転生したら何故か親友がTSヤンデレ勇者に生まれ変わって求婚してくるんですけど!? 作:エスト瓶
勇者召喚儀式から数日が過ぎ、今俺は溜まりに溜まった書類整理をして居る。隊長が書類整理をしなかったお陰で部下の俺とアリアで手分けして期限が近い書類から片付けている
「あの馬鹿隊長があああ!何処行ったんだよ!」
「……酒場じゃない?」
「糞が!」
既に作業を開始してから三時間が過ぎたが一向に減る気がしない。こう言う時に限って副隊長は居ないし!てか絶対に狙ってたろ!
「……気分転換に街の見回りに行かないか?」
「良いよ」
流石にずっと部屋に缶詰は体に良くないので気分転換に外に出る事にした。決して書類仕事が嫌になったからではない!
よし、執務室から抜け出したので息抜き兼街の巡回を始めるか。と言っても特に見回る所は無いので適当にぶらつきながら仕事をサボった隊長を見つけるとしますか
「……この前ここで猫の親子が」
「へぇ~、良かったな」ナデナデ
「……んっ////」
アリアは頭を撫でると普段は無表情な顔も撫でてあげると僅かに嬉しそうな表情を浮かべてくれる。何だかんだ言ってアリアとも入団してからずっと一緒に居るんだよなぁ
「どうかした?」
「いや、何でもないよ」ナデナデ
「……んんっ////」
はあ、アリアが癒しだ。最近何かと大変だったけどアリアのこの顔を見れると和むよ……
「あ、一応ギルドに寄って隊長居ないか確認しなくちゃ」
「……うん」
ギルドとは冒険者が所属する組織で魔物討伐から薬草とりと言った幅広い仕事をこなす組織である。酒場兼依頼受付をしているので家の隊長が居る可能性は大である。冒険者と言っても平均レベルが一般騎士と同じくらいなのでそこまで秀でた者は居ない
「……相変わらず酒臭い」
ギルドに入るとアリアは部屋に充満した酒の臭いに顔をしかめる程に臭っていた。外で待つか聞いたが付いてくると言ってきたので一応注意だけはして受付嬢の所まで向かう
「すまない、自分は騎士団のイクスだ。ここに家の隊長は来なかったか?」
「ギルドマスターと2階で何か話しておられますよ」
「会えないだろうか?」
「すみません。ギルドマスターに誰であろうと通すなと言われていまして」
「そうか、仕事中に邪魔してすまなかった」
「いえ、お気に為さらずに」
受付嬢に軽い謝罪をしてからギルドを出て帰ることにした
「そう言えばギルドで面白い話聞いた」
「面白い話?」
「ん、何でも帝国のギルドに勇者と同じくらいの魔力を持った兄妹が登録に来たらしい」
「……他に情報は?」
「兄の方は見た事の無い服装を着てたらしい、妹の方は手足に枷の跡があったらしい」
「魔力の方は?」
「兄は勇者と同じかそれ以上、妹は大魔法使いフル隊長と同じ」
「…………」
そこまで情報から考え、ある1つの仮説が浮かんだ。それは小説ではよくある展開だ。巻き込まれ異世界ではないのだろうか?恐らくは数日前の勇者召喚に巻き込まれて帝国側の方に飛ばされたのだろう
「アリア、その兄妹の情報をもっと集められないか?」
「わかった。任せて」
もし巻き込まれ君が敵に回ると面倒だ。早めに手を打たないとな……せめてあの勇者の様な性格じゃありません様にお願いします
異世界転生ではよくある展開だと思います