とある魔術の仮想世界[3]   作:小仏トンネル

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第14話 繋がること

 

「と、言うわけで!今日はみんな楽しく飲んで食べて!仲良くなって下さい!かんぱーい!!」

 

「「「かんぱーい!!!」」」

 

 

そして数日後、約束通りミコトは上条やキリト達にも頼み呼べるだけの人数を呼びまくってホームの庭でパーティーを開き、実に30人以上のプレイヤーが集まった。中には各種族の領主などのトッププレイヤーも集まっていた

 

 

「うわぁ〜!本当にいっぱい集まったねミコト!ボクすっごく嬉しいよ!」

 

「あはは、そりゃ良かったわ。ほら、私とはもう友達なんだから、色んな人と話してきなさい」

 

「うん!」

 

「ほぅ、貴様が辻デュエルで60人切りをやってのけたという絶剣か」

 

「おろ?そう言う君はユージーン将軍だね。ALO最強プレイヤーと名高い将軍の噂は聞いてるよ」

 

「なに、連続負けなしで60人を本当に真正面から倒せるかどうかは分からんがな。どうだ、その腕を見込んでサラマンダーに転生するというのは?貴様ほどの腕前の剣士ならばすぐにでも上級階級に推してやるぞ」

 

「おっと、抜け駆けは困るな将軍。彼女は今後シルフ領の傭兵として雇うことが決まっているんだ」

 

「いやいやそれはないでしょサクヤちゃん。ユウキ君には私の側近になる予定なんだヨ。三食おやつに昼寝付きでネ」

 

 

始めにユージーン将軍がユウキに声をかけると、その会話を聞きつけたサクヤとアリシャ・ルーがすかさずユウキを自分の種族へとスカウトしてきたが、ユウキは半歩後ろに下がりたじたじとした様子で口を開いた

 

 

「い、いやぁ遠慮しておくよ。ボクは剣に興味はあっても権力に興味はないから。それに最強のユージーン将軍と組んだらその最強と戦う機会がなくなっちゃうもの」

 

「ふむ、そうか残念だ。だがそう言ってくれる手前、この場においては最強を名乗る資格は俺にはないがな」

 

「ふぇ?」

 

「時に、貴様が切った60人の中にあそこにいるスプリガンの彼は入っているのかい?」

 

「あそこにいるスプリガン?キリトさんのこと?うん、入ってるよ」

 

「違う違う。その隣にいるあのウニのようにツンツンと頭が尖った子だヨ」

 

「えっと…ミコトの友達で上やんさんって言ったっけ…彼は入ってないけど…一体なんで?」

 

「俺たち3人はヤツのツテでここに来たんだ。まぁ知っている者は少ないが、ヤツは初めて俺の不敗神話に泥を塗ってくれた男だ」

 

「・・・へ?うぇぇ!?ユージーン将軍に勝ったの!?上やんさんが!?」

 

「ああ、とても変わった人でね。そして何より知らぬうちに人を惹きつける何かを持った面白い人だよ、彼は」

 

「それに結構ウブで可愛いんだヨ。ユウキちゃんみたな可愛い子に迫られたら一瞬でメロメロになっちゃうかモ♪」

 

「へー、ちょっと面白そう。ありがとう3人とも!今度ボクとデュエルしようね!」

 

「ああ、いつでも受けて立とう」

 

「気が変わったらいつでもシルフ領に来てくれ。もちろん遊びに来てくれてもいい、歓迎するよ」

 

「まったネー♪」

 

 

ユウキは別れの挨拶代わりに3人に手を振ると、そのままALOのいつものメンバー達と話している上条の方へと走っていき、そのままの勢いで抱きついた

 

 

「かーみーやーんーさんっ!」

 

ガバッ!

 

「うぉ!なんだユウキか、ビックリしたぞ。上やんさんになんか用か?」

 

「ねーねー!上やんさんってあのユージーン将軍と勝負して勝ったんでしょ!?ってことはものすごく強いんだよね!?」

 

「えっ!?上やんアンタいつの間に将軍と戦ってたのよ!?ていうか勝ったってどういうこと!?」

 

 

ユウキの話を横で聞いていたリズベットは驚愕を隠せず、思わず目を丸くして上条に問いただした

 

 

「ええ、本当ですよ。あの時は本当にすごかったんですから。特に上やん君が地面に拳を叩きつけたら地割れが起こって砂煙がぶわーー!ってなった時とか」

 

「へぇ、リーファさんはその時一緒にいたんですね〜。私も見てみたかったです」

 

 

リーファが上条と共に旅をしていた当時の記憶に思いを馳せながら話すと、肩に乗せたピナにご飯をあげながらシリカが羨ましそうに言った

 

 

「いやまぁ確かに勝ったことには勝ったけどユウキみたいにデュエルで決着つけたわけじゃないし、あれはむしろ俺自身の全力ではないからなぁ…」

 

「全力じゃない!?余力を残したままユージーン将軍に勝ったの!?やっぱりすごいや上やんさん!今度ボクとデュエルしてよ!」

 

「え?あ、いやそういうわけじゃ…なんというかあの時は美琴たちを助けるためにも世界樹までたどり着くまでは絶対に負けられなかったというか…」

 

「どぉりゃあああぁぁぁぁぁ!!!」

 

ドゴォッッ!!!

 

「あべしっ!?」

 

 

上条はユウキに差し迫られて半歩ほど後ずさりしたところ、音楽妖精であるプーカに扮したプレイヤーに後頭部へ見事なフライングキックを見舞われた

 

 

「い、痛ってぇな!?急に何すんだよ『シロコ』!」

 

「お黙りなさいこぉの類人猿めが!一体何度言えば分かるんですの!?わたくしのお姉さまを下の名前で呼ぶなとあれほど…!!!」

 

「誰がアンタのじゃコラーーー!!」

 

バリバリバリバリ!!!!!

 

「あbbbbbbbbbb!?!?!?」

 

「あ〜!見つけましたよシロコさん!やっぱり上やんさんに突っかかってましたね!」

 

「ごめんなさいミコトさん…私と『ハツハル』でちゃんと見張ってたんですけど翅出して飛んで行っちゃって…」

 

「ううん、気にしないで『トレーネ』さん。この変態は後で私が絞り上げとくから」

 

「な、なんでわたくし毎度こんな扱いばっかりなんですの……」

 

「あははははは!やっぱりミコトの周りには面白い人が多いね!」

 

「おやおやっ!?さては君がALO都市伝説になっているユウキ君だね!?どれ、一つお姉さんに噂の11連撃をぶちかましてご覧よ!さぁカモン!」

 

「うぇ?た、確かにボクがユウキだけど…いつの間に都市伝説になってたの?ていうかOSS撃っていいの?多分お姉さんに死亡罰則入っちゃうけど…」

 

「あの!私個人的に11連撃のソードスキルをどう作ったのかすごい気になってるんです!VRの運動システムによっぽど理解がないと出来ない技ですよね!?良かったら見せていただけませんか!?」

 

「えっ?い、いやちょっt…」

 

「一応釘を刺しておきますけれどユウキさん!一度お姉さまを倒したからと言って図に乗らないで下さいまし!お姉さまが本来のお力をお出しになればもうあなたなんてケチョンケチョンでしてよ!?」

 

「ちょ、ちょっと待ってよ〜〜〜!?」

 

ワイワイガヤガヤワイワイガヤガヤ

 

 

佐天、初春、黒子の3人を皮切りにユウキの周りにはどんどん人が密集していき、ユウキがてんてこ舞いになる頃にはユウキは人の波に呑まれていた

 

 

「あはは、ユウキってばすっかり人気者ね」

 

「こんにちはミコトさん」

 

「あ、シウネーさん。久しぶり」

 

「はい、お久しぶりです。すいません連絡もなしにいきなりいなくなってしまって…」

 

「ううん、事情が事情だもの。そんなの全然気にしてないわ。むしろこうしてまた顔を合わせられて嬉しいわ」

 

「ユウキがミコトさんに全てを打ち開けたと聞いた時は本当に驚きました。ありがとうございます、わざわざユウキのためにこんな盛大なパーティーを開いて下さって」

 

「わざわざなんてとんでもない。他でもないユウキと約束したんだもの、破るわけにはいかないわ。まぁそう言う手前、ここまでの大人数を集められたのは私個人の人脈じゃないんだけどね。みんなのツテも借りて呼べる限りの人数を集めてもらったの」

 

「・・・きっとこうして、世界は繋がっていくんでしょうね」

 

「・・・ええ、きっと。それは仮想世界も現実世界も変わらないと思うわ」

 

 

大勢のプレイヤーに囲まれ、その中心で誰よりも幸せそうな顔で笑うユウキを見つめていると、ミコトもシウネーも自然と笑顔が溢れた

 

 

「ところでミコトさんも当然『ALO統一デュエルトーナメント』に出場なさるのですよね?」

 

「え?ALO統一デュエルトーナメント?」

 

「ええ。ユウキもとても楽しみにしてましたよ。『絶対に優勝するぞー!』って意気込んでました」

 

「・・・なんで私には誰も言ってくれなかったのよーーーっ!?」

 

「お前がここ最近ずっと塞ぎ込んでたからだろうが」

 

 

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