咲-Saki-旅巡り編   作:ウメ、

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新道寺の巻1

怜「ようやく着いたな。」

 

 

咲「移動だけでも疲れちゃいました。」

 

 

怜「移動よりも咲ちゃん見張っとくのに疲れたわ。」

 

 

咲「ごめんなさい。」ウウッ

 

 

怜「そんな気にせんでええよ、ただ次からは手繋がなかあかんな。」

 

 

咲「ええっ!さすがに恥ずかしいです。」

 

 

怜「次空港ではぐれたら、アナウンスしてもらうで。『長野からお越しの宮永咲ちゃん』って」

 

 

咲「やめてください!!手つなぎますからっ。」

 

 

怜「それでええんよ。」

 

 

咲「うう」

 

 

煌「園城寺さん、お待たせしました。お迎えに上がりました。」

 

 

怜「おお花田ちゃん、待っとったよ。」

 

 

煌「久々の再会、すばらです。」

 

 

咲「花田煌さんですよね。初めまして、宮永咲です。」

 

 

煌「初めまして宮永さん、和と優希は元気にしてますか?」

 

 

咲「二人とも元気ですよ、優希ちゃんは元気が有り余ってますけど。」

 

 

煌「それはそれはすばらです。長旅お疲れでしょうしさっそくですが、我が家に向かいましょう。」

 

 

 

 

 

 

~移動中~

煌「お二人は何というか、不思議な組み合わせですね。それに清水谷さんも一緒に来ることになっていたと思うんですが。」

 

 

咲「私が怜さんに無理を言って連れてきてもらったんです。」

 

 

怜「竜華は今頃、大阪に戻ってるころやろか。ここに来る前に長野にも行ったんやけど・・・」

 

 

~龍門渕邸~

怜「咲ちゃんが本気なら一緒に行くことは問題ないよ、なあ竜華?」

 

 

竜華「咲ちゃん怜と一緒に行ってくれるんなら頼みたいことがあるんやけどええか?」

 

 

咲「もちろん何でもしますよ。」

 

 

竜華「やっぱりええ子やなぁ。そんな咲ちゃんやから頼む。怜が無理しないよう見張っててほしいんや。」

 

 

咲「ええっ、竜華さんは一緒に来ないんですか?」

 

 

怜「そうや竜華!!急にどうしたんや?」

 

 

竜華「今日怜は必死で特訓しとったけど、ウチはなんも力になれてへん。」

 

 

怜「そんなことないで。竜華が一緒に来てくれるだけでウチは・・・」

 

 

竜華「それじゃダメや!ウチが納得できへん。ウチも怜の力になりたい。」

 

 

怜「竜華・・・」

 

 

竜華「能力ってのもよう分らんしな。だから一旦大阪に戻るわ。必ずいい報告したるから待っててや。」

 

 

怜「ほんまにええんか?」

 

 

竜華「いいから行ってき。信用しとるよ。」

 

 

怜「分かった。なら咲ちゃんと一緒に行ってくるわ。絶対成長して帰るから心配せんと待っとってな。」

 

 

咲「私がきちんと見てますから。」

 

 

竜華「二人ともありがとな。」

~回想終了~

 

 

煌「青春ですね。すばらです。」

 

 

怜「まさかウチが咲ちゃんを見張っとくことになるとは思わんかったけどな。」

 

 

咲「もういいじゃないですか」/////

 

 

煌「? さあ着きましたよ、ここが我が家です。両親は旅行中なので気にせずくつろいでくださいね。」

 

 

咲・怜「お邪魔します。」

 

 

煌「部長と姫子は明日の朝から来ますから、今日は英気を養って明日に備えましょう。」

 

 

 

 

 

 

~夕食後~

怜「ご馳走さん、料理美味しかったで。二人とも料理上手なんやな。」

 

 

煌「お粗末様です。」

 

 

怜「咲ちゃんが上手くてびっくりしたわ。」

 

 

咲「どういう意味ですか。私はお父さんと二人暮らしなんで家事は大体できますよ。」

 

 

煌「宮永さんのお姉さんにはインハイでお世話になりましたねえ。」

 

 

怜「確かに、あれは強烈やったな。」

 

 

咲「あはは…、花田さん私のことは咲でいいですよ、宮永だと紛らわしいですし。」

 

 

煌「それでは、咲ちゃんと。皿洗いはやっておきますからお二人はくつろいでテレビでも見ていてください。」

 

 

怜「すまんなあ。何から何まで。」

 

 

煌「いいんですよ、お二人のお陰で楽しいクリスマスになりそうですし。」

 

 

怜「さっきまで今日がイブなの忘れとったで。バタバタしとったからなぁ。」

 

 

咲「確かに変わったクリスマスイブでしたね。」

 

 

怜「去年まではだいたい竜華、セーラたちと一緒やったからなあ。プレゼントも今年は用意してへんな。」

 

 

煌「明日何か買いに行きましょうか?」

 

 

怜「時間あったらそれもええな。咲ちゃんはどうや?」

 

 

咲「私はちゃんとプレゼント用意してきましたよ。というわけで怜さんにプレゼントです。」

 

 

怜「ウチになんか?」

 

 

煌「ちょっと待ってください!!」

 

 

怜「急にどうしたん?」ビックリ

 

 

煌「明日、部長と姫子も入れて5人でパーティーしようと思ってたんですよ。なのでプレゼントはその時までお預けでお願いしますね。」

 

 

咲「それならしょうがないですね、怜さんは用意してなかったみたいですし。」

 

 

怜「明日までに何か考えるから堪忍な。」

 

 

ピピー

 

 

煌「お風呂できたみたいですね。先入っちゃってください。」

 

 

怜「!!せや、咲ちゃん一緒に風呂入ろか。体洗ったげるで。」ドヤ

 

 

咲「プレゼントのつもりですか!?」

 

 

怜「なかなかええ案やろ?」

 

 

咲「ええくないです!」

 

 

怜「ええくないてなんやねん。軽い冗談やから、いつでも入ってきてええからな。」

 

 

咲「入りません!」

 

 

怜「咲ちゃんはからかうと楽しいな。」ハッハッ

 

 

咲「・・・・・・怜さん明日プレゼント期待してますね。」ニコッ

 

 

怜「」

 

 

煌「仲良きことはすばらですね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

~就寝前~

咲「まだ起きてますか?」

 

 

怜「起きててるで。」

 

 

咲「怜さん今回の旅ってプロになるためですよね?」

 

 

怜「気づいとったんか。咲ちゃんにはかなわんな。」

 

 

咲「別に気づいていたわけでは…ただ他に理由が思いつかなかっただけです。3年生のこの時期に急に強くなりたいわけが。」

 

 

怜「その通りや、他言無用でお願いな。」

 

 

咲「スカウトとの約束ですか?」

 

 

怜「そうや。ウチ・竜華・セーラ3人そろってスカウトされたんやけど、ウチだけ条件付きやったんよ。」

 

 

咲「プロのレベルで打つには2巡目以上の力が必要ってことですか。」

 

 

怜「それもあるし、プロは年間に膨大な数の対局をこなす。だからこそ体力・精神力が必要になってくる。高校生の比やないって話や。」

 

 

咲「1巡目だけなら今の体力でも大丈夫なんじゃないですか?」

 

 

怜「一応な。それでも1年フルでってなったらやっぱり不安は残るし、病気が悪化するかもわからへん。」

 

 

咲「それでも十分活躍できると思います。」

 

 

怜「ありがとな。そやけど選手が倒れたら一大事やからな、場合によってはチームが責任を問われたりもする。ようするにリスクが大きいんよ、ウチは。」

 

 

咲「そんなリスクなんて・・・」

 

 

怜「インハイで倒れてもうたのが印象悪かったみたいや。」

 

 

咲「あれはチームのために頑張ったんじゃないですか!!」

 

 

怜「そういってもらえるとうれしいわ。」

 

 

咲「・・・でも諦めてないんですよね。」

 

 

怜「リスクが大きくても、そのリスクに見合うだけのリターンがあればええ。」

 

 

咲「それで能力の向上なんですね。」

 

 

怜「せや。最初に言った条件ってのは試験に合格すること。スカウトが言うには宮永照を抑えるだけの力があれば合格できるらしいで。」

 

 

咲「お姉ちゃんはプロでも抑えられないって言われてるんですよ」

 

 

怜「インハイでも散々無理して、三人がかりでやっとやったからな」

 

 

咲「だったら…」

 

 

怜「ようはトッププロ並みの力を示せってことやとウチは思うとる。」

 

 

咲「そんなの厳しすぎます。それに怜さんなら大学に行って、着実にレベルアップしてからでもプロになれると思います。」

 

 

怜「ウチは今プロになりたいんよ。せっかく竜華たちと同じ舞台で打てるようになったんや、もう離れたくない。」

 

 

咲「今無理しなくてもたった4年待つだけですよ。竜華さんもセーラさんも待っててくれます。」

 

 

怜「咲ちゃんは今回の旅反対やったんか?」

 

 

咲「旅には賛成です。能力を知ることは怜さんには必要だと思うから。でも急激な特訓で2巡先が見えるようになったとしても、怜さんの雀士としての命を縮めるだけな気がして」

 

 

怜「ええとこつくな、ウチもそう思うよ。」

 

 

咲「自分でわかってるなら、どうしてですか?」

 

 

怜「ウチは去年生死の境をさまよって、気づいたら1巡先が見えるようになっとった。一瞬で手に入れた力や一瞬で無くなっても不思議やない。なら4年も待ってたらこの能力消えてまうかもわからん。」

 

 

咲「そんな!?」

 

 

怜「ウチにとっては竜華やセーラの隣にいる今が夢がかなったみたいなもんや。せっかくかなった夢を簡単に手放せるわけないやろ。」

 

 

咲「・・・・・・」

 

 

怜「それに今が夢なら奇跡だって起きてもおかしないはずや。」

 

 

咲「夢ですか。」

 

 

怜「さすがに臭かったな、忘れてや。」

 

 

咲「いえ好きです、そういうの。それに私も知りたいです、奇跡が本当に起こせるかどうか。」

 

 

怜「なんや付き合ってくれるんか?分の悪い賭けやで?」

 

 

咲「嶺上開花の起きる確率知ってますか?私には十分勝算があるかけです。」

 

 

怜「せやったな。心強い味方が増えて嬉しいわ。あと能力が消えるかもっていう話は竜華にも無しや。なんも確証のない話やしいらん心配をかけたくない。」

 

 

咲「付き合いの短い私に良く話しましたね。」

 

 

怜「一人で抱えきれなくなったところにたまたま咲ちゃんがいたんよ。このことは二人の秘密やで。」

 

 

咲「わかりました。二人の秘密です。」フフ

 

 

怜「次は咲ちゃんの話が聞きたいわ、この旅についてきたわけ。・・・、いややっぱりまた今度にしよか。今日は疲れたわ。」

 

 

咲「はい、おやすみなさい怜さん。(私の旅・・・)」

 

 

 

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