貞操観念逆転ガールズ   作:不思議ちゃん

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高校二年生編
一年会ってない


 四月になった。

 ウサミンが社会人になってしまった。

 

 一人暮らししてるらしいと前から聞いてたが、なんか流れで一緒に住むことになった。

 

 今考えても…………うん。……うん?

 

 

 

 今日はアーニャに歌った歌を撮るつもりだ。

 

 ひぐらしから『you』。

 さすがにバンドじゃなく、ピアノだけにする。

 

 本音を言えばバイオリンでもいれてみたい。

 無い物ねだりしても仕方ないが。

 

 あのとき、アーニャはまだ日本語のリスニングがあまりできていなかったから……少し悪かったかな。

 

 

 

 アニメは好き嫌いが分かれるけど、俺は好きだ。

 

 この世界にはやっぱりなかったけど、歌だけでも意味を考えたら深いと思う。

 

 今回は変則的な感じで俺一人だ。

 

 歌が気になるのか、皆いるけど。

 

 今でも一人で暇なときは弾いているから、腕が落ちていることはない。

 落ちてたら人前で弾くことなんてしないし。

 

 良い歌なのに、格好が……。

 まあ、仕方ないんだが。

 

「声で男だってバレますけど、いいんですか?」

「元から噂になってるし、テレビでて結構知った人いると思うから。再生数おかしなことになってるのに、いまさらファンが増えたところで別に……ねぇ?」

「仮面つけてるから表情が分からんが……考えてなかっただろ?」

「……………………そんなことないもん」

 

 もとからほとんど女性ファンだったのだし、今更だ。

 

 だから……そんなことない。

 

 咳払いをして話を終わらせ。

 ちっひーに録画を始めてもらう。

 

 鍵盤に指を乗せ、一呼吸あけてから弾き始める。

 

 

 

 

 

 曲が終わり、撮影が終わったんだが。

 

「え……空気重くない?」

 

 泣いてはいないものの、雰囲気がしんみりというか、なんか重かった。

 

 そんな雰囲気は好きじゃないんだが……。

 

「あのあの……皆さん?」

「……いまのを聴いて、こうならないわけありません」

 

 いつもは俺がやる作業も、ちっひーがささっとやって載せていた。

 

 ……俺がやるよりも早い。

 

「あ、そういえば美城常務がライブやってくれって言ってた」

 

 好きにやらせて貰う約束だったが、毎日毎日電話がかかってくるらしい。

 

 それも数本じゃなくて数十本と。

 

 一回やってくれたらひとまず落ち着く。

 だから頼むと言われた。

 

 頼まれたときは電話じゃなく、直接だったのだが……ものすごく疲れた顔をしていた。

 

 電話対応で仕事が進まないんだろうな……。

 

 皆は反応ないけど……了承したってことで。

 

 346所属になったから、出演依頼は来なくなった。

 メールも全部こっちではなく、346に行くようにしてもらったから、もう載せるだけ。

 

 一回、テレビに出ただけなのに手紙が来るらしい。

 らしいっていうか、キチンと読ませてもらってるが。

 

 だいたい、『好きです』みたいなことが書かれてるんだが。

 時たま、『男の人いますよね。歌わせてください』みたいなのもくる。

 

 今回歌ったのは、催促されたからってのも少しある。

 たまたまタイミングが良かっただけだが。

 

 

 

 ライブ……安心のために警官配置するよな。

 早苗さんにまた会えるな。むしろ早苗さんに近くで守ってもらいたい。

 

 そういえば…………一年あってないのか。

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