転生したら何故か親友がTSヤンデレ勇者に生まれ変わって求婚してくるんですけど!?   作:エスト瓶

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異世界物の勇者って何故か不遇の居る事が多いよね


魔王の影

勇者が逃亡してから既に1ヶ月が過ぎ、この世界で色々と問題が起き始めていた。街の外で暮らしている幾つもの村が魔物に襲われて滅ばされてしまった。この事を重く見た王族は騎士団の方に情報収集と村の様子を見る様に依頼してきた

 

そして先日騎士団全ての隊長が宮殿に呼ばれた。呼び出された理由はここ最近になって魔物が凶暴化したり複数の魔物が村を襲ったりと色々と王に説明をする為に集まったらしい

 

(絶対に良くない事が起きるだろうな……)

 

ここ最近は何かと物騒な事ばかりだ。帝国では悪魔の襲撃、双子とアーシャの戦い、勇者の脱走に終いには今回の騒動だ。何か起きる事は明白だ

 

「クラウン補佐、ちょっと良い?」

 

「はい。何ですか?」

 

呼ばれて振り返ると何時もの姉さんじゃなく、仕事モードの姉さんなので俺もそれなりの態度で返す

 

「最近は魔物の活動が頻繁なのはご存知ですよね?」

 

「ええ、うちの隊長も頭を悩ませていますね」

 

「その事で少し確認がしたい事があるのでアルトリウス師団長と会えないかしら?」

 

「今からですか?」

 

「ええ、急ぎの用事なので」

 

「分かりました。しばらくお待ちください」

 

隣に居たアリアにフルの相手を頼み、イクスは少し急ぎ足で執務室に向かうと珍しくアルトリウスは机に座り、何かの資料を見ていた

 

「隊長、魔法部隊総大長のフル・クラウンがお会いしたいらしいですが?どうしますか?」

 

「お前の口からフルネームで呼ぶって事は余程の用事だろうな。分かった、連れて来てくれ」

 

「了解」

 

会う事を許可されたので近くに待機していたフルに声を掛ける

 

「それでは俺達はこれで」

 

「ああ、ご苦労さん」

 

イクスとアリアが退室した事を確認したフルはこの部屋に防音と人払いの結界を張ってからアルトリウスに視線を向ける

 

「それで?お前さんが俺に用事があるなんて珍しいね」

 

「チマチマするのは嫌いだから直接聞くわね?最近の魔物の活動と先日の勇者の脱走の件に何か知ってるわね?」

 

「ああ、その裏付けの為に最近はイクスとアリアに無理をさせていたからな。そのお陰で大分掴めてきた」

 

「聞かせて」

 

「…………」

 

一瞬の沈黙の後にアルトリウスは真剣な面持ちに切り替えて話を切り出した

 

「魔王が復活した。それも数百年前に倒された魔王よりも遥かに強い魔王がな」

 

「……本当なの?」

 

「ああ、俺、ノーラ、信用出来る部下数名で魔族達の動向をチェックしていた。そして先日魔王が復活した事が判明した」

 

「と言うことはここ最近の魔物達の行動が変だったのは」

 

「魔王が影響してるだろうな。それに先日の勇者の脱走にも魔王が関わってると俺は思ってる」

 

「その根拠は?」

 

「イクスの報告には勇者は魔剣の類を使用していた。それもそこら辺の魔剣よりもタチの悪い物がな」

 

確かに報告書には魔剣の類が使用されていたと書かれていたがそこまで強力な物だったとは……

 

「恐らくは近い内に魔王軍が攻めてくるかもな。だからその間に何とか手を打たなくちゃな」

 

「そう。素直に教えてくれてありがとう。私の方でも何か無いか探してみるわ」

 

「ああ、頼む。あ、それとちょっと聞きたいんだが」

 

話が終わりフルは結界を解き部屋から出ようと瞳を返した時にアルトリウスに呼び止められた

 

「何?」

 

「イクスとはもうヤったのか?」

 

「なっ!?」

 

アルトリウスの発言に顔まで真っ赤にするフルにニヤニヤとした表情を浮かべるアルトリウス

 

「その反応だとまだか?早く捨てた方が良いぜ?アイツは何かとモテるからな、気が付いたらお前以外は全員終わってるかも「死ね!」グッハ!?」

 

真っ赤になった顔でサッカーボールくらいの大きさの氷の塊をアルトリウスの顔面に全力を投げた後にフルは強めにドアを閉めた

 

「さ、流石は天才魔法使いだぜ……」ガク




よし、魔王の影も出せたので物語も終わりに向かってるな(多分)
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