転生したら何故か親友がTSヤンデレ勇者に生まれ変わって求婚してくるんですけど!? 作:エスト瓶
まさか勇者にキスをされるとは思わなかった。キスなんて生前罰ゲームで奏とポッキンゲームをして事故でキスした程度だ、まさかファーストキスが爽やかイケメンの幼馴染とは思わないよな、何故か知らんが奏は頭から湯気が出る程に真っ赤になっていたな。お互い忘れたい過去になったな……
ドコンッ!バンッ!
さて、そろそろ現実逃避は止めて目の前の事実に目を向けなくては……
今俺の目の前では大魔法使いと呼ばれるフル・クラウンと勇者の家系に産まれ、歴代最強と噂されているアーシャ・イザヨイが激しくぶつかり合っていた。お互いに女の子が出してはいけない声や言葉を吐き散らしながら全力で相手の息の根を止めに掛かっていた
「このクソビッチが!よくも私の可愛い弟君の純潔を奪ったな!」
「あれは私の物だ!お前の様な屑に春人を渡すか!さっさとくたばれ!」
「クソビッチがぁ!★★★を■■■■で■■■■やろうか!」
「はっ!その前にアンタの■■■を★★★で●●●てやる!」
えー……非常にお聞かせできない程の罵倒が飛び交いながらも最上級クラスの魔法をバンバン射っている状態が既に一時間過ぎています。誰か助けてください……、そして何故アーシャは生前の俺の名前を知っているんだ?
因みに俺以外には誰も居ないので(アーシャとフルに睨まれた王が決闘の場を用意しました)問題は無いはず。勿論声が漏れることも無いので安心できるが俺の精神がガリガリと削られています。あの何時も優しくブラコンでも皆の前では凛々しかったフル姉さんは何処に行ってしまったのだろう……。あの誰もが魅了される程の美貌をもった美しいアーシャも何処に行ってしまったのだろうか……
そもそも何故二人が戦っているのかと言うと、あの後にアーシャが王に何かを言って、懐から紙の様な物を近くの王宮騎士に渡し、そのまま俺を担いで帰ろうとして居た所にフル姉さんと遭遇し、最初は笑顔で対応していた姉さんも徐々に表情を消し、何故か良く分からないけど訓練場を借りて試合と言う名の殺し合いが始まった
「■■■■■■■■■■■!!」
「●●●●●●●●●●●!!」
既に文面にすら乗せられない程の言葉を吐き散らしながらも攻撃が更に激しくなって行く。こんな光景を見せられて自分は女性恐怖症に陥りそうです(白目)
仕方無い、ここは必殺技のアレを使う事にするか
「フル姉さん!それ以上続けるなら今後一切他人として接するぞ!」
「!?」
「フッ、お前はやっぱり春人に相応しくないな!」
「アーシャさんもこれ以上するなら今後一切貴女とは関わらない様にしますよ!」
「!?」
俺の言葉に二人の動きが止まり、その表情は絶望に染まっていた。いや、そこまでの事か?姉さんなら分かるけどアーシャさんの方は今日が初対面ですよね?
「イクスに嫌われる?嫌ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「春人と2度と会えなくなる?嫌!嫌だ!もうあんな想いをするのは嫌!」
これ端から見たら完全に俺が泣かせたことになるんだろうなあ、姉さんは男性騎士や一般男性に非常にモテる存在だし、アーシャは言うまでも無い。そんな二人を泣かした俺は全国民を敵に回したも当然……、ひぃ!死にたくない!
「ふ、二人共?もう俺は怒ってないから泣き止んでくれないか?」
「グスン……本当に?お姉ちゃんの事嫌いになってない?お姉ちゃんの事愛してくれる?」
「本当だよ、姉さんの事を嫌いになるわけ無いだろ?勿論愛してるよ?家族的な意味で」
「うぅ~、春人は私を捨てない?ずっと一緒に居てくれる?それと結婚して?」
「俺の名前はイクスだからな?捨てないも何も捨てたこと無いし、ずっとは流石に無理だけど一緒に入れると思うぞ?それと俺には結婚はまだ早いから無理だな」
何か知らないけどアーシャさんに求婚されたけど適当に答えて、二人の顔をハンカチで拭いた後は荒れ果てた訓練場を三人で戻すことにした。あれ?結局何で俺はここに居たんだ?
「……求婚されて嬉しかった?」
「いや、あれは悪ふざけでっ「ギュ」って痛いよ!」
「……今度の休みに私とデートすること良い?」
「デートって俺達別に付き合ってる訳じゃ……」
「……何か言った?」キッ!
「ナ、ナンデモアリマセン。今度の休みの日に予定を空けときます」
「うん、よろしい」
イクスは着実にフラグ強化をして行く模様