俺は貴女を守る剣となる(リメイク版投稿中)   作:凪里

10 / 32
遂に10話です!
お気に入りも240超えてるようでありがとうございます!
励みになります!
今回2000字ちょっとと短いですがどうぞ!
題名ミスっていたので修正しました!


私が作戦を考えた

「「このおバカぁああああああ!」」

 

 フェジテ西地区の路地裏の奥深くにグレンとリアムの叫び声が響き渡った。

 

「うぅ…グレン、リアム。痛い痛いー」

 

 グレンがリィエルの頭をグリグリしていた。

 リアムはというと、正面からリィエルの頬を引っ張ってる。

 

 リィエルがグレンに攻撃を仕掛けた理由は帝国軍時代の勝負の決着をつけたかったかららしい。リアムが襲われたのはその勝負の邪魔だったからという理由だ。

 

「タイミングを考えろ!? タイミングを!」

 

「邪魔だったからと言って同僚を殺そうとするな!?」

 

「大丈夫。あの程度でグレンとリアムが死ぬわけがない」

 

 リィエルは無表情ながらもどこか誇らしげであった。

 そんなリィエルに二人はグリグリ攻撃と頬引っ張り攻撃を再開する。

 

「痛いー」

 

 その様子を見ていたルミアの表情はどこか嬉しそうだった。

 

「どうした? ルミア?」

 

 その様子に気づいたリアムがリィエルのほっぺたを引っ張るのを止めルミアに話しかける。

 

「ううん。リアム君の楽しそうな姿が見れて嬉しいだけだよ」

 

「え、俺って学院じゃ楽しそうじゃないの…」

 

「いや、そうじゃなくって…帝国軍でもリアム君らしく楽しくやってるんだなあって。ほらなんかもっと軍ってピリピリしてるイメージだったから」

 

「いや大体はピリピリしてんだけどまぁ…こいつの周りだけはね…」

 

 するもルミアとリアムの会話にリィエルが突然割って入る。

 

「こいつって何。リアム。私の方が先輩」

 

「いや、ど こ が 先輩だよ! 先輩に見えねーわ! 尊敬できんわ!」

 

 リアムがリィエルの頭を両手で鷲掴みにして、がくがくと激しくシェイクする。

 

「やれやれ、リィエルの奴はちっとも変わらんな……少しは成長してるかと思ったら……はぁ……」

 

 眠たげな表情のまま、メトロノームのようにぶらぶら揺らされてるリィエルを見ながらグレンはため息を吐いた。

 

「……俺の苦労が少しは理解したか、グレン?」

 

「その……うん、ごめん。ほんと。今度奢ります」

 

「それで話の続きなんだが───」

 

 

 

 グレン達とアルベルトはそれぞれ持ってる情報を交換し整理した。

 当然リィエルは何も理解してないし何の情報も持ってない。

 グレン達は情報からグレンの【愚者の世界】がこの状況を打破すると考えた。

 

「つまり俺の【愚者の世界】が必要ってことは……」

 

「魔術起動の封殺が鍵になる。つまり魔術起動式の呪殺具の類が付けられてるのだろう」

 

「呪殺具……」

 

 呪殺具という言葉を聞いてルミアの顔に少し動揺が走る。

 母親に呪殺具が付けられている。母親がいつ殺されてもおかしく無い状況。いくらルミアと言えど動揺して当然だった。

 

「その呪殺具が何か、なんだが……」

 

 グレンが頭を書きながら記憶を整理していく。

 今日の女王陛下に何かいつも違ったところは無かったか、と───

 

「……あ、俺。分かったかも」

 

「見当がついたのか、グレン?」

 

「あぁ。だが問題はどうやって女王陛下の前に行くか、だ」

 

 三人の間に再び沈黙が流れる。

 そんな状況に痺れを切らしたリィエルが三人の会話に突然割って入ってくる。

 

「それなら問題ない。私が作戦を考えた。グレン、それにリアムもいるから高度な作戦が可能」

 

「ほぅ? 言ってみろ」

 

「ちょ、せんせ───」

 

 リアムが止めにかかるが時すでに遅し。リィエルはリアムの言葉を遮って話し始めた。

 

「まず、わたしが正面から敵に突っ込む。次にリアムが正面から敵に突っ込む。その次にアルベルトが正面から敵に突っ込んで、最後にグレンが突っ込んだら女王陛下の前。……どう?」

 

「……どう? じゃねぇええええ!? お前はその脳筋思考をどうにかしろよ!?」

 

「うー痛いー」

 

 グレンが本日三回目のグリグリ攻撃をリィエルに食らわせた。

 

「……そうだ。いい作戦思いついたぜ」

 

 グレンがグリグリ攻撃を止め、声を上げる。

 

「ほぅ…どんなだ」

 

 グレンは思いついた作戦の内容を話し始めた。

 

 

 

 

 

 ※※※

 

 

 

 

 

 

 作戦はグレンとルミアがアルベルトとリィエルに【セルフイリュージョン】で化けて、代わりにアルベルトとリィエルがグレンとルミアの振りをして王室親衛隊の相手をするという作戦だった。

 リアムの役割はグレンとルミアのサポートとなった。

 

 突然現れたアルベルトとリィエルに驚き、アルベルトがグレンの代わりに指揮を執ると聞かされ初めは戸惑っていた二組だったが。

 

「先生がいない時に負けたらあとで絶対にバカにしてくるわよ、アイツにさんざん煽られ、バカにされてもいいの? アイツが居なくても私達はできると見せつけてやりましょうよ! みんな!」

 

 状況をなんとなくだが察したシスティーナの言葉によって、クラスの生徒達の心に火がついた。

 そして二組は勢いを取り戻し高得点を連発していく。

 

 リンなど普段の成績があまり目立たない生徒達が一位を取るなどの期待以上の活躍もあって二組とハーレイが率いる一組との差は徐々に縮まっていき、遂に『決闘戦』を前に二組と一組の差は無くなり同率一位で『決闘戦』を迎えることになった。

 つまりは勝った方が優勝というわかりやすい構図となった。

 

 一戦目。

 カッシュは評判以上の力を見せ一組の成績上位者を追い込むが最後は地力の差により惜敗。

 二戦目。

 ギイブルは実力通りの力を発揮し完勝。

 

 そして三戦目───

 

「《大いなる風よ》───ッ!」

 

 即興改変を既に身に付けたシスティーナが負ける筈はなく…システィーナの【ゲイル・ブロウ】が炸裂し勝利。

 そしてこの瞬間二組の魔術競技祭優勝が決まった。

 

「「「やったぁああああああ!!!」」」

 

 システィーナにすぐさま駆け寄る二組の生徒達。

 そして歓喜しているのは二組の生徒達だけではなく

 

「「「わぁああああああああ!!」」」

 

 例年とは違いクラス全員が出場した二組の優勝は競技場全体が例年以上の盛り上がりを見せるには十分だった。

 

 そんな歓声に包まれる競技場で運命の閉会式が始まろうとしていた。




4巻から後の展開を次々に思いついて書きたすぎて辛いです。

題名変更についてのアンケートを活動報告にて取っているので番号言うだけでもいいので良ければよろしくお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。