笑顔の魔法を叶えたい   作:近眼
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ご覧いただきありがとうございます。

今回からやっとアニメ二期本編に入ります。せっかく章分けしたのにまだアニメ二期入ってないとか詐欺だ!!って言ってます。私が。
アニメ二期から今まで影が薄かった男性陣も出てくるようになる(予定)なので、どこかに登場人物まとめを置いておきたいんですがどこがいいんでしょうか。好きにしろって話ですよねはーいすみませんでしたー!!!(スライディング土下座)

というわけで、どうぞご覧ください。




細胞の培養ってどれくらいかかるんだろうね

 

 

 

 

 

「音ノ木坂学園は、入学希望者が予想を上回る結果となったため、来年度も生徒を募集することとなりました」

 

 

全校集会。二学期最初の難関だ。なんたって眠いからね。だって座りっぱなしでひたすら話を聞くだけだもん。授業みたいなもんじゃん。いやそれだと授業も寝ちゃうみたいになるわ。それはよくない。寝てはいないよ。聞いてないけど。

 

 

まあ、今日はちゃんと起きてるけど。今日はっていうかいつも起きてるけど。起きてるよ?

 

 

「三年生は残りの学園生活を悔いのないように過ごし、実りのある毎日を送ってくれたらと思います」

 

 

そして、今は理事長さんが全校生徒に向けて朗報を伝えていた。だいたいμ'sのおかげらしい。どうでもいいけど何でうちは校長より理事長が出てくるんだろう。名前違うだけで理事長イコール校長なの?三年目にして未だに把握できない我が校のルール。卒業してもわかんない気がする。

 

 

「そして一年生、二年生はこれから入学してくる後輩たちのお手本となるよう、気持ちを新たに前進していってください」

 

 

まあ、とにかく音ノ木坂の歴史がまだまだ続くようでよかった。わざわざにこちゃんを追って入学した甲斐があるってものだ。

 

 

そして、理事長さんのお話が終わるとヒフミのお嬢さんズの一角がアナウンスを始めた。ヒデコちゃんだっけ。これからはちゃんと名前覚えてあげなきゃね。でもヒフミのお嬢さんズって響きいい感じだよね。いい感じじゃない?

 

 

「理事長、ありがとうございました。続きまして、生徒会長挨拶。生徒会長、よろしくお願いします」

 

 

その声を聞いて、立ち上がるのは絵里ちゃん。

 

 

しかし、彼女は舞台に向かうわけでもなく、ただ拍手を始めただけだった。

 

 

それもそのはず、生徒会は今期から代替わり。つまり絵里ちゃんはもう生徒会長ではないのだ。新生徒会長は舞台袖にいらっしゃる。だから本来絵里ちゃんが立ち上がる意味は全くないのだけど、どうしても拍手で歓迎したかったんだろう。

 

 

 

 

 

 

だって、その新生徒会長は。

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆さん、こんにちは!この度新生徒会長になりました…スクールアイドルでお馴染み、高坂穂乃果です!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、穂乃果ちゃんなのだから。

 

 

湧き上がる歓声が、彼女の知名度と人気を物語っていた。それでこそ生徒会長に相応しいかもしれない。

 

 

 

 

でもマイク投げるのはダメだよ。危ないよ。てか何で投げたの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「茜、本当にもう大丈夫なの?」

「もちろん。ほぼ全快だから100m潜水しても平気だって」

「その尺度は正しいのかしら」

「肺にかかる圧力の関係じゃないかな」

 

 

所変わって、にこちゃんと二人で屋上。ちなみに穂乃果ちゃんの挨拶は最初以外グダグダだった。台詞飛んじゃったらしい。そんなことだろうとは思ったけどね。穂乃果ちゃんは台詞をバッチリ暗記できるタイプじゃないもんね。

 

 

「まあ、無理だけはしないようにね。あんたが死んだら私も死ぬから」

「物騒なこと言うんじゃないよ」

 

 

フラグになっちゃうでしょ。

 

 

「…一年生達はまだかしら」

「さっき呼んでたけど何かあるの」

「もちろん。これからはあの子達が引っ張っていかなきゃいけなくなるもの、そういうのを教えてあげないと」

「なるほどね。でもそれ聞かれたらそのまま答えるの?」

「…確かになんか恥ずかしいわね」

「それなら、後輩の世話を焼いてあげれば評価上がるよ的な言い訳しておけばいいんじゃないかな」

「その手があったか…!!」

「真に受けないでよ」

 

 

冗談で言ったんだよ。

 

 

「…それにしても、茜と二人きりで学校にいるのは久しぶりね」

「確かに。寂しかった?」

「寂しくない!」

「あぼん」

 

 

僕は手術のあとしばらく外には出られなかったし、そもそも夏休みだったり、とにかく僕とにこちゃんだけで学校の一角にいるっていうのは結構久しぶりだ。しかも前回は「以前の」僕だったし、また新鮮な心持ちだ。でも蹴りは痛いよにこちゃん。

 

 

「…茜が前にここに来たのは、穂乃果が抜けた日だったわね」

「そだね。なんだか感慨深いね」

「そんなに前のことじゃないのにね」

 

 

屋上の真ん中に立って空を見上げるにこちゃんと、柵に背を預けてにこちゃんを見る僕。あの日とはまた違った関係性になってしまったけど、幼馴染であることに変わりはないし、やっぱりにこちゃんは可愛い。

 

 

まあ、結局今まで通りの関わり方になるんだろうなあ。

 

 

だって、どんな僕でもにこちゃんが大好きだからさ。

 

 

「…何よ」

「今日も可愛いなってぶへっ」

「真顔で言うな!!」

「宇宙ナンバーワンアイドルなんじゃなかったの」

「それとこれとは別ッ!!」

「だからって靴を飛ばされると困る」

 

 

正直に言ったら怒られた。なんでさ。あと靴飛ばすと屋上から飛んでくよ。取りにいくのめんどくさい上に片足裸足で恥ずかしいよ。

 

 

「だいたいあんた、もうわざわざ私を褒めなくてもいいのよ。私に気を遣わなくても」

「いやそれ抜きにしてもにこちゃんは可愛いとうぐぇ」

「もう…もうあんたは!あんたは!!」

「痛い痛い死ぬ」

 

 

正直に言ったら一気に駆け寄って来て殴られた。さらにラッシュ食らった。待ってよ、いくら前よりマシになったとはいえ防御力は変わってないんだよ。痛いよ。

 

 

「…殴って気づいたけど肋骨も治ってるのね」

「人工骨いれまひた」

「なんて顔してるのよ」

「殴られたからだよ」

 

 

肺移植のついでに、実は骨とか外傷も消してもらった。そりゃ背中から胸に向かって貫かれてたんだから、肋骨なんて逝ってるに決まってる。肌のケロイドも培養した皮膚で綺麗にしてくれた。後から聞いた話だけど、肺も骨も皮膚も僕の細胞を培養して作ったらしい。怖いよ。どうやったんだよ。改めてテルマすごい。あとゆっきーは勝手に人の細胞を渡さないで。

 

 

そんなことやってると、屋上の扉が開いて一年生四人がやってきた。

 

 

「…来たわね!!」

「まず僕を助けて」

 

 

にこちゃん、何事もなかったみたいに言ってるけど現在進行形で僕の胸ぐら掴んでるからね。離して。助けて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いい?練習の成果を見せてあげるわ!!」

「そんな趣旨で呼んだっけ」

「うるさい」

「はい」

 

 

一年生を整列させて説教でもするのかと思ったら、まずは四人に背を向けたにこちゃん。これからのことを教えてあげるんじゃなかったの。

 

 

そして振り返るにこちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

「にっこにっこにー!あなたのハートににこにこにー!笑顔届ける矢澤にこにこー!あぁーんだぁめだめだめぇ!にこにーは、皆のモ♡ノ♡!」

 

 

 

 

 

 

 

新パターンだね。

 

 

「気持ち悪い」

「清々しいほどストレート」

 

 

真姫ちゃんは今日も容赦ない。容赦なさすぎない?

 

 

「何よ!昨日徹夜して考えたんだから!」

「知らない」

 

 

うん、容赦ない。

 

 

「っていうか、六人でこんなことして意味あるの?」

「流石にそれ見せにきただけっつったら殴るぞ」

「女の子に向かって殴るとか言うんじゃないわよ」

「いや茜を」

「理不尽すぎない?」

 

 

最近僕へのあたり酷くない?

 

 

まあでも、ちゃんと説明しないことには納得してくれないだろう。練習は明日からの予定だし。

 

 

「あんたたち何もわかってないわね!これからは一年生が頑張らなきゃいけないのよ!!」

 

 

そう言って三脚を設置しだすにこちゃん。ちなみに僕のである。

 

 

「いい?私たちはあんたたちだけじゃどうすればいいか分からないだろうと思って手助けに来たの!先輩として!!」

「生徒会も代替わりしたわけだしね。次世代の育成に乗り出そうというわけだよ。にこちゃんがね」

「茜もやるのよ!」

「はい」

 

 

そう説明しながら、三脚にビデオカメラを設置するにこちゃん。ちなみに僕のである。

 

 

そりゃね、にこちゃんが三脚やらビデオカメラやらを持ってるわけないもんね。でも我が物のように設置してるからにこちゃんの私物みたいに見える。僕のだからね。

 

 

「…そのビデオは?」

「何言ってるの!ネットにアップするために決まってるでしょ!今やスクールアイドルもグローバル…全世界へとアピールしていく時代なのよ!!ライブ中だけじゃなく、日々練習している姿もアピールに繋がるわ!!」

「なるほどな、確かに最近はアメリカなんかでもスクールアイドルが結成されたという話もある。ネットは強力なアピール手段になりうるな」

「あの国なんでもやるね」

 

 

流石アメリカ合衆国。どんな文化も吸収していくなぁ。

 

 

「うっへっへっ…こうやって一年生を甲斐甲斐しく見ているところをアピールすれば、それを見たファンの間に『にこにーこそがセンターに相応しい!』との声が上がり始めてやがて…」

「…全部聞こえてるにゃ」

「っは!…にこっ?」

「無理があるよにこちゃん」

 

 

誤魔化すの下手かよ。いや、今のはさっき僕が提案したカモフラージュだし、誤魔化しは成功しているのか。本気っぽく聞こえたけど気のせいだよね。気のせいだって信じてる。

 

 

と、その時。

 

 

「…ん?」

「なんだろう…」

「君ら2人にメールが来たらアイドル関係ってのは確定だと思うんだけどね」

 

 

創一郎と花陽ちゃんにメールが届いたらしい。この二人に同時にメールが届くとしたら、まず間違いなくアイドル関係だ。逆ににこちゃんにはメール来てないのかな。

 

 

「…なんだと?!」

「耳が」

「嘘…ありえないです、こんなこと!!」

「鼓膜が」

 

 

お二人が急にでかい声を出した。横にいた僕は耳がやられた。スタングレネードもびっくり。嘘嘘流石にそんな音量は出てないよ。でも耳は逝った。

 

 

そして間髪入れず駆け出す二人。創一郎に至っては砲弾みたいにすっ飛んでいった。外に。なんでさ。しかもまた昇降口に飛び込んでいった。なんでさ。なんでわざわざ一旦外出たの。屋内は走るには狭いってことかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

「あーどうしよう!凄い…凄すぎます!!」

「革命だ…これは革命と言っていい!!」

「落ち着きなよ」

「突然どうしちゃったの?」

 

 

向かった先は部室だった。二人してパソコンのモニターを覗き込んでカチカチしている。なんなのさ。

 

 

ちなみにここまで走って追いかけて来たけど、死にかけていない。うーん、健常者って素晴らしい。でも死にかけてないだけで非常に疲れた。足痛い。みんな走るの早いよ。

 

 

「アイドルの話になるといつもこうね」

「凛はこっちのかよちんも創ちゃんも好きだよ!」

「せやな」

「茜、疲れて投げやりになってるわよ」

 

 

一年生の皆様はぶれないようでなにより。僕は疲れた。後は任せた。

 

 

「夢?!夢なら夢って先に言って欲しいです!!」

「バカ言うな!夢なら永久に覚めるな!この夢の中でなら命を終えても悔いはない!!」

「悔いなよ」

「一体なんなのよ…」

「教えなさいよ!」

 

 

バカなことを言ってる創一郎と花陽ちゃんがなかなか肝心なところを言わないので自力でモニターを覗いた。

 

 

 

 

 

 

そしたら。

 

 

 

 

 

 

「なっ」

「「「ええええええ?!?!」」」

「耳が」

 

 

またもや耳が逝った。驚く気持ちはわかるよ。僕もびっくりした。でもお願いだよ。お願いだから耳元シャウトは勘弁して。耳がお陀仏しちゃう。阿弥陀仏の声も聞こえないよ。阿弥陀仏は関係ない?そうだね。

 

 

「急いで穂乃果たちを集めるわよ!!」

「「「うん!」」」

「任せろ!!」

「あっこれ走るやつね」

 

 

みんな急いで部室から飛び出していった。待ってよ。肺は治ったけど肝心の脚力は致命的なんだよ。待ってよ。

 

 

「っと、忘れ物だ!」

「何忘れたんぐえ」

「お前だ!!」

「人をモノ扱いするのいくない」

 

 

と思ってたら創一郎が拾いに来た。ありがたい。ありがたいけど僕は忘れ物ではないよ。置いてかれたんだよ。でも肩車はしてくれるわけね。

 

 

「つーか穂乃果たちはどこにいる?!」

「生徒会役員共なんだから生徒会室じゃない?」

「わかった!」

「風圧」

 

 

いそうな場所を予測したら、創一郎は急加速しだした。風圧と慣性力がやばいから自重プリーズ。落ちる。

 

 

そして、丁度生徒会室に着いたにこちゃんたちに追いついた。

 

 

「穂乃果!!」

「あ、矢澤先輩」

 

 

でもいたのはヒフミのお嬢さんズの…ヒデコちゃんか。ヒデコちゃんが居た。というかヒデコちゃんしかいなかった。なんでさ。穂乃果ちゃんどうしたのさ。

 

 

「穂乃果ちゃんはいないの?」

「教室の方が捗るからそっちで仕事するって…」

「教室か!!」

「へいボーイちょっと待って僕が死ぬから」

 

 

返事を聞くなり、創一郎がまた砲弾ダッシュをしそうになったので釘を刺しておく。結果、にこちゃんたちと足並みを揃えることになった。それなら僕も死なない。

 

 

そして教室。

 

 

「穂乃果ちゃん!」

「あ、凛ちゃん」

 

 

今度はお嬢さんズの…フミコちゃんだな。なんだかんだ覚えてるわ。まあ何度も手伝ってくれたしね。で、肝心の穂乃果ちゃんはどこ。

 

 

「穂乃果ちゃんは?!」

「どうしても体を動かしたいって屋上へ…」

「屋上か!!」

「ちょっと待った何で窓開けた」

「跳んだ方が早い」

「バカじゃないの」

 

 

返事を聞くなり創一郎は、今度は窓から飛び出そうとし始めた。屋上にひとっ飛びするつもりらしい。だからやめなさいって。人間業じゃないんだって。

 

 

ちゃんと陸を走らせて屋上へたどり着く。

 

 

「穂乃果!!」

「あ、真姫ちゃん」

「まさかのスタンプラリーコンプだよ」

「スタンプラリー??」

「なんでもないよ」

 

 

今度はミカちゃんがいた。意図せずしてヒフミのお嬢さんズをコンプリートだ。何なの君たち。穂乃果ちゃんの痕跡を僕らに伝えるために待機してるの。助かるわ。でもどっちかっていうと穂乃果ちゃんを留めておいて欲しかった。

 

 

だってまたいないもん。

 

 

「あの…穂乃果は?」

「お腹がすいたから何か食べてくるって」

「動いてなきゃ死ぬのかあいつは…!」

「一理あるね」

 

 

あっちこっち移動している様を見るともはやマグロなんじゃないかと思えてくる。マグロの化身だったりしないの?

 

 

「今度はいったいどこ行ったのよ!」

「えーと、食べ物買ってすぐ食べるとしたら…」

 

 

今度は具体的な目的地はない。しかしまあ、購買になんか買いに行ったのは間違いないだろう。購買は一階だから、そのまますぐに食べに行ける場所といえば…。

 

 

「…中庭かな?」

「よしッ!!」

「なんで跳ぼうとしてるのかな」

「我慢ならん」

「我慢しなよ」

「こうしてのんびりしている間にまた移動されたらどうする!!」

「食事してるならしばらく動かないよ」

「っていうかのんびりはしてないわよ!!」

「全速力よ!!」

 

 

また創一郎がジャンプしようとしていたので阻止。君のスピードについていけないんだよみんな。あと僕の体も。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー、今日もパンが美味い!」

「少しはじっとしてなさいよ…」

「ほんとだよ」

「探したんだよ!」

 

 

予想通り穂乃果ちゃんは中庭にいらっしゃった。呑気にパン食べてらっしゃる。こっちはみんなへとへとだというのに。いや僕は走ってないし創一郎と凛ちゃんは平気そうだわ。

 

 

「穂乃果…もう一度あるわよ!!」

 

 

息を切らしてお疲れモードのにこちゃんが、穂乃果ちゃんの肩にガッと手を置いて言う。

 

 

にこたゃんが本気になるような事態なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

「もう一度、ラブライブ!が開催されるわ!!」

 

 

 

 

 

 

 

一度は潰えた夢を。

 

 

再び拾うチャンスが回って来た。

 

 






最後まで読んでいただきありがとうございます。

やっと二期が始まります。ここからは無事健常者(ただし運動音痴)となった波浜君の活躍をお楽しみください。どうせ走ったら疲労で死ぬんですけどね!!
アニメ二期も波浜君、滞嶺君、水橋君がよく出てきますが、ストーリーに合わせて天童さんと湯川照真君の出番が増える予定です。あとは凛ちゃんストーリーの関係で滞嶺君の出番多め。
それでも主人公は波浜君ですけどね!!



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