みかんの花と花嫁と   作:湯婆婆

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お久しぶりです!
今回は花火大会!
夏といえばのカップルイベントですよね笑



#22 私の願い

「和くん~!起きて~」

 

今日はせっかくの休みなのに千歌が起こしに来た。

 

「千歌、おはよ.....おやすみ~」

「ちょっと寝ないでよ!和くん~」

 

全く.....千歌は....

 

「今日は何の日ですか?」

「え?えっと....」

 

千歌の誕生日は終わったし、Aqoursの練習はない日だ。

 

なら、何だ?なんかあったか?

 

「もうっ!ぶっぶーですわ!だよ!」

 

ダイヤの真似か?可愛らしい。

 

「ちょっと聞いてる?おーい!」

「お、おぅ。なんだ?」

「だ・か・ら!今日は花火大会の日なの!」

 

あぁ~。花火大会....

ん?花火大会!?

嘘だ。だって花火大会は来週だろ?

 

「今日、何日だよ?」

「今日は8月の18日ですよ?」

「本当に花火大会じゃねぇかよ。」

「だから、さっきから言ってますよね?今日は花火大会なんです。」

 

夏休みは怖いな。

日付も曜日も分からなくなる。

 

で、なんでさっきからちょくちょく千歌は敬語なんだ?

 

「あ、あの....千歌さん?」

「はい。何でしょう?」

「もしかして....怒ってます?」

「はい...千歌はものすご~く怒ってます。」

 

ものすご~くって....

可愛すぎだろ。

 

怒るのも無理ない。

千歌の誕生日会で俺からのプレゼントは花火大会だと言った。

それを俺は忘れていたのだから。

 

まぁ、約束を忘れてたんじゃなくて日付を忘れてたんだけどな。

 

「千歌さん?取り敢えず花火大会は今日の夜だよな?」

「そうだね。今夜花火大会だよ♪今からやる訳ないじゃん」

「だったらさ、今起こさなくても良かったんじゃ....」

「うっ.....いいの!」

 

これ、絶対楽しみで...とかだろ?

可愛すぎか...

俺、大丈夫か?

さっきから可愛すぎしか言ってない気が.....

 

「和くん!絶対誰にも言わないでね?」

「お、おぅ。」

「実は....花火大会が楽しみ過ぎて早く起きちゃって...」

 

早く起きすぎて暇になった千歌は俺を起こしに来たというわけだ。

 

「そうだったのか...じゃあどうする?」

「う~ん。あっ!ゲームしよっ!うちに沢山あるんだ!」

「いいぞ。どこにあるんだ?取ってくるよ。」

「ううん。私が取ってくるから大丈夫!」

 

そう言いながらどこかへ走っていった。

 

「ただいま~」

「おかえり。大丈夫か?」

 

千歌は沢山のゲームを持ってきた。

 

こんなにあったのかよ。

まぁ、好きだからいいんだけどな。

 

「和くん!私と勝負だよ!ゲームに私が勝ったら私の言うこと聞いて?」

「俺が勝ったら?」

「んーなんでもいいけど....」

「じゃあ....後で決めておくわ。」

「えー。後出しなの?ずるいよ~」

 

そう言いながら千歌はゲームの準備をする。

 

「ゲーム、何がいい?」

「言っとくけど俺、強いからな?」

「大丈夫!千歌の方が強いから!ハンデだよー」

 

なんなんだ?

この謎の自信は?

 

俺が選んだのはカートで順位を競うカートゲームだ。

 

「よぉし!千歌が1番とるからね!」

「取れるものなら取ってみろよ」

 

最初の対決は俺が勝った。

 

すると千歌は

 

「うぅ....悔しい!3回勝負だよ!」

「なんでだよ。今俺が勝っただろ?」

「嫌!もう1回やるの!」

 

やっぱり千歌は末っ子だな。

 

「分かった分かった。まだ時間あるしな。」

「やったぁ~和くん、優しい!」

 

そう言いながら俺に抱きつく千歌。

千歌のみかんが.....

いけないいけない。

 

考えるな。俺!

 

「よぉし!気合い入れて頑張るのであります!」

 

ビシッと決める千歌。

 

なんか今日の千歌、いつもと違うな。

なんだろう?こう、テンション上がりまくってる感じ。

 

それから結構時間が経ち、辺りがオレンジ色、いやみかん色になってきた。

 

「やったぁ~これで千歌の勝ちだね!」

 

結構手加減して、ギリギリの所で勝つという作戦は見事に失敗した。

時間オーバーだ。

 

「千歌ちゃん?和馬くん?浴衣着るんでしょ?降りてきてー」

 

志満ねぇからお呼びがかかった。

 

「じゃあ和くん!約束だからね!」

「マジかよ。」

「マジです。」

「分かったよ。早く行ってこい!ここは俺が片付けておくから。」

「はーい!後でね!」

 

そう言っていなくなった。

 

そういえば、俺昔女の子と遊んで今日みたいに負けたことあったよな...

 

ふと、思い出した。

その子がどこの誰かも今では忘れてしまったが、あれが俺の初恋だったのかもしれない。

 

「おーい。和馬!」

「お、おぅ。美渡ねぇ。」

「このゲーム懐かしいな。昔、あんた達がやってたよね。」

 

懐かしいそうに目を細める。

美渡ねぇの横顔、千歌に似てるな。

 

ん?今、あんた達って言ったか?

 

「あの...「今はさ、千歌にあいつに何も言わないでね。」

 

何も言わないで?

なんでだ?

 

「昔あった事を思い出したんでしょ?和馬が全てを思い出しても千歌には何も言わないで。」

「なんでだよ、なんで千歌は昔の事を思い出しちゃいけないんだよ!」

「ごめんね。でも今はあたしの口からはなんにも言えない。」

「どうしてだよ...」

 

また昔か....

昔俺と千歌と善子の間に何があったのか誰も覚えてない。

 

「記憶ってのは無くなったらそのままでいいんだよ...」

 

美渡ねぇは寂しそうに呟く。

 

過去に俺たちの間になにがあったんだろうか。

 

すると、ドタドタと足音が聞こえた。

 

「和くん!どう?どう?」

 

千歌はすごくテンションが上がっていた。

俺と美渡ねぇは今のことは無かったかのように振舞った。

 

「お、おぅ。すっげー可愛いよ。」

「え、本当に!?」

「俺がいつ嘘をついたんだよ。」

「やったぁ~」

「おい!バカップル!イチャイチャするならよそでやれよ...全く...」

「なんでそんな事言うの?!本当美渡ねぇ信じらんない!」

 

美渡ねぇ....

すごいな....

たったひとりの大事な妹を守ろうとしているんだ。

 

「じゃっ!楽しんできな!」

 

全く...美渡ねぇも素直じゃないな。

 

「ねぇ?和くんは浴衣着ないの?」

「え?あぁ。着てくるよ。」

 

志満ねぇが下で浴衣を着せてくれた。

 

「和くん?終わった?」

「あぁ。まぁな。」

「うん!かっこいいね!」

「そうか?」

「うん!じゃあ、行こっか!」

「おい!ちょっと待ってて!」

 

辺りはもうすっかり暗くなっていた。

 

「あの....あのさ...迷子になっちゃうかもしれないから....手...繋いでいていい?」

「あ、もちろん....」

 

千歌の手、小さいな...

そういえば、千歌の顔赤い?

 

「なぁ、千歌?」

「ん?なぁに?」

 

俺がそっと顔を近づけると...

 

「和くん...やめてよ....恥ずかしいじゃん....」

「可愛い...」

「え?」

 

俺が可愛いと言った瞬間、

花火が上がった。

 

タイミング良すぎだろ...

 

「うわぁ~綺麗!」

「そうだな。」

 

お前の方が綺麗だよなんて言えるわけない。

 

「ねぇねぇ。誕生日プレゼントは?」

 

千歌が俺の袖口を引きながら聞いてくる。

 

そうだった。

 

「プレゼントは....」

 

そう言うと千歌を引き寄せる。

 

そしてそっとキスをする。

 

その瞬間花火はフィナーレを迎える。

 

「和くん....好きだよ....」

「千歌.....」

 

 

そして花火は終わりを迎えた。

 

「花火、終わっちゃったね...」

「あぁ。そういえば千歌のお願いってなんだったんだ?」

「え?////」

 

口をごにょごにょさせる千歌。

そんな恥ずかしいことだったのか?

 

「千歌?」

「えっ!?あの...えっと...何があっても千歌と一緒にいてね?///」

「え?あぁ。もちろん///」

 

俺、あんまり照れたことないのに...

今のはヤバかったな...

 

「じゃあ帰ろうか♪」

「あぁ。」

 

こうして仲良く恋人繋ぎをして帰った。

 

 

 

 

 

もちろん同じ屋根の下に...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ありがとうございました!
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