転生したら何故か親友がTSヤンデレ勇者に生まれ変わって求婚してくるんですけど!? 作:エスト瓶
「今日の仕事は此処までね」
今日の仕事を終えたツクヨミは一息吐きながら少し急いで自室に戻る。ツクヨミは少し前までは魔王城に支えていたが少し事情があり、今は森の中ひっそりと建てられた屋敷に住んでいる
この森の中では人間は入ってくる事は無く、屋敷の周囲には魔物が近付かない様にと結界も張られている。この屋敷に住むのはツクヨミを含めて2名だけだ。そのもう一人の住人と言うのは
「ただいま戻りました。イクス様」
自分の部屋に入ると既にもう一人の住人のイクスが椅子に座り待っていた。だがツクヨミの声にイクスは反応する事は無く、椅子に座り何処か見つめていた
「すぐに紅茶を淹れますね」
イクスの返事を待つ事無く、ツクヨミは自室に備え付けてある物で素早く準備を始めた
「出来ました」
ソッとイクスの前に出来た紅茶を差し出すがイクスはそれに目もくれる事なくじっと何処かを眺める。そんなイクスをツクヨミは何処か熱を帯びた視線をイクスに向ける
「ふふ、あの日から私はイクス様に心を奪われました。きっとこれが一目惚れと言うものでしょうね」
そっとイクスの頬をゆっくりと撫でるツクヨミは何処までも幸せそうに笑っていた。そして何処までも狂っているかの様な狂気に満ちた視線でイクスを見つめる
「イクス様の求婚はとても嬉しく感じました。あの様な場所でなければ貴方の求婚を受け入れてました」
ゆっくりとゆっくりと頬を撫でる手を下に向ける。そしてたどり着いた場所はイクスの喉元だった。ツクヨミは何の躊躇いもなく両手でイクスの首を強く締める。
強く首を締められているイクスは何故か顔色を変える事なく何処かを見つめている。そう彼は返事をしたくても出来ないからだ。彼の時間は止められてしまっている、それも何十年前も昔からあの時に彼の時間は止まっている
「イクス様が魔王城を守ってくださった事には感謝します。ですがそれで貴方様に何かあっては私が困ります。ですから貴方は何があっても死なせません。例え貴方の時間を止めても……」
首を締める事を止めたツクヨミは少し赤くなってしまったイクスの首に治癒の魔法を掛けてから再び彼の後ろに立つ
「私は魔族ですから欲しいものは己の力で奪い取る事が正しいのです。ですからイクス様の時間を奪いました。だって人間は短命ですからね。魔族の私ではどう足掻いてもイクス様を先に見送ってしまいます。ですから貴方様の時間を止めて長い時を一緒に居て貰おうと思いました。イクス様はどうお考えて?」
時を止められているイクスに質問をするが当然返事は帰ってこないのだが
「まあ、イクス様ったら♪そんなにも私を思ってくださるとは照れてしまいます♪」
ツクヨミには都合の良い返しが聞こえてくるらしい。魔族の寿命は長く平均でも数千年は生きると呼ばれる。恐らくは彼女も数千年は生きるので彼が目を覚ます事は無さそうだ
今回から今回から週一で更新していこうと思います。理由はゆっくりとネタ探しと流石に毎日投稿はキツく感じたからです。楽しみにしてた皆さんにはすみません