ライブは二ヶ月後の六月に決まったらしい。
それまでに追加で四曲、できるようにしなければ。
十五曲。一曲四分だと仮定し、一時間。
合間に楓がトーク挟んだり、曲と曲の合間時間を合わせて一時間半。
……まあ、遅くなったりとかもあるから、一時間半から二時間で見ておけばいいか。
十四曲だけやって、一曲はアンコール用。
だからネットに載せるのも三曲だけで、一曲はライブ発表で。
ライブで演奏したのを撮影し、後日載せる感じだ。
二時間ほど歌いっぱなし、演奏しっぱなしなのだが……まあ、なんとかなるだろう。
あまりよくはないが、失敗したら姿見せて誤魔化そう。うん。
まだ今週中は春休みのため、この間に曲を書いておかないと。
また講義やらなんやらで時間取られる。
新一年生にも入学式の日に例の紙を配ったと聞いた。
ちょっと、何言ってるか分からないです。
「そういえば、今更だけどこれやりたいとかないの?」
ウサミンは仕事でいないが、他は揃っている。
碧の作ったお菓子を食べながら、ノンビリとおしゃべりしていた。
俺はソファーで横になり、ノートパソコンで曲を書いていたが。
ふと気になったので、作業を続けたまま聞いてみる。
「十分、いろんな経験させてもらってますけど」
「でも、それとやりたいことって別じゃない?」
「やることやってるから、私は満足だゾ☆」
「色ボケは黙っててどうぞ」
「酷い☆」
……心の言ってることが他の三人も納得らしく。
会話の流れから想像して高まっちゃったのか、作業をとめられ。
俺は部屋に引っ張り込まれた。
四人を相手にしても持つって、やっぱりおかしいと思いました。
そうだ。床屋に行こう。
翌日の昼前、皆の髪を見て頭に浮かんだ。
俺の髪は短くできないので、ちっひー、楓、心の髪をそろそろ原作と同じにしようと思いました。
ウサミンは仕事始めてから原作と同じ髪型になっている。
……いや、心は最高レアと同じストレートのままでいいや。
その方がエロいと思う。
ちっひーも髪結ぶだけだから、切るのは楓だけか。
口で説明が面倒なので、絵を描いて持っていく。
向かった先は346プロである。
今西さんに話をしたら、ヘアスタイリストさんがいるらしく。
カットしてくれるそうだ。
……ああ。
今までの髪型もよかったけど、やっぱり原作の髪型が似合っている。
今日は激しくなりそうですね。
来たついでだからと、レコーディングをしていくことに。
前にCD出してからそんなに間が開いてないと思うのだが。