転生したら何故か親友がTSヤンデレ勇者に生まれ変わって求婚してくるんですけど!? 作:エスト瓶
今俺は王宮に来ている。何故王宮に来ているかと言えば自分が所属している騎士団の隊長に無理矢理護衛と言った目的で拉致されてきました。何故か副隊長とアリアも協力して俺を騙していた、正直言って泣きそうです……
さて、愚痴はここまでにして、本題に入ろう。隊長の話では近年魔物達が活発化してきたので何か良くない事が起こるのではないのかと言う王宮の中で噂されていたらしい。そこで王族は勇者の子孫である者を王宮に呼び出し、王国最強と言わしめた騎士団の総大長ムーク・バルトと模擬試合をさせた、結果は勇者の子孫が圧勝だった。国王はそれを見て国の為に魔物達の調査を依頼したが勇者はそれを一蹴したらしい……、そんな反応を見て大臣達が怒り始めたがそれを勇者は無警告で大臣達にギリギリ当たらない程度に放った。見事大臣は気絶、勇者は何事も無かったかの様に王宮を後にしたらしい
そして今回は国王がもう一度勇者を呼び出したのだか何故か王宮騎士達だけではなく、騎士団である俺達も召集させられた、恐らくは万が一の事を考えての処置だろう。それと王宮騎士と騎士団の仲は物凄く悪い、王宮騎士は自分達こそが真の騎士と呼び、俺達騎士団を騎士擬きと馬鹿にしてくる。まあ王宮騎士は貴族出身の屑が集まるところだ。勿論貴族の中には俺みたいに騎士団の方に入る者も居るが
王宮をしばらく歩き、王が居る王の間に到着した。既にそれなりに人は集まっているが肝心の王と勇者の姿は見当たらなかった。恐らくはまだ時間では無いのだろう
「隊長、何で俺を連れてきたんですか?」
「それはお前が俺の隊の中で一番硬いからだよ」
「要は盾になれと?」
「正解♪」
「盾で殴っても?」
「それは困る!」
この隊長は普段は不真面目だが緊迫した時や非常事態の時は頼れるのにどうしてこんなにも緊張感が無いのだろう?
「イクスも馬鹿の言葉に一々乗らないの」
「すみません」
俺達の会話に入り込んできたのは副隊長のノーラさんと言って隊長の奥さんとの事らしい。夫婦で騎士団の隊長、副隊長とは恐れ入ります
「……来たみたい」
アリアの言葉に俺達は私語を止め、扉の方に視線を向けると王が入室してきた。それに対して全員が項を垂れた、王からの一言二言の後に立ち上がり周囲に異常は無いか確認をする
「勇者様が参られました!」
王宮騎士の言葉に王の間に緊張が走った。前回みたいな事になれば自分達が出なくてはならないのだ
「私に一体何のお話ですか?魔物調査の件ならお断りしますよ?私にはやるべき事があるので」
王の間に入ってきた勇者の姿を見て俺は視線を奪われた。簡単に言ってしまえば美しかったからだ、恐らく周辺諸国の誰よりも美しいと感じてしまった。それと同時に頭の中で何かが鳴り響く【この人物は危険だ】【関わってはいけない】【逃げろ】と言った物が頭の中で鳴り響く、だがそれとは裏腹に体が言う事を聞かない。例え彼女に殺されてもその姿を心に焼き付けたいと言う衝動に刈られてしまう
「おい、意識をしっかり持て!」
「!?」
自分は一体何を考えていたんだ?あの勇者を見た瞬間に心の奥底から訳も分からない衝動に刈られていた自分に困惑してしまう
「あれは一種の呪いだ」
「呪い?」
「男女関係なく、魅了しちまう程に強力な魅了だ。魅了されたら最後あの勇者の奴隷になるぞ」
隊長の言葉に衝撃を受けた。ならばあれは本当に呪いではないのか?誰をも魅了し相手の心さえ奪うなど呪い以外に考えられなかった。現に俺や隊長達に王以外は皆魅了されてしまっている
「調査をしてくれるのであれば褒美も授ける」
「だからいらな……?」
「?どうした?」
急にキョロキョロと勇者が何かを探すように周囲を見始める。王の言葉を無視し勇者はキョロキョロと視線を向けると偶然目が合ってしまった。その瞬間異様な程の寒気を感じた。そして勇者はニッコリと微笑み、ゆっくりとした足取りで此方に近付いてきた
「退きなさい」
その言葉に俺の周囲に居た者達はモーゼの様に道を開けた。隊長達も自分達の行動に驚き、目を見開いていた
「やっと、見付けた。私の私の為の私だけの王子様♪」
その言葉と共に勇者はゆっくりと両手で俺の顔を掴みそして
「んっ」
キスされました
やっとメインヒロイン(白目)が登場しましたね。これからイクスはどうのなろうか?