ガンダムブレイカーズ / ガンダムブレイカーズACE   作:Katudon0105

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ガンダムブレイカーズACE 第10話 「聖騎学園のACE」

〜ヒグチホビーパーク〜

 

レイ「えーと... あった!」

 

レイは商品台を隈無く探してお目当てのパーツを見つけたようだ

 

レイ「レイナさん!これ下さい!」

 

レイナ「はーい!ちょっと待っててね...」

 

レイナは渡されたガンプラの箱を受け取って会計を行う

レイが購入したガンプラ、AGE2ダブルバレット

この機体の腕パーツを使用してレイのAGE2をパワーアップさせる為だ。

 

レイ「レイナさん、フリースペース借りるね」

 

レイナ「りょーかい、ガンプラ作りに夢中になるのもいいけど... 勉強もちゃんとしないとダメだよ...?」

 

ジト目でこちらを見てくるレイナ...

確かにここの所勉強が疎かになることがあり、母親に説教をよく喰らっていた...

 

レイ「ア、アハハ...」

 

苦笑いしてその場を凌いだレイは、足早にフリースペースへと向かっていく

 

……………………………………………………

 

〜聖騎学園〜

 

???「いよいよだな... 春大会は」

 

少し長めの金髪を靡かせる男の目は鋭く、この男の冷静さを窺わせる

 

???「はい、ですがご安心を...今年も我ら聖騎学園が必ず優勝するでしょう... キョウヤ様が出るまでも無くとも、我ら聖騎親衛隊が終わらせます...」

 

目の前の男をキョウヤ様と呼んだ少女は、この聖騎学園ガンプラチームの副リーダー リン。

 

キョウヤ「いや、今年は分からぬぞ… あの陸宗高校のエース カズヤを破ったチームが居ると聞く... 」

 

リン「陸宗高校を...? 」

 

キョウヤ「創介学園... そこには天才ファイターがいると聞く... 大会までに1度手合わせをしておいた方が良いか...」

 

リン「天才ファイターですか? ですが、所詮は去年の準決勝にすら出場していないチーム... 大したことな無いのでは?」

 

キョウヤ「どんな相手であろうが格下に見たり、手を抜くことは私の騎士道から逸れる... リン、創介学園へ練習試合を持ち掛けておいてくれ」

 

リン「は、はぁ... 了解致しました...」

 

リンはキョウヤの言葉に従い、創介学園との練習試合の調整を始める

 

キョウヤ「天才ファイターか...どんな力を持つか示して見せろ... 私と、この白騎士トールギスに!」

 

………………………………………………………

 

〜創介学園 生徒会室〜

 

カズマ「それで... 君が、我が創介学園ガンプラチームに入りたいという...」

 

ユウシ「はい! 入部許可してください!!!!」

 

タツキ「凄いやる気だな...」

 

カズマ「まぁまぁ... それで君は何故この部に...?」

 

ユウシ「倒したい相手が居るんです...! 兄k... じゃない... ユウキって奴なんですけど!」

 

ユウシの口から出たユウキという名にレイは反応する

 

レイ「ユウキって... あの...?」

 

ユウシ「ああ! アイt... じゃなかった... あの人には色々恨m... じゃなくて...! とりあえずぶっ倒したいんです!!!」

 

タツキ「なんかさっきから言い間違え多くないか...?(ヒソヒソ)」

 

レイ「なんか怪しいな...(ヒソヒソ)」

 

カズマ「うーん... よし、分かった! メンバーは多い方がいい... 君の入部を許可するよ あ、君のその野望は叶えられるとはあまり思わないけどね...」

 

ユウシ「はい!ありがとうございます! という訳で2人とも宜しく!」

 

レイ「お、おう...」

タツキ「宜しく...」

 

カズマ「そう言えば... ここに来る前に先生から伝言メモみたいなの貰ってたな...(ゴソゴソ)」

 

カズマは制服のポケットに手を入れ、メモを取り出す

 

カズマ「おー、あったあった... えーとなになに... なぁ!?」

 

レイ「!?」

タツキ「!?」

ユウシ「?」

 

カズマ「嘘だろ...」

 

レイ「あのー先輩...?」

カズマ「3人とも... 緊急ミーティングだ...」

 

…………………………………………………………

 

レイ「それで... 何です?緊急ミーティングって?」

 

カズマ「練習試合の申し込みが来た... 」

 

ユウシ「早速ですか!燃えますね!!」

 

タツキ「ユウシ...ちょっとうるさい...」

 

カズマ「相手は... 聖騎学園だ...」

 

 

 

 

 

 

 

 

カズマ「え?反応なし?」

 

レイ「聖騎学園...?」

タツキ「聴いたこと無いな...」

ユウシ「昨年の優勝高校ですよね!わかります!」

 

レイ&タツキ「「はぁ!?」」

 

カズマ「その通り... 昨年の優勝校だ...」

 

タツキ「でも何で...優勝校がうちに...」

 

カズマ「恐らく陸宗高校を倒した噂が流れたんだろ... しかし、どうするか...」

 

カズマは頭を抱え込む。

この状況でcoolなど気取れる程に余裕ではない...

 

ユウシ「とりあえず...! 当たって砕けろです!!!」

 

タツキ「いや砕けちゃいかんやろ...」

 

ユウシ「じゃあ当たって当たり続ける?」

 

タツキ「もういい...ちょっと座ってろ...?な?」

 

レイ「それなら今回は前回の反省を活かして、先に作戦を決めた方が良いですね...」

 

カズマ「ああ、前回は何も考えずに突き進んで痛い目にあったからな... 聖騎学園はリーダーのキョウヤを中心にしたフォーメーションでの作戦が主だ... これを見てくれ」

 

ユウシ「これ、去年の...」

 

カズマが見せた映像は去年の陸宗高校 VS 聖騎学園の決勝

 

聖騎学園のリーダー機体 白騎士トールギスを中心として、槍の先端の様に3人でのフォーメーションで、先頭のゲルググのカスタム機が突き進んでいく

 

レイ「なんだあのトールギス...」

 

……………………………………………………

 

白騎士トールギス 聖騎学園キョウヤ仕様

 

頭 トールギス

胴 シナンジュ

腕 武者ガンダムMK-II

脚 風雲再起

バックパック

武器 専用ビームサーベル

シールド ミサイルシールド

白をベースにしたこの機体、脚はまさかの風雲再起を採用しているなど謎が多い

ケンタウロスではない。

……………………………………………………

 

レイ「それで... 返答はどうします?」

 

カズマ「... 俺はやるつもりだ」

 

タツキ「俺もやります! 優勝高校だか知らないけど... 俺たちだって!」

 

ユウシ「俺も!」

 

レイ「答えは皆一緒ですね... やりましょう、先輩」

 

カズマ「よし、これで大会までの目標は聖騎学園ガンプラバトル部を倒す事... やるぞ、皆!」

 

3人「おぉーう!!!」

 

…………………………………………………………

 

〜イラトゲームパーク〜

 

一方の彩渡商店街のメンバーはウイルスに感染し、暴走したとされるトイボットのデータ内部にDIVEし、原因を探っていた

 

ユウキ「これで... 終わり!」

 

パーフェクトビルドストライクはシュベルトゲーベルでガフランを真っ二つにすると、遂に暴走の原因となったウイルスは完全に除去した

 

マモル「それにしても、結構な数だったな...」

 

ミライ「同感だ、リージョンカップの時までとは行かないが... やけに手が込んでいる」

 

ミサ「もう終わったし戻ろ!」

 

ユウキ「ああ、そうだな... ! ミサ、危ない!!!」

 

どこからともなく飛んできたビームライフルの銃弾はアザレアへ向けて飛んでくると、それに気づいたユウキは庇う

 

ミサ「ユウキ君!!!」

 

ユウキ「いや、大丈夫だ! 一体誰が...?」

 

 

「笑わせるな、何が大丈夫だ」

 

ミライ「誰だ!?」

 

ミライのダブルオーライザーは周囲を見渡し、声の主を探し始める

 

「俺は... ここだぜ!」

 

マモル「伏せろミライ!」

 

マモルのAGE3フォートレスは声の主を確認し、対象へとシグマシスキャノンでの射撃を始めた

 

「おっとっと... 血気盛んな奴がいるな おもしれぇ、勝手に作戦変えてやる!まずはてめえから堕とす!」

 

遂に姿を現した機体は...

 

ブリッツガンダムだ

 

ミライ「ミラージュコロイドで姿を消していた訳か」

 

過去にブリッツガンダムを使用していたミライは姿を消していた原因を突き止める

 

???「ピンポーン!正解...」

 

ブリッツガンダムは男の言葉と同時にAGE3へと距離を詰めていく

 

マモル「ちかづくんじゃねぇ!EXアクション...」

 

「させるかァ!!!!」

 

今度は背後から、ブリッツガンダムとは違う機体がAGE3を追い詰める

 

ミサ「危ない!」

 

脚部のミサイルポッドから小型のミサイルの雨を降らし、マモルの背後を襲いかかる機体へと牽制した

 

???「なんだ、お前も来てたのか」

ブリッツガンダムは突如現れた機体 デュエルガンダムアサルトシュラウドへと声をかける

この2機は仲間だろうか?

 

???「言われた通りに従え、我々の目標はストライクを落とす事だろ」

 

???「あいよ、それじゃあ作戦通りに行きますかぁ!!!」

 

今度は目標をユウキのパーフェクトビルドストライクに変え、再びミラージュコロイドを起動させて姿を消す

 

ユウキ「今度は俺か! 上等だ!!!」

 

パーフェクトビルドストライクは再びシュベルトゲーベルに手をかけて臨戦態勢へと入る

 

ユウキ「透明になろうが...見つけてやるぜ!」

 

???「ほーん、そんなこと言いながら後ろがガラ空きだぜ」

 

姿を現したブリッツガンダムは背後へ回るとビームサーベルを握りしめて背後より襲いかかった

 

ユウキ「おらああああああああ!!!」

 

当然、ユウキもただでやれる訳には行かない

ブリッツガンダムのビームサーベルを、振り向き様にシュベルトゲーベルで弾き返してそのまま右脚で強烈な蹴りを入れる

 

???「なっ!? 蹴りを... があああああ!!!!」

 

パーフェクトビルドストライクの蹴りの凄まじい衝撃を示すように、ブリッツガンダムの胴部分には凹みが生じる

 

???「よくも、仲間を!!!」

 

デュエルガンダムはブリッツガンダムの仇と言わんばかりに迫り始める

しかし、ミライのダブルオーライザーがユウキへは向かせわせまいと立ちはだかる

 

ミライ「君の相手は僕だ」

 

ミライのダブルオーライザーはGNソードIIを構えて、デュエルガンダムへと臨戦に入る

 

???「邪魔を...! しかし、時間は稼いだ...」

 

ミライ「これ以上... 仲間を傷つけさせるか!!! トランザム!!!!」

 

両肩の太陽炉からGN粒子を放ち、ダブルオーライザーは更に凄まじい性能を持つ機体へと変化する

 

???「 本当に愚かだな... 私達はタダの時間稼ぎだと言うのに! 逃げるぞ!」

 

ミライ「逃がすか!」

 

ダブルオーライザーはバーストアクションの発動体勢へと入る

 

GNソードIIを高く上げると、何かと見間違える程の大きさの超巨大ビームサーベルへと変化する

 

ミライ「バーストアクション...! ライザーソード!!!」

 

???「デュエルガンダムは失ってもいいが... ブリッツガンダムだけでも守らなくては...! お前は行け!」

 

???「お、おう!サンキュー!」

 

ミライ「おりゃああああああ!!!!」

 

ライザーソードによる巨大な一撃はデュエルガンダムを容易く飲み込む。

同時にダブルオーライザーのトランザムが解除され、かつてデュエルガンダムがいた場所には真っ二つになったデュエルガンダムが転がっていた

 

……………………………………………………

 

ユウキ「あいつら...一体何が目的で...」

 

カドマツ「さぁな... ただ、あの空間に居たという事はウイルスに関わってる奴らかもな それは調べて見よう」

 

イラト婆ちゃん「おい、アンタら 何かアンタに変われってさ」

 

イラト婆ちゃんは店の奥から電話の子機を持ってカドマツへと渡す

誰だろうか?

 

カドマツ「電話...? ハイムロボティクスから俺の携帯な筈だが... ...もしもし」

「久しぶりだな、彩渡商店街ガンプラチーム」

 

カドマツ「誰だお前?」

 

電話の相手の声はまるで機械音の様な声となっており、一体相手が本当に人間なのかすら分からない

 

「私が送ったトイボットを受け取ってくれて助かるよ」

 

カドマツ「これ、アンタのだったのか?」

 

「ああ、私のだ 私が君たちへのお別れの意味も込めて送ったもの...」

 

カドマツ「お別れ...? なんの事だ?」

 

「"ハイムロボティクスの商品には気をつけたまえよ" そして永遠にさようならだ」

 

電話の相手はそう言い残して電話を切る

カドマツ「商品に気をつけろ... お別れ...? まさか! お前ら!そのトイボットから離れろ!!!」

 

ユウキ「へ?」

 

カドマツ「婆さんも! 入口に向かって走れ!速く!!!」

 

マモル「お、おう!とりあえず入口向かって...!」

 

突然、トイボットの目に光が灯ると同時にカチカチ音を鳴らし始める

 

カドマツ「...! なんて事しやがる...!!!」

 

 

 

カドマツの言葉と同時に、トイボットのコマンドガンダムは閃光を放つと爆発する

 

どおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんんんんんんん という爆音と共に、彩渡商店街を爆風が包み込む

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 




次回 ガンダムブレイカーズACE 第11話 「影 / カズマの本気」

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