最近作者が季節外れのインフルエンザにかかってしまいました。ただの風邪だと思ってたみたいですねえ? (現在は無事完治)
*いや…まさか姉がインフルかかってるなんて思いもしませんよ!? マジ許せねー。
ああ、気づかずにうつしちゃった系ですね? 隠れインフル? らしいですけどうつした本人に悪気はないので、あんまり怒らないよーに?
…まあ、そのお陰で小説書く時間が出来たんじゃないですか?
さて、では前回のあらすじです。
レイテ島に上陸しようとする深海群を阻止する為、前作戦の要領で栗田、西村両艦隊による挟み撃ちを敢行する艦娘たち。
西村艦隊はシリアスしながらも、満潮ちゃんは涼月ちゃんと史実の仲「野分」ちゃんとの約束を思い返して、士気を高めるのであった…。
一方、栗田艦隊は肝心の武蔵さんを欠いていました。彼女はある「姿」になる為、厳しい演習を繰り返している途中でした…何のことか分かる? わかるぅ。
んで後はヌ級が出てきていつも通り…ですね? (実は三話声優の顔ぶれに一人衝撃受けていたのは、内緒。 by 作者)
さあ! 次はいよいよ彼女の出番です! …ここからは流石にシリアス…え!? 「無きにしも非ず」!!? マジかよ…どうなる! e3!?
というわけで、どうぞ〜
〇捷号決戦! 邀撃、レイテ沖海戦(後篇)
NEXT「小沢機動部隊 全力出撃! (エンガノ岬沖)」
敵機動部隊主力をレイテ方面から北方へ誘引する。「小沢艦隊」全力出撃!第一遊撃部隊のレイテ突入を援護せよ!
- 以下、大淀より運営鎮守府電文。
提督、捷一号作戦、主力部隊である1YB(第一遊撃部隊)第一部隊及び同第二部隊「栗田艦隊」のレイテ突入成功には、敵機動部隊主力をレイテ方面から北方へ誘引する必要があります。
我が機動部隊はその熟練艦載機部隊と共に健在です。これは翼なき空母の囮部隊にあらず!機動部隊「小沢艦隊」、全力出撃!
・・・・・
「翼なき空母の囮部隊に非ず。か…」
瑞鶴は、作戦開始前に大淀から聞いた、運営鎮守府の激励の言葉を思い返していた…。
史実では、あらゆる運命に翻弄され、その力を存分に発揮出来なかった彼女たち…だからであろうか、その一つひとつの何気ない言葉が、心に染み渡り、嬉気は精神を燃え滾らせた。
「…ん、よし」
瑞鶴は一人呟くと、敵深海予測交戦ポイントまでひた駆けた…。
・・・・・
〇小沢艦隊
〇第一
瑞鶴(旗艦)
千歳
千代田
瑞鳳
伊勢
日向
〇第二
多摩
秋月
朧
秋雲
初月
北上
敵深海群の軍勢は、レイテ島へ集結しつつある。
栗田艦隊がレイテ湾へ突入するその前に、小沢艦隊は先ずレイテ島周辺に陣取る深海群、その一隊(敵機動連合艦隊)を北方まで誘致し、その先で万全の態勢での「空母決戦」を執り行う算段…つまり
「エンガノ岬…」
瑞鶴が呟いた言葉、そう、自分たち小沢艦隊にとって因縁の深いあの海…
「瑞鶴さん!」
「! …瑞鳳?」
瑞鶴に声を掛けたのは瑞鳳、小沢艦隊の仲間である。因みに彼女は、今作戦期間中に「改二(改二乙)」が実装された。
「そんなに暗い顔しないで! 私たちは…貴女を信じてます。だから、瑞鶴さんも、私たちを信じて!」
「瑞鳳……ありがとう」
いつもより声のトーンは低く、顔は引き締まり、目には燃ゆる炎さえ見える。
瑞鳳は、いつもの瑞鶴の調子があってこそ小沢艦隊が成り立つ…と考えているので、やるだけ彼女を元気づけようとしていた…しかし、肝心の彼女は心ここに非ず、といった具合に何もない空と海の地平線を眺めていた。
「(瑞鶴さん…)…あ、アウトレンジ! 今回こそ決めたいですね!」
話題を変えてみる瑞鳳。アウトレンジ戦法は彼女たちの艦隊を冠する人物「小沢 治三郎」が実践した。史実では「七面鳥撃ち」などと揶揄されるが「今度こそアウトレンジ決めようね!」と瑞鶴から瑞鳳に語り掛けるほどリベンジに燃えていた…だが
「ううん、やっぱり危険すぎるよ? 提督さんが言っていたでしょ? 無理はするなって?」
「瑞鶴さん…」
「皆の無事が第一だよ? …さあ、行こう?」
「はい…」
アウトレンジは、その名の通り「射程距離外」から砲撃なり爆撃なりをお見舞いする。
だが、高練度の操縦能力を要し、更に緻密な航空隊の連携、長時間飛行、夜間飛行の有無など(艦載機のそれは)難題が山積みであり、とても有用とは言えなかった…。
そんなことは解りきっていたが、やはり瑞鶴もアウトレンジに思いがあると踏んでいたが…どうやってもままならないようだ。
「…ここか」
瑞鶴が勇んだ表情で海上に止まる、そのポイントこそがエンガノ岬沖、彼女たちのかつての死地である。
「さて…」
そのままぐるり、と何もない海を一周しようとする瑞鶴。艦隊もそれに続く。第二艦隊が第一艦隊を守るように前にでる…とそこへ
「…来た!」
瑞鶴が叫ぶ、彼女の視線の先には水平線に人影がぽつ、ぽつ。それは、彼女たちの誘導に掛ったことを意味していた。
・・・・・
敵艦隊、誘導成功…!
クラス「姫」出現…
正規空母
空 母 棲 姫
敵空母機動部隊、その深海群旗艦「空母棲姫」が目に映った。その額には「傷跡」が…
『…来てやったっすよ?』
「くうさん…」
相対する両陣営、瑞鶴はくうさんに呼びかけた。
「くうさんなら、必ず応えてくれるって思ってた…!」
『そりゃ敵にかける言葉じゃねーっすよ? 瑞鶴?』
「…ふふっ」
両旗艦にのみ存在する「安らぎ」。
それは、この戦いおける最後の「オアシス」なのかもしれない…。
『…やるからには、ウチも全力でやるつもりっす。だから…手加減すると思うな? チキン野郎』
くうさんの圧倒的な殺意。それは、これまでのどんな時にも…夏の異変の時でさえ感じられなかった「彼女の全力」であった…。
「…望むところだ、BBA。お前の墓場はここだと思え」
瑞鶴も負けじと気迫を纏う。両陣営は(変に罵倒感を感じながらも)戦いの予感を感じるのであった…。
瑞鳳「…;(大丈夫カナ…?)」
瑞鳳も彼女と共に、戦っていくのであった…。
- 敵艦発見、攻撃開始!
…先ずは航空戦、各陣営は発着艦の準備に追われる。
「敵艦隊に交戦の意思アリ! 全艦、合戦用意! …瑞鳳、千歳、千代田!」
「ラジャーです!」
「了解! …さあ千代田、行きましょう?」
「うん! お姉、私の活躍見ててよね?」
やる気の千歳姉妹。彼女たちもこの戦で一花咲かせようとしている…しかしそれは向こうも同じ。
『…っし! いくっすよ! 合戦準備っす!!』
旗艦の号令に前に出る空母ヲ級群。
『………』
『…ん? どしたっすか?』
一人のヲ級が、前に出てこない…くうさんが声を掛けると、ようやく反応して前に出る。
『ボケてんすかぁ? こんな時に、しっかりするっすよ!』
冗談混じりにパンっと背中を叩くくうさん。ヲ級は何も反応を示さず、ただ「敵旗艦」を見ていた…
- 航空フェイズ
「艦首風上! 攻撃隊、発艦…始め!」
『いけおらあああああぁ!!!』
互いの意地と意地がぶつかり合う艦載機同士の対峙…それは、史実でも数えるほどしかない珍しいものである。
「うおおおおおお!!!」
雄叫びを上げる瑞鶴の攻撃機より浴びせられる爆撃、雷撃、弾の雨。悉く敵艦隊を屠っていった。
『■■■■■■■■■■■■■■■■■■ーーーーーッ!!?』
『ッくそがぁ! 往生しろやぁーーッ!!!』
「アンタが…なっ!!」
瑞鶴とくうさんの艦載機が彩る航空戦。
機銃から火花が咲き乱れ、互いの艦載機の軌跡が交差する。
「うおおらあああああ!!!」
『ううううおおおおおおおおお!!!!!』
航空母艦二隻(ふたり)の、本気のぶつかり合い…見る者を圧倒する戦いは、直ぐに決着が付く。
『…もらいっ!!』
くうさんの深海艦載機が捉えたのは…旗艦。
「瑞鶴さん!」
「ッ!?」
轟音と爆煙が鳴り響き、硝煙のヴェールは次第に晴れて行く…
「!? 瑞鳳!!」
大破した瑞鳳、瑞鶴を庇ってのことだった。
「ごめん、瑞鳳…!」
「駄目ですよ! 油断しないで! …今はあの時の雪辱を晴らすことだけを考えて!!」
「! …うん!」
…そう、ここはあのエンガノ岬。
皆の為にも、絶対に負けられない…!
『………ッ!!!』
瑞鶴の覚悟の眼差しを、”ヲ級”は憎しみを湛えた目で見据える。
「うおおおおお!!! 肉薄する! くたばれッ!!」
『テメエがくたばれえええええ!!!!!』
覚悟の咆哮、獣の貌となり睨み合う両者、そして、艦載機が描く決死の軌跡。その間に彩る弾の華、対空砲火もそこに加わり、華やかさは増していく…
『…ッチ!』
くうさんの機動部隊の第二艦隊。その半数以上が壊滅。
対して、小沢艦隊は瑞鳳以外は小破以下の軽傷であった。
「…よしっ! 瑞鳳がくれた好機! 見逃すわけない!! 皆…やるよっ!」
「おおーーーッ!!!」
小沢艦隊の士気は、確実に上がっていった…!
・・・・・
『……っ!』
「……ふぅ」
激戦、激戦、激戦に続く接戦を制した小沢艦隊…しかし、くうさんは少し不服そうだった。
『…瑞鶴、アンタやけに静かにしてるっすね?』
「何? もう勝敗はほぼ決してるし、そんなの負け惜しみだよ?」
『いや、ウチは「らしくない」って言ってるんすよ?』
「………」
『アンタはこのままでいいんすか? 仲良しこよしやるなとは言わねーけど、アンタは…もう少し「無茶」しても良いんじゃないんすか? アンタにも…この戦いに賭けているものが』
「くうさん」
瑞鶴はくうさんに向けて、真剣な面持ちでその覚悟を語る。
「…今の私は小沢艦隊旗艦。私は「あの人」の代わりにこの海に立っているんだ…だから、そんな私の為に戦ってくれる皆に応えたい。皆で全力を出し尽くす! それが…あの人の「願い」でもあるから!」
『………!!』
怒りに震えるヲ級の横で、くうさんは訝しげだ。
『…それがアンタの願いなんすね? ま、確かにそのほーが確実に勝利出来るんでしょうけど? …ソイツは臆病、とも言えるんじゃないんすか?』
「かもね? ま、アタシはそれでも構わないよ? どうせ七面鳥だし?」
『…っは、馬鹿っすね? …アンタが後悔しないように、願ってるっすよ?』
「…ん、ありがと? くうさん」
こうして、エンガノ岬沖海戦は幕を下ろした…少し呆気なかったかも知れないが、瑞鶴にはどうでも良かった。
「…さあ、皆! ……帰ろう?」
…この言葉が言えた、それだけで胸が満たされていく気分になった…
・・・・・
- 夜、戦いに敗れたはぐれヲ級。
彼女を支配していたのは怒りのその先…「確固たる憎しみ」だ。
『……………ィ……ガ…ゥ』
- チ ガ ウ … !
「あの人」は…そんな甘ったるい思いで、あの戦いを見ていたんじゃない……!
勝ちたいト……自分の力ヲ!! やツラにミセつケタイだケなンダ………ッ!!!
ソレヲアイツハ……アイツラハ!!
…足リナイ
怒リガ……憎シミガ…………
…「想い」ガ足リナイッ!!
崩れ落ちる肌…そこから露見する「新たなイノチ」。
そこにいたのは………
『…帰ロウ、ダッテ……? ッハ!』
- カエレルトオモウナヨ? 「カエサナイ」…カラ……ッ!
〇宿毛泊地メモver.5
○千歳
千歳型軽空母姉妹の姉の方。飲兵衛(というか晩酌好き)
誠実な態度で人気がある。おっぱい大きいよ。
○千代田
千歳型軽空母姉妹の妹の方。シスコン(所によりツンデレ?)
ツンが強いけどデレてくれたら可愛い。おっぱい大きいよ。
○おまけ
*ここから先は「memories alive」のネタバレが含まれています。
- 前回、親父は「提督の内に居る存在」と話がしたいと言ったが…?
「………」
親父は提督の背中に手を当てて、何かを呟きながら念じていた…
「………」
提督も目を瞑りおとなしくしている。その様子を心配そうに見つめるミウ。
「……;」
…一方、彼の中では…?
『…ッケ、大人しく縄に着くって言ってんのによぉ? 何ムキになってんだぁ??』
「五月蝿え。大体テメエがコイツの封印を食い破らにゃあこんなややこしい事態にはならなかったんだろうが」
『それもこれも何もかもが俺が悪い、だからよコレでいいんじゃねんの?』
内なる力と親父が捲し立て合っている。提督は隅で話を聞いていた。
「…あのな? 俺はテメェを信用出来ん。封印をまた食い破るつもりなら、それこそ意味無えからな」
『だ、か、らあー! もうしねぇよ! 何て言やぁいいんだよ!?』
二人が話していると、横から提督が声を掛けた。
「なあ? 何で封印を破ろうとしたんだ?」
『………』
「それってまるで「外に出たがってた」みたいじゃね? どうして…」
観念したようにため息を吐くと、内なる力は話を始める。
『…自由になりたいんじゃねえ。"オレを無闇に使わねえで欲しかった"んだよ』
「んん? それって…?」
『オレは…昔から大勢のヤツに使役されて来た。そのどの主人も「世界征服」だの「巨万の富」だのツマラネー願いばっかしやがって…欲深く願うヤツらの末路って言うのは、いつも決まってる。だからオレがお前に成り代わってお前の人生をより良いモンにしてやろう…と?』
「あ? なんだそりゃ。それだけか?!」
親父が呆れて荒い声を上げると、力は少し自棄になっているようだ。
『うるせー# お前らにオレの気持ちが分かるかよ!?』
「いやそれって、囚人みたいな気持ちだよな?」
『…は?』
提督の言葉にその場の雰囲気が和らぐ。
「したくもない奉仕活動させられて、誰に感謝されるわけでもない、当たり前だって言われるんだ。だってそれが「自分の「運命(つぐない)」」だからってよ? オレだってそんなこと言われたらツマンネーってなるよ! 誰だってそうなる、オレもそーなる!!」
「おい…それとこれとは話g」
『おー! そうだよな! 吐き気を催す邪悪を感じちまうよなあ!?』
「おう! 吐き気を催す邪悪とは!」
『何も知らぬ無知なる者を利用することだ…ッ!』
「自分の利益の為だけに利用することだッ!!」
「………おい」
『父親がっ! 何も知らぬ娘を!!』
「てめーだけの都合でっ!!!」
『「許さねえっ! アンタは今再びっ!! オレの心を「裏切った」ッ!!!』」
「おい本当待て俺が悪者になるじゃねえか」
・・・・・
『…ま、最初はな、まぁたそういうこと言い出すクソヤローだと思ってたんだよ? だから…そうなる前にって?』
「ん? 封印が掛かってたのに?」
「いや、封印自体も気休めみてえなモンだ。コイツらと俺たちは切っても切り離せねえ」
「つまり、力は弱まるけど、完全に無くならない?」
「まあな…だが「力が感じられない位強い封印」は施せる。あの時とは違う、もう代償も必要ねえだろう」
『そのようだな? …だが、言い訳するかもだけどよ、コイツを見ているうちに「そういうヤツじゃねえ」って分かっちまったんだよ? だから…あの時も、オレを使って大切なモン守りてえ。って馬鹿丸出しのヤツのバカに付き合ってやったっつーわけよ?』
「…親父、二重でも三重でも良いからもうコイツの馬鹿って言う声聞けなくして?」
『おい!? 人がいい感じに終わろうとしてるっつんだよ!!』
「反省が足りない。やっぱ五重でおなしゃす」
『うおおおおい!!!』
「…ッフ、そうかい」
「親父?」
「…お前の力は、一族の中でも「飛び抜けて」強いものだ。意思のある力ってだけで相当の「運命歪曲力」を持っている…だが、お前はそれさえも克服したらしい」
「………」
「ま、封印はさせてもらうが? お前にも約束したからな…それでいいだろ?」
「おう…オレにはよく分からないけど、お前は悪くない。ってことは分かっているつもりだからな?」
『…ああ、ありがとよ』
その声の主は、どこか朗らかで清々しかった…。
…そして、遂に提督の力の再封印が執り行われた…。