転生したら何故か親友がTSヤンデレ勇者に生まれ変わって求婚してくるんですけど!?   作:エスト瓶

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大きな平和よりも小さな平和を守る方が難しいと思うな


訪れた平和

イクスが目覚めてから更に一週間が過ぎ、漸く王国に戻ったイクス達を迎えたのは民衆の感謝の声では無く、王国を出た後に何があったのかと言う報告書作りと魔族達は争いを望まないと言う説明会がすぐに開かれた。国王、大臣、各騎士団の師団長を集めて和平への会議を数時間行い、アーシャがアーレスに報告して近々此方に来るとの事。5分の休憩を挟んだ後にフルは溜まった報告書を片付ける為に魔法部隊の執務室に籠ることになった。そしてイクスとアリアも案の定アルトリウスが物の見事に手を付けてない書類を無言で処理し始める。マリアは一度城に向かい今後の魔族達との交流の事を考えて自身の父親を話し合いに向かった

 

アーシャも他のメンバーと同じで事後処理に終われていた。事後処理と言っても書類整理では無く、国民を安心させる為にパレードを無理矢理開かれ作り笑顔で国民達に手を振っていた

 

そして数日過ぎて漸く事後処理も終わり、久しく一息付くことが出来た。ここ最近忙しかった為に他のメンバーと会う事が出来なかった事と寝不足も合わさり、少しだけ不機嫌だった

 

「イクス~♪お夜食持ってきたよ♪」

 

「少し心配でしたので着いてきました♪」

 

「やっぱり書類仕事には甘いものだよねぇ~」

 

「……ケーキ!」

 

「…………相変わらずだな」

 

突然の訪問に少し呆けてしまったがすぐに気を取り戻してイクスは書類を片付けて机の上を全て自分の机に移して綺麗にする

 

「皆で食事するか」

 

イクスの言葉により全員の表情に笑みを浮かべ、少し遅めの夜食をする事になった。料理は全てアーシャが作ってきてくれたのでそれを頂いた。しかも全部日本料理だったので懐かしさに少し涙が零れそうになった

 

「アーシャさん、このお料理は何と言うお名前なのですか?」

 

「和食だよ」

 

「ワショク?」

 

「僕が一番得意な料理なんだ」

 

アーシャの説明にマリアは頭の上に?マークが浮かび上がってるのが目に見える

 

「何と言うか味わい深い料理だよね?」

 

「和食は奥が深いからね♪」

 

フルはだし巻き玉子を食べながら聞くとアーシャは笑顔で答えるがもっと奥が深い日本食はあると思うぞ

 

「……この芋甘くて美味しい」

 

「それは大学芋って言ってね、糖蜜を絡めてあってとっても美味しいんだ」

 

確かに大学芋は美味しいよな。特にアーシャが作る物はそこら辺にある店よりも美味しいから困る

 

「はい。イクスが大好きな鯖の塩焼き」

 

「お、相変わらずアーシャのは良い見た目だ」

 

手作り料理なんて自分で作るかアーシャが作って来てくれるしか食べたことが無いから本当に久しぶりだな

 

「……前よりも腕が上がったな」

 

「まあね。前に比べたら材料も無いし、全部自家製なんだよ?」

 

アーシャの言葉に思わず食べている手を止めてアーシャの方に視線を向けるとニッコリと笑いながら口元に着いた汚れを取ってくれていた

 

「ふふ、良いお嫁さんになる為に花嫁修業を積んできたんだよ?」

 

「むむ、私も花嫁修業を積んできたつもりでしたけどまだ修業が足りませんでした。アーシャさんが良ければこのワショク?を教えて下さいませんか?」

 

「あ、私も教えて欲しいかな」

 

「……私も」

 

「任せて!私の覚えている和食料理を伝授してあげる」

 

食事を終えた後にそんな風景を遠目に眺めていたるとこれが本当の平和な様な気がしてきた。大きな平和よりも小さな平和の方が俺にとっては大事だと感じさせた。だからこの平和を破壊する奴が居るのならば俺は何の躊躇いも無く、奴等を滅ぼそう




今回はほのぼのだったな。次回からは番外です
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