あ、前回の電ちゃん関連の話は(作者が友人から聞いた)実話だそうです。いやぁ怖いですねえ? でもまぁ電ちゃんですし?
さて、レイテ…シリアス一辺倒かと思いきや、今回またもや作者の悪い病気が…見てもらったら分かりますが、本当に申し訳ないです。次回からは…いや本気でやるのかねぇ? 私心配ですよ?
さて、ではナレーターらしく前回までのあらすじを…んん!
パラワン水道にて敵潜水群旗艦「潜水新棲姫」に出くわした一行は、対潜行動にて翻弄するも、捉えられないでいた…その時、艦隊の一隻「深雪」が敵の雷撃で大破をする。彼女の仇の為、電ちゃんは隠された力で新棲姫ちゃんに隙を作る。
電ちゃんの助力により、何とか新棲姫ちゃんの撃破に成功した一行であった…と。
では、ここからどうなるのか? 見ていきましょう…どうぞ!
〇捷号決戦! 邀撃、レイテ沖海戦(後篇)
NEXT 「威風堂々 出撃! 栗田艦隊(シブヤン海)」
第一遊撃部隊第一部隊及び同第二部隊水上打撃部隊「栗田艦隊」抜錨せよ!
同第三部隊「西村艦隊」も援護に出撃!
○西村艦隊(遊撃・e2)
山城(旗艦)
時雨
満潮
朝雲
山雲
最上
扶桑
レイテ島に上陸せんとする敵艦隊、深海群を阻止する為に、再び動き出す栗田、西村両艦隊。
前半にて時雨たちはスリガオ海峡を突破したが、それは待ち受ける深海群を撃破したに過ぎない…本番はここから。
まずは、前半最終作戦の要領で、西村艦隊はもう一度スリガオを突破する、そして栗田艦隊はフィリピン諸島中心海域「シブヤン海」を抜け、サマール沖へ出る、そのままぐるりと一周し、敵深海群の予想侵攻海域「レイテ湾」へ進撃する。西村艦隊は、栗田艦隊が深海群と交戦時に支援、突撃する…
だが、これは「史実の再現」でないにしろ、油断は以ての外である。果たして前半のように事は上手く運ぶか…西村艦隊は、そんな疑念を抱きつつも、慎重に進んで行く…
「…こちら山城、時雨、そっちはどう?」
西村艦隊旗艦山城に応える、時雨…彼女は辺りを見回し、警戒しながら通信する。
「こちら時雨…うん、今のところは大丈夫みたいだ」
「そう、でも警戒は怠らないで? 何かあれば直ぐに連絡を」
「了解…山城、僕はもう大丈夫だよ」
「ふふっ、分かってる。頼んだわよ?」
「うん、通信…終了するよ」
通信を切る時雨、その顔は以前の暗い絶望とは全く違う爽やかな希望に満ちていた。
そんな時雨を隣で見つめる満潮。微笑みながら、彼女は懐から何かを取り出す。
「…あいつら」
それは「手のひらサイズの人形」、涼月ともう一人の愛らしいデザインの物。それを隣で見ていた山雲が、にこやかにちょっかいを掛ける。
「あらぁ~? それは何かしらぁ~? かわいいわねぇ~?」
「んな!? ちょ、見ないでよ!!?」
「ん? 何ナニィ? …あ、お人形! かわいい! 満潮が作ったの?」
朝雲が満潮に人形の作り手を尋ねると、恥ずかしそうにしながらも答える。
「んもぅ…涼月がね、作ってくれたの。私たちは離れていても一緒だって」
「ふーん? いいじゃない!」
「うんうん! …あれ、どうして「野分」がいるの?」
今度は最上が尋ねる。満潮は少し嬉しそうに
「言ってなかった? アイツとは「前世」からの仲で、今でもよくつるむのよ?」
「そうなんだ!?」
「私たちは知ってたけどね?」
「ねぇ~?」
満潮と野分、残された艦同士で結成された「新生第四駆逐隊」のメンバー。彼女たちは生まれ変わってからもよく酒場で飲み明かす仲で、そこに涼月が加わり、過去や今の本音をぶつけ合っている。
そんな彼女たちは、作戦の前日にこんなやり取りをする。
・・・・・
「はい、みっちーさん。のわっちさんも?」
「野分)あ、ありがとう涼月さん…(のわっちって呼んでほしくないんだけど…まぁいいか?)」
「ったく、なにこれ? 人形? …結構可愛いじゃない?」
「満潮、お礼ぐらい言わないと…」
「いえ! みっちーさんはこれで「お礼」のつもりと、私は承知していますので!」
「ちょ!!?」
「ふふ、そう…良かったね満潮? 分かってくれる友達が出来て?」
「うっさいわよ?! それに…アンタも、そうなんじゃないの…?」
「! …うふふ、そうね? 本当に素直になったね満潮?」
「一言多いわよ野分! 時雨じゃないんだから!!」
「ははは!」
「みっちーさん、可愛いです♪」
「ああもう! …大事にするから、アンタたちも頑張りなさいよ?」
「もちろん! ねぇ涼月さん?」
「はい! 必ず皆で、またここに集まりましょう!」
「…ねぇ、それフラグじゃ」
「っしー! (私も思ったけど…)」
「うふふ♪」
・・・・・
「そっかぁ、じゃあボクたちも頑張らないと!」
「そうね! いけるいける!」
「ねぇ~♪」
「もう…」
西村艦隊の頼りになる言葉に、思わず微笑む満潮。それを見た時雨は少し羨ましそうにしていた。
「…ふふっ」
「何よ、時雨?」
「ううん、何でもない」
「何よそれ、変なの…ふふ」
終始和やかな雰囲気の中、彼女たちの目の前には、あの因縁の地が…
「…! 皆、来たよ」
「! …そう、いよいよってわけ?」
宵闇に浮かぶ光景を思い出す一同、それでも…恐怖は「既に」捨て去った。
過去の因果を超え、ここに新たな戦記を刻む…その第一歩を、彼女たちは今まさに踏み出そうとしていた。
「皆、準備はいい?」
満潮の問いに、勇ましく頷く一行。
「よし…山城!」
「ええ! …行きましょう、姉様」
「山城、私たちは…必ず皆の元へ!」
「もちろんです! …さあ、行くわよ!」
- 西村艦隊、突撃!
彼女たちは進む、絶望の海を…
今度こそ、その手で掴むために-
・・・・・
栗田艦隊(連合・e2)
〇第一部隊
榛名(旗艦)
金剛
祥鳳
龍驤
高雄
愛宕
〇第二部隊
能代
島風
長波
朝霜
照月
木曾
一方、サマール沖を目指し、シブヤン海を進む栗田艦隊…だが、そこに居るはずの人物の姿は見当たらない。
「あの、榛名さん? 武蔵さんは…?」
祥鳳が申し訳なく尋ねた。そう、武蔵あっての栗田艦隊といっても過言ではないので、どうしても聞いておかねばならない。
「ええ、彼女は今練度を上げています…過酷な演習を自ら繰り返して」
「え!? どうしてそんな…あ!」
「そうです、武蔵さんは…「あの姿」の方がいいだろうと、提督が」
「では、条件は整ったのですね!」
「はい、それでも間に合うかは…彼女次第ですが?」
榛名は目の前を見据えながら言う。彼女とはサマール島にて、敵艦隊を打倒した後に合流する…予定。
「間に合うでしょうか…?」
「Hey! sho-ho! ノープロブレムデース!」
祥鳳に声を掛けて来たのは、金剛型戦艦の一番艦「金剛」であった。金剛型姉妹の中では榛名に次いで練度の高い高速戦艦。
「ワタシたちのこの戦いに賭ける思いは、誰にも負けまセーン! その中でも、時雨や瑞鶴、もちろん武蔵だって、私たちの誰よりも望むことがあるはずデース!」
「お姉様の言う通りです。彼女の思いを、信じてあげて下さい」
「…そう、ですね? ありがとうございます、金剛さん!」
「Yes! ワタシたちも負けてられまセーン! burrrrrrning!! Looooooooove!!!」
金剛はまるで祝砲のように主砲を打ち上げる。それを見た榛名は、眉をひそめる。
「…お姉様?」
「Woops! ご、ごめんなサーイ…弾は節約しマース…;」
「よろしい」
「あはは………っ!」
ふと、苦笑いを浮かべる祥鳳の顔が引き締まる。
「…皆さん! 気をつけて下さい! 敵機動部隊発見!」
「! お姉様!!」
「Yeah! 榛名! 私たちのベストマーッチを見せまショー! Are you ready!?」
「はい、榛名…全力で参ります!」
「(…うん、やっぱり突っ込み辛いよね…?)」
台詞に織り込まれたネタを、敢えて無視した榛名であった…。
・・・・・
- 敵艦隊、接敵
敵機動部隊、旗艦…
軽 空 母 ヌ 級
『ブァーッハッハァ! マタ会ッタナアア! 艦娘共ォ!!!』
「………」
『………エ?』
「「「なぁんだ、ヌ級か…」」」
『オ"オオオイ!? 聞キ捨テナランゾォ!! ナンダソノ「メタルスラ○ムと思ってたら、ただのスラ○ムでした☆」的ナ反応ハァ!!!』
「すみません…私たちてっきりエリートなヲ級さんかと…?」
「もう見飽きてしまったデース!」
『クォラア! 言ッテハナランコトヲォ!!!』
「あの、本気で私たちは急いでいますので、そこをどいて頂ければ?」
「は、榛名さんが、イラついてる…!?」
『ブルゥアアアカモノガアアアッ!! ソレデ「アッハイ」デ済メバ世話ナイワアアアア!!!』
「そうですか…ならば、お覚悟を! ここでの勝手は…榛名が! 許しませんッ!!」
いつになく気迫に満ちた榛名、宿毛泊地でも練度と、死線を乗り越えた数は桁違いの彼女。ヌ級は凄まじい空気の圧力にたじろいだ。
『ウオーーーーッ!? ウ、狼狽エルンジャアナイ! 深海群ハウロタエナイイイ!!』
「もう(ギャグ的な意味で)嫌な予感しかしないデース!」
「え、えっと…て、敵艦隊発見! 攻撃隊、発艦始めて下さい!?」
…結末がほぼ見えているが、取り合えず戦闘シーン(…?)に突入する。
・・・・・
― 敵艦発見、攻撃開始!
『ブルゥアアアアカモノガアアアーーーーーッ!!』
いつもの甲高い雄たけびから、大きく口を開け深海艦載機を発艦させる。それと対峙するは第二艦隊の面々。
「長波)お~来なすったよぉ?」
「朝霜)うへぇ、いつもながら凄い数ダゼェ! ま、アタイが全部撃ち落としてやっけどな!」
「島風)お”ぅ!!」
「能代)皆、油断しないで! 確実に撃ち落とすのよ!!」
第二旗艦能代の号令、砲を構える艦娘たち…だが
「は―い! ちょっといいですかー!!」
手を挙げて意見具申する照月、一同、嫌な悪寒が過る。
「…照月、空気を呼んでくれ、頼むから…」
木曾の言うことは尤もであるが、そこはあえて「空気を読まない」照月。
「まーまー、とりあえず試してみたいネタがあるから、やっちゃっていいですかぁ?」
「言っちゃったよ! ネタって言ったよコイツ!?」
「…はぁ、まぁヌ級だし、今はいいかもね?」
『聞コエテルゾオオオオ!!!!!』
「はい、照月ちゃん、やっちゃっていいよ、旗艦として許可します」
「やったー! ありがと能代さん! …じゃあノリちゃん、練習通りにね!」
「(練習…したのか?)」
「おいおいぃ照月ぃ、本当にやっちっまうのかいぃ? 俺ぁどぅも乗り気がしねぇぜぃ?」
「もう! いつシリアスに突入するか分かんないんだよ! いつやるの? 今でしょ!」
「もぉうめっっためただなぁおいぃ?」
「いいからやるよ? …よぉし」
意気込む照月、前に出る。それを狙うヌ級艦載機。対空カットインを発動するか…?
『ココガ貴様ラノ棺桶ヨオオオオ!!!』
「………(すぅ…)」
バラバラにされたいヤツからかかってこいやあああああ!!!!!
『!!?』
「!?!?」
「ふははは! 貴様らの恐怖がぁ”! 手に取るよぉに感んんじるぜえええ!!! (ノリノリ)」
某クソマンガのキレ少女と、某クソマンガの中二病()のような雰囲気に変貌を遂げた二人、もはや勝敗は決した、南無三。
『ウオ”オオオオオ!? ナンダンダソレハアア! イヤホントニ何イイイイイィィィ!!?』
ヌ級艦載機の猛突進をものともせず(勢いをプラスした)対空防御力を見せつける照月。
「お前ッ! お前ッ!! お前ッッ!!!」ズンッズンッズンッ!!!
『ノオオオオオアアアアア!? 我ガ艦載機ガアアアアアア!!?』
「殺 ぁ れ ”」
「お前”! お前”!! お前”えええええええええええ!!!」ズンズンズンズンズンズンズンズンz
瞬く間に深海艦載機は全滅、ついでにヌ級もやられた。
『ヌ”ウウウウウオオオオオオオアアアアアアア!!?』
「す、すごい…許可したの私だけど、これは…ヒドイ;」
「あの娘はぁテンペツ取るワウツやさかいぃ」
「あぁアレだろ! 何も無かったからネタに走ったヤツだろ!! (朝霜)」
「いやだとしてもこうはならんやろ…(長波)」
「なっとる!! やろがいッ!!!」
こうして、ヌ級を退けた栗田艦隊は先を急ぐ…さてはて、次こそはシリアスであろうか…?
『アアアアアイルビイイイイバアアアアアアアック!!!』
〇宿毛泊地メモver.5
○野分
陽炎型駆逐艦、(美少女集団)第四駆逐隊の一人。
真面目で礼節を知っており、誰とでもそつのない態度で接することが出来る。舞風が好き、まいのわ。
史実で縁のある満潮とよく連れ添う。
○金剛
金剛型戦艦、その一番艦。
日本語と英語を混ぜた(ルー語)喋り方が特徴的。
気分が高揚すると祝砲を上げるが、その度に榛名にキツく言われている。
艦これ初期から、その明るい性格から上位の人気を誇る。
○おまけ
*ここから先は「Memories alive」のネタバレが含まれます。
―― 宿毛泊地内、甘味処「間宮」
「それで? 俺に用事たぁどういうことだ?」
間宮の席にて向かい合う両者、提督とその親父。提督の隣には少女…「ミウ」が
「ふふふ…お前には、もう分かっているのではないか? (ニヤァ)」
「…あ?」
「(¬_¬) ― ドンッ(肘打ち)」
「いたっ!? わ、分かった…そんな怒るなて;」
「…おい、さっきからお前の隣にいるヤツが…?」
「ああ、手紙で書いただろ? …ミウはどういう訳か「深海の姫」になって…今ははっちゃんの身体を…「借りている」? ってこと」
「そうか…」
親父は何かを思案すると、提督の顔を見据える。
「そいつはきっと、俺に責任がある」
「! …やっぱ「一族」の力ってヤツ?」
「ああ、だがそれが何を表すかは言えねぇ。これはもう俺たちの代で終わらせようと思ってんだ、お前が知ることは無い」
「…こんだけ関わっても?」
「どんなに関わっても、だ」
「そっか。んじゃそれはいいや」
「…俺たちは、自身の身に余る力を危惧し、それらを「封印」する術を研究し続けて来た…お前が今になってその力に気づいたのは、俺たちの封印があったからだと思う」
「ああ…感謝してる」
「いいや、結果的にお前らに辛い思いをさせてしまった。実はな、俺は今日殴られる覚悟で来たんだ。お前らにはその権利がある、いや殴らにゃいかねぇ。俺は…お前らの人生を」
「…ははっ」
「…♪(笑っている)」
「…おい、人が真剣に話してんだからよ」
「いや、そんなしおらしい親父、初めて見るなって思って? …オレらは、そこまで考えてないって」
「…(こくん)」
「お前ら…」
「結果的に、って言えば…この力のお陰でミウとまた会えた、って言える訳だから、オレはそれでも構わないよ? 寧ろこうして一緒に入れるのは「コイツ」があるからって思えるから…だから、そんなに悩まないでくれよ?」
「…♪(こくこく)」
「…ああ、そうかい? 全く、お人好しに育ちやがったな?」
「にひひ! そりゃ親父の息子だし? …皆もいてくれたし?」
「…提督、か…血は争えねぇか?」
「…ん?」
「いや…そんで、殴るのが違うってんなら、一体…?」
親父が催促すると、提督は姿勢を直し、一言。
「…オレの力、改めて封印してほしいんだ」
提督の言葉に、親父は目を丸くし、怪訝な顔で尋ねる。
「いいのか? 俺が言うのも何だが、その力は文字通り「天下を取れる」…お前にその気は無くとも、お前の部下たちは…」
「ああ、だから封印してほしいんだ。彼女たちの夢は、彼女たちの力で取らないと意味が無いんだ…だから、オレの力で邪魔はしたくないんだ」
「…(ニコッ)」
二人は微笑んで、絶対的な力を否定した。
「そうか…そんだけ大事に思ってんのか、アイツらを」
「ああ、オレの「家族」だからな!」
「………」
- 彼女たちは私の「愛し子」だからな…?
「…ッフ」
親父がほくそ笑む中、提督は改めて自身の「力」に問いかける。
(…いいな?)
(ケッ! 今更だせぇ! オレはオマエのモンだぁ、好きにしなぁ?)
(…ありがとう)
「…分かった、だがその前に」
「え?」
「…お前の内の「ヤツ」と、話させてくれや」
「!?」
驚きを隠せない二人、果たして親父の真意とは…?