笑顔の魔法を叶えたい   作:近眼

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ご覧いただきありがとうございます。

ま、間に合った!!絵里ちゃん誕生日おめでとう!!KKE!!KKE!!!

というわけで今お話進行中の御影さんがお送りいたします。さあどうなるかな!!


というわけで、どうぞご覧ください。




絵里ちゃん誕生祭2:プライベートデート(仮)

 

 

 

 

 

 

今日は絵里ちゃんの誕生日だ。

 

 

僕と絵里ちゃんがお付き合いを始めてから初の誕生日…今回は天童にも、他の誰かにも、誰にも頼らず、自分の力でデートプランを考えた。うん、大丈夫、大丈夫なはずだ。絵里ちゃんの好きなものはだいたいわかってるし、うん。いやでも不安だな。いや。

 

 

「おはよう。待ったかしら…ってどうしたの?ものすごく顔色悪いけど…体調悪いの?」

「い、いや…大丈夫…」

「全然大丈夫に見えないわよ。誕生日だからって無理しないで?辛いなら休んだ方がいいわ」

「いや本当に…猛烈に不安なだけで…」

 

 

開幕から心配されてしまった。何してるんだ僕。

 

 

「あ…そうよね、頑張って自分で考えてくれたのよね」

「そう…だから大丈夫、割といつものことだよ…。いやいつになったら慣れるんだって話なんだけど」

「仕方ないわよ、染み付いてしまった生き方なんだから。どうしても辛かったら帰りましょ」

 

 

絵里ちゃんはいつものように優しくしてくれる。優しいし、しっかりしてるし、本当になんだか申し訳なくなる。

 

 

だからこそ、今日くらい僕がしっかりきなきゃいけない。

 

 

「…いや、今日は絶対途中で帰らない」

「え?」

「今日だけは投げ出したくない。何がなんでも最後までデートを遂行させる」

「そんな…無理しなくていいのよ?」

「無理なんかじゃない。君のためなら頑張れる」

 

 

こういう時こそ、根性を見せるべきなんだろう。

 

 

去年もなんだかひたすら焦っただけだったような気がするし、今日こそ頼れる男アピールをしよう。

 

 

「…よし!じゃあ行こうか!」

「ええ。まずは映画を見るんだったかしら」

「そうだよ。さ、ついてきて!」

「…映画館はそっちじゃないわよ?」

「…………………」

「ふふふっ」

 

 

やっぱりだめな気がしてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ううっ…よかったわ…」

「ぐすっ、満足してもらえてよかったよ…」

 

 

映画は以前絵里ちゃんが見たいと言っていたタイトルを選んだから外れは引かない自信があった。あったけど、こんなに感動すると思わなかった。僕が。

 

 

「…なんで大地さんが泣いてるのよ…。あなた主演だったんでしょ?」

「いや…改めて見るとやっぱり感動するなぁって…。あと、役を演じてる間はCGとか音響は入ってないからね…こうして形になったものはまた別だよ…」

 

 

だって僕主演だったからね。

 

 

でも感動するものは感動するよ。原作は柳進一郎(松下君)、脚本は天童、音響は水橋君、アートディレクターは波浜君だし。なんかすごくズルいことしてる気がする。

 

 

「本当…恋愛映画じゃなくてよかったわ…」

「ん?なんで?」

「絶対相手役の女優さんに嫉妬しちゃうじゃない」

「あ…うん…なるほど?」

「ふふ、照れてる?」

「そりゃ照れるよ!」

 

 

急に嬉しいこと言ってくれる。どうしよう、うちの彼女すごくイケメン。

 

 

いや彼女の方がイケメンってどうなんだ僕。

 

 

「そ、そういうことなら…僕だって絵里ちゃんが恋愛映画に出てたら嫉妬するよ!」

「ふふ、ありがとう」

「照れてよッ!!」

 

 

反撃も空振った。だめだ強すぎる。

 

 

「さて、次はお昼ご飯かしら?」

「くっ、全く動じないな…。ま、まあいいか。お昼ご飯はデザートのチョコレートパフェが美味しいところを選ん

「チョコレートパフェ?!」

「うわぁっ」

「あ…えっと、こほん。お腹も空いてきたし、早くいきましょ」

「…お気に召したようで何よりだよ」

「なっ、何のとこかしら??」

 

 

意外なところでカウンターを取れた。どうやら絵里ちゃんは僕の前で子供っぽいところを見せたくないらしい…そうか、なら彼女が喜ぶところを見られれば主導権を握れる!

 

 

…。

 

 

いや今回の目的はそんなことじゃない。普通に喜ばせよう、普通に。絵里ちゃんの誕生日なんだし。

 

 

「ほらはやく!」

「わあ?!ちょっと待った走らなくてもよくない?!」

 

 

…でもやっぱり、子供っぽさが隠しきれない絵里ちゃん可愛いなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、こういう時にこっそり尾行してるのがそう、この俺天童さんさ!!

 

 

「何やってんだよ団長…!」

「団長?」

「なんでもないでございます。そして念のため今一度聞いておくが、なんで希ちゃんついてきたの」

「えりちが心配で…」

「まあそうなるよな」

 

 

俺も俺で大地が何かやらかさないか心配で見にきたわけだが。あと見てて面白いげふんげふん。

 

 

「しかし本当に何してんだ大地は。褒められて絵里ちゃんの耳が真っ赤になってるのに気付け」

「でも天童さんもうちが耳赤くしてても気付かないでしょ?」

「…希ちゃんよ、もしかして君、絵里ちゃんを口実に俺を煽りに来たのかね?」

「さー?どうやろねー?」

「くっ!背後が恐ろしすぎる…!!」

 

 

ま、まさか面白がられているのは俺の方だった…?

 

 

いやいやそんなまさか。希ちゃんはそんな子じゃない…いや割とそんな子だな…。

 

 

果たして俺は大地のヘマをこっそりリカバーすることができるのか?!もはやそこまで面倒見てやる必要も無い気がするが、自分から言い出した手前逃げ出せぬ。なんてことだ…この俺が追い詰められるとは!!

 

 

自業自得ですね。はい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見て見て!イルカよ!イルカ!!」

「おおー、結構大きいね…」

 

 

お昼ご飯の後は、デートの定番である水族館に来た。

 

 

うん、まあ、お察しの通り午前でネタ切れを起こしたんだ。

 

 

僕なりに色々考えたんだけど、結局無難に行くのが一番だという結論になった。うん、ごめん、自信なかっただけ。

 

 

まあ結果的に喜んでいてくれてるからいいか。

 

 

「いいわねイルカ…一緒に泳ぎたいわね…」

「ん、確かどこかでイルカと泳げるアクティビティがあったような。前ロケで行ったんだよな…」

「ほんと?!」

「う、うん」

 

 

すっごい目を輝かせている絵里ちゃんは、もう子供っぽい感じ全開だ。うん、可愛い。

 

 

「調べておくから、また今度行ってみようか」

「ええ!行きましょう!!」

「それは後で調べるとして、イルカは…う、ショーはさっき終わったところか…」

「そう…。仕方ないわね、次のショーまで他のところを見て周りましょう?ほら、早くいきましょ!」

「わわわ、そんなに焦らなくても大丈夫だって!!ちょっと落ち着いてー!」

 

 

大はしゃぎしてるから少し嗜めたところ、そこで一気に冷静になったらしく、今度は顔が真っ赤になっていた。可愛い。

 

 

「んんっ、そ、そうね。そんなに焦らなくても大丈夫よね…」

「ははっ、絵里ちゃんも結構子供っぽいところあるんだね?」

「うう…かっこ悪いからそういうの出さないようにしてたのにい…!!」

「いいじゃないか。そういうところも共有してこその恋人じゃないかな?」

「…だったら大地さんもかっこ悪いところ隠さないでね?」

「ぼ、僕はもう十分無様晒してるじゃん…」

 

 

基本的に僕より絵里ちゃんの方がかっこいいんだよ。

 

 

「でも大地さんは何もしてなくてもかっこいいじゃない!」

「そ、そんなことはないよ?!」

「あるの!何やってもかっこいいのはズルいわ!!」

「すごい言いがかりだね?!」

 

 

謎理論な上にはずかしいからやめようね。

 

 

「というか、何をやってもかっこいいのはどちらかと言うと絵里ちゃんじゃ…」

「そ、そうかしら?」

「何でそこで照れるかな…」

「も、もうっいいじゃない!ほら、ショーまでまだ時間あるんだから他のお魚見に行くわよ!」

「誤魔化した」

「誤魔化してない!」

 

 

照れるポイントが掴めないなぁ。まあ、照れてあたふたしてるのは見てて可愛いからいいんだけど。

 

 

かっこ可愛い彼女って、なんだか贅沢だなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょい」

「どしたん?」

「絵里ちゃん達に動きありました?」

「茜!マナティがすっごい見てくるんだけど!!」

「お魚可愛いねー!水族館はバリアフリーだから瑞貴さんも来やすいし、いいところだね」

「…まあ、ことりが楽しいならいいんだが」

「何でこんなに同行者増えてんの?俺はきびだんご配った記憶はないぞ?」

「何ですか、天童さんって桃から産まれたんですか」

「ちゃうわい」

「…人って桃から産まれるのか…?」

「おバカ!!!産まれません!!!」

 

 

水族館に来たら大地と絵里ちゃんを追ってきたら、何か2組ほどデート隊を拾ってしまった。なんじゃい貴様ら仲良しか。

 

 

「瑞貴さんをおバカなんて言わないでください!!」

「あっはい申し訳ございませんでした」

 

 

ガチ叱責が飛んできてしもうた。

 

 

「まあちゃんとシナリオ立てなかった俺が悪いんだけどよぉ…」

「大丈夫、天童さんは悪くないよ。運が悪かったんよ」

「なんだろう、微妙にフォローされてる気分にならない」

「せっかく希が慰めてくれてるのに…」

「にこちゃんそんな露骨に『こいつクソだな…』って顔しないで頂戴。天童さんは豆腐メンタルなんですわよ」

「どの口が言いますか」

「ひどくね?」

 

 

そして相変わらず俺の評価が低い件について。泣いていい?

 

 

「あ、えりち動いたよ」

「おっと、見失わないようにさっさといかねぇとな。じゃあな諸君ら、ここでお別れだ!」

「あ、もう行くんですか?ゆっきー、ことりちゃん、出発するってー」

「はーい!」

「…ことり、すまないが頼む」

「ちょっと待った何で付いてくる気満々なわけ君達」

 

 

今俺たちは尾行してんだよ着いてくんなよ。バレるじゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水族館を後にして、夕食も終えて、最後に来たのは…とあるビルの屋上だった。

 

 

東京でビルの屋上と言えば、見えるのは。

 

 

「わぁ…綺麗な夜景…!!」

「穴場…というか、関係者しか入れないんだけど、この場所から見える夜景は好きなんだ」

「そんなところに入っちゃっていいの?」

「大丈夫、僕の権限でね。まあ天童あたりは顔パスで誰でも入れるようにできそうだけど」

「ってことは、舞台とか…そういう関係のビルなの?」

「うん。舞台装置とか使って練習できる専用の施設なんだ。舞台の広さや形状と、奈落みたいな舞台装置を可能な限り詰め込んだら大きくなっちゃった…って感じだね」

「へえ…」

 

 

僕らがいつも稽古で使っている施設は周りと比べて若干背が高い。若干でも、頭ひとつ抜けているのはかなり効果が大きいみたいだ。

 

 

「…なんか、結局そんなに上手にエスコートできなくてごめんね」

「そんなことないわ。とても楽しかった」

「でも…なんというか、今日も無様だったし」

「ふふ、大地さんって無様って言葉好きよね」

「うっ、好きなわけでは…」

「わかってるわ。でもよく使うわよね」

「うん、まあ…事実だしさ…」

 

 

自分の中の想定ではもっと上手くあれこれできたはずなんだけど、やっぱり思い通りにはいかなかった。楽しんでくれていたとは思うけど、期待を超えるほどじゃなかったと思う。

 

 

「そんなに自分を卑下しないで?私はすごく楽しかった。だって、あなたが自分で一生懸命、私のために頑張ってくれたんだもの」

「絵里ちゃん…」

「だから、ごめんねなんて言わないで。私はお礼を言いたいくらいなんだから。…今日はありがとう。今までで最高の誕生日よ」

「うん…どういたしまして」

 

 

本当に、絵里ちゃんは優しいな。相変わらずかっこ可愛い。

 

 

ん?

 

 

急に絵里ちゃんがこっちに近づいて…

 

 

えっ、抱きついて、え??

 

 

「どっ、どどどどうしたの絵里ちゃん?!」

「いいじゃない、恋人同士なんだからハグくらい」

「い、いいけどさ…」

「…誕生日だから、一つだけわがまま言っていい?」

「う、うん。いや一つじゃなくてもいいんだよ?」

「ううん、一つだけでいい」

 

 

もちろん恋人同士だしハグしたことも無くはないんだけど、急に来るとびっくりするよ。

 

 

それに、わがままってなんだろう?

 

 

「私の気が済むまで、このままでいさせて」

「…うん」

「私、長女だし、μ'sの時も最年長だったし、甘えられなかったから。今日くらい、甘えさせて欲しいの」

「絵里ちゃん…」

 

 

そう言って僕の胸に顔を埋める絵里ちゃんはすごく愛らしく見えた。そっと頭を撫でると、頭をぐりぐり押し付けてきた。可愛い。

 

 

しばらくそうしていた後、絵里ちゃんが顔を上げた。やっぱり少しはずかしいのか、顔がちょっと赤い。

 

 

そして近い。

 

 

ん?

 

 

これは…このままキスする流れかな?

 

 

きっとそうだ、いや、ここまできたらやるしかない。

 

 

少し顔を寄せると、絵里ちゃんも目を閉じた。

 

 

そう、そろそろキスしたっていいはずだ。もう付き合ってから結構経つし。

 

 

そう思って、意を決して顔を近づけて。

 

 

 

 

 

 

 

そして。

 

 

 

 

 

 

 

「ぬおおおおお?!?!」

「おわあ」

「むぎゅ!!」

「ひゃあ?!」

「だあああ?!」

「うわああ!!」

「にゃあああ!!」

「ひゃああ!!」

 

 

 

 

 

 

 

…どさどさどさ!!という音と共に、入り口の方から沢山の悲鳴が聞こえた。

 

 

とっさに絵里ちゃんから離れて見てみると、何か見覚えのある人たちの山が出来ていた。

 

 

「…いっっってぇ…おいコラ誰だ今押したやつは!天童さん死んじゃうぞコラァ!!」

「わ、私じゃないですよ?!」

「凛でもないです!!」

「僕でもないですよ。っていうか僕そんなパワーないですし」

「今押したのは俺だが…」

「湯川君かよ!!一番怒りにくい!!」

「ご、ごめんなさい…湯川君が…」

「あーもう花陽ちゃん謝らないで!余計怒りにくいじゃん!!」

 

 

…。

 

 

さすがに怒っていいかな?

 

 

「…天童、何してんの」

「うぉおおお?!い、いやなぁ大地、邪魔しようとしたわけじゃねぇんだ!ちょっと見守ろうかなってさ!!」

「御託はいいんだよ」

「ひいいっ悪かったって!いや道中で拾ったこいつらの方が悪そうだけど!!何で元μ's全員揃ってんだよ暇かよぉ!!」

「暇だが…」

「湯川君は黙って頼むから!!」

「ごめんなさい…」

「あーもうなんか俺こそごめんね花陽ちゃん!!でも着いてきたことに関しては自己責任で頼むよ!!」

「ほらやっぱり面白いことになった」

「茜そのうち後ろから刺されるわよ」

 

 

わーわー言い合ってるけど、僕は今一番ロマンチックな場面を邪魔された側なんだ。

 

 

パワー系の役に入ってみんなまとめてぶっ飛ばしても許されるんじゃないかな!!

 

 

「あっこれヤバいやつだ!!大地がマジギレモードだ!!こういうときは滞嶺君!!あれっ滞嶺君どこ行った?!」

「創ちゃんなら凛ちゃんを持ってさっき飛び降りましたよ」

「死ぬだろそれ?!いや今から俺も死にそうなんだった!!ちくしょー!!絵里ちゃんハピバああああああ!!!」

『ハッピーバースデー!!!』

「待て逃げるな天童ッ!!!その他諸々も!!」

「僕らはその他諸々なんだね」

 

 

最後の最後で邪魔されて、ちょっと腹は立ったけど。

 

 

後で聞いたら、絵里ちゃんは面白かったからいいって言ってくれた。

 

 

…来年はもっとちゃんとしよう。

 

 






最後まで読んでいただきありがとうございます。

まさかの初キスお預けです。御影さんかわいそう。天童さんがいらんこもするから!!…と思ったけど、みんな勢揃いで後をつけてたのでみんな共犯かもしれません。まあ気になるよね!!仕方ないね!!!
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