉が勢い余るほどに開かれ…壊れた!

 

誰だ…?

 

「すみませーん!! 大変遅くなりました! 航空戦艦伊勢着任です! 」

「同じく日向‥遅れて申し訳ない」

 

戦艦!? また‥戦艦!? しかも『航空戦艦』??

 

「おっ、おう! んん‥伊勢に日向、よくきてくれた」

 

「ほんと‥ごめんなさい! 車がガス欠しちゃって、しかも近くにガソリンスタンドなかなか無くて…」

「あんな燃費の悪い車に乗るからだ…」

「ちょっと日向! 私のマドンナを馬鹿にしないでよ! 走りは最高なんだから! 」

 

「まあまあ、二人とも! 遅れたのは仕方ないが、ちょうど今提督閣下も来られたところだ。時間もないから始めよう‥な? 」

 

二人の話を割って袴田少佐が提督を見てニヤリと笑うと提督はバツが悪い顔で咳払いした。海兵出身の筋金入り軍人と聞いてたけど…

 

兎に角、これで全員揃ったらしく提督から作戦概要の説明が始まった。

 

作戦行動は一週間後の0600

艦隊は‥

旗艦:金剛型戦艦 榛名

伊勢型航空戦艦 伊勢 日向

青葉型重巡洋艦 青葉

妙高型重巡洋艦 足柄

高雄型重巡洋艦 摩耶

 

横に座る青葉はずっと感涙している。榛名に続いて伊勢型の二人まで現れたことで感無量らしい。それにしても…戦艦と重巡洋艦だけの編成なんてのは初めてだぜ?

 

 

 

 

 

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