転生したら何故か親友がTSヤンデレ勇者に生まれ変わって求婚してくるんですけど!? 作:エスト瓶
帝国に来てから既に1週間が過ぎた。奴隷商人達に関係する殆どの資料は集まり、帝国兵達と協力しながら作戦を計画していた。案外帝国兵の人達は良い人が多いのか皆フレンドリーに接してくれたので特にこれと言った衝突イベントはありませんでした、寧ろ来なくてホッとしてます
(それにしてもここ最近になって妙な視線を感じるな)
それは今までの視線ではなく、何処か探りを入れた様な視線だった。視線の正体を探ってもすぐに姿を消して追い様が無いので半ば諦めているが……
「イクス殿、ランケー隊長がお呼びです」
「あ、はい。今行きます」
帝国兵の人が俺を呼びに来たので従い隊長が居る部屋に案内された
「ランケー隊長、イクス殿を連れて参りました!」
「ふむ、ご苦労。君は下がってくれて構わないよ」
「ハッ!失礼します!」
部屋に残ったのは俺と隊長のランケーだけだ
「いきなり呼び足して悪かったね、イクス君」
「いえ、大丈夫です」
「そうかい?それと君の所属している騎士団から手紙を受け取っていてね。中身は見てないから安心してくれ」
「はあ、失礼します」
手渡された手紙を確認するとそこには衝撃的な事が書かれていた。内容を纏めると第二王女が帝国の最高戦力の四天王の一人を自分と勝負してみては?と言う無茶のお願いをしてきたのだ。最初の方は皇帝も俺の事を心配して断ろうとしたが第二王女の【お願い】により渋々と許可を出したらしい
(王女様ああああああああ!?何故只の一般兵にそんな無茶な事を頼んだのですか!?)
恐らくは帝国の最高戦力の四天王の強さを知りたいと言う願いなのは分かりますが、そう言うのは姉さんやアーシャが居ますよね!?
イクスの考えとは違い、彼女は単にイクスの戦う姿が見たいだけのお願いだと言う事はイクスの知らぬ所だろう
「何て書いてあったのだい?」
「……国からこの国の最高戦力の四天王の一人と戦えと……既に準備は出来ているらしいです」
「………………」
ああ、隊長まで顔が歪んでますよ?まあ、俺も同じ様な顔をしてると思うけど……
「取り敢えず城に向かうか……」
「……はい」
俺達は重い足取りで城に向かう事にした。その様は今から処刑される囚人の様に気持ちが落ち込んでいた。俺、王女様に何かしたかなぁ?
一方のその頃第二王女と言えば
(ふふ、勇者様の勇姿この【目】でしかとお見受けします♪)
部屋にはマリアだけが居り、マリアの手には人間の目玉が握られていた
「さて、帝国の者がどのくらい私の勇者様と戦えるか楽しみですわ♪」
手に持っている目玉を握り潰すと小さな光と共にマリアの視界にはイクスとその周囲の物が写し出されていた
(本当にこのスキルは役に立ちますわね)
【深淵の瞳】は距離、場所、時間を関係無く見たい物とその周囲を使用者の視界に映し出す。デメリットは魔力を保有した者の目を代償にしなくてはならない所である
第二王女様は可愛いですよね?(真顔)