とある魔術の仮想世界[3]   作:小仏トンネル

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第3話 AR戦闘

 

上条と美琴が言語エンジンによりオーディナル・スケールの起動を宣言すると、瞬く間にまばゆい光が全身を包み込んだ。そして目を開けると学園都市の街並みは怪しげな赤黒い雰囲気の色に包まれた城下町に一変していただけでなく、今まで着ていた私服は白と黒を基調とした近未来風のスタイリッシュなデザインの服に様変わりしていた

 

 

「おおお…昼にも試しでやったけどやっぱすごいなコレ。本当に着替えたみてぇだ」

 

「そんな呑気なこと言ってる暇ないわよ。ほら、見てみなさい。早速お出ましみたいよ」

 

ゴゴゴゴウッ!!!

 

「グオオオオオオオオッッッ!!!」

 

 

美琴が指差した先で燃え盛る炎を切り裂きながら姿を現したのは、真紅の鎧を身に纏い、その右腕に刀を携えた巨大なトカゲのモンスターだった

 

 

「ッ!?あ、アイツは…!名前なんだっけ?」

 

「ズコーッ!あ、アンタねぇ…アイツはアインクラッド第10層ボスの『カガチ・ザ・サムライロード』よ!」

 

「ああ、10層のか。道理で知らねぇわけだ。俺は1層以外は25層まで攻略に参加してなかったからな」

 

「言っておくけどかなりの強敵よ。素直に勝ちたいならアドリブで戦おうとせずに、一度戦ってヤツの攻撃パターンを覚えてる私やクラインさんの指示に従うことね」

 

「へへっ、そういうことならお言葉に甘えさせてもらうぜ」

 

『みんなーっ!準備はいいー?ミュージック・スタート!』

 

「うおーっ!ユナちゃんだーっ!」

 

「ユナちゃーん!」「可愛いーっ!」「こっち向いてくれー!」「愛してるー!」「俺のためだけに歌ってくれー!」

 

 

イベントに集まった皆がカガチ・ザ・サムライロードを目の前に戦闘態勢を整えたところで、街並みの一角に先のセブンス・ミストのイベントホールで見かけたユナが紫の光を浴びながら登場すると、プレイヤーの耳元にBGMが流れ始めた

 

 

「あぁなるほど…これがシリカの言ってたユナのイベントってやつか…お、攻撃力上昇バフかけてくれてんのか。そりゃ上やんさん的にはありがたいな」

 

「ちょっとアンタ!もうそんな流暢に構えてる暇なんてないわよ!」

 

「おっと!そうだったな!よろしく頼むぜミコト!」

 

「グオオオオオオオオッッッ!!!」

 

「来るわよ!SAOと違って10分の制限時間つきだから様子見と言わず最初っから全開でいくわよ!」

 

「おうっ!!」

 

ダンッ!

 

 

上条はそうアドバイスした美琴に勢いよく返事をすると、その返事の勢いのままにサムライロードの懐へと飛び込んでいったが、それを見たサムライロードは右腕の刀を上条めがけて振り下ろした

 

 

「グオオオオオオオオオッ!!!」

 

「ちょっ!?バカじゃないのアンタ!?折角さっき装備に設定した盾出さないで特攻なんt…!」

 

「そんぐらいちゃんと分かってるさ!俺がここ何年ずっと拳と盾を握り続けたと思ってんだよ!」

 

(確かこんな感じで左手首から先を捻れば…!)

 

ブオンッ!ガキィンッ!!!

 

 

サムライロードの刀が襲いかかる直前、上条は予め装備として登録していた純白の盾を左腕に展開し、見事にサムライロードの一閃を防いでみせた

 

 

「どりゃああああああっ!!!」

 

ドッゴオオオオオオッッッ!!!

 

「グォゴゴゴオオオオ!?!?」

 

 

そして上条はそのまま盾にのしかかった刀を押し退けると、自慢の右拳をサムライロードの土手っ腹に叩き込んだ。するとその威力に押し負けたサムライロードは思わず二、三歩後退した

 

 

「おお〜、現実でこんなに思いっきりなんか殴ったのは詩乃の一件以来か。やっぱ高校ん時に比べると少し衰えたかぁ…とりあえず今ので感覚は掴めたし、一丁リハビリがてら体張ってみるか!」

 

「あ、アイツ…相変わらず無茶してくれるわね。これが当時の10層だったら頼もしい限りだったんだけど…!」

 

「うおー!俺たちも上の字に負けてらんねー!ユナちゃんにいいとこ見せんぞー!」

 

「「「うおーーーっ!!!」」」

 

 

その光景を見ていた美琴はアインクラッドを攻略していた当時を思い出したのか武者震いし、クラインもまた風林火山の面々を引き連れながらサムライロードへと突撃していった

 

 

「グオオオオオオオオオッ!!!」

 

「その攻撃貰い受けた!」

 

ガキィンッ!ゴォンッ!!

 

「ナイスタンク!!」

 

ズバンッ!!スピンッ!!

 

 

迫り来る風林火山をサムライロードは刀の二連撃で迎えうったが、大盾を装備した風林火山の1人にその攻撃を防がれ、その隙を逃さずクラインともう1人に斬撃を見舞われた

 

 

ダダダダダッ!!バンバンバンッ!!

 

「その隙に俺たちもポイントを貰うぜー!」「弾ある限り撃ちまくれー!」「ひゃっはー!」

 

「へー、銃とか遠距離系の武器もあんのか…でもあんまダメージ量は期待できそうにねぇな…」

 

「次、遠距離攻撃来るわよ!」

 

「いぃっ!?ヤバっ!?」

 

ギュルンッ!ズドオオオオオッッ!!

 

 

美琴がそう注意を呼びかけると、サムライロードは白銀のヘビが巻きついた左腕を突き出した。すると白銀のヘビが周囲を薙ぎ払いながら暴れ回った。上条は美琴の指示もあり咄嗟に盾で攻撃を防いだが、一線を置いて射撃していたプレイヤー達は見事に一掃され、ゲームオーバーを宣告された

 

 

「あちゃー、やっぱ遠距離じゃこんなもんかぁ」「意外とペナルティーきついなぁ…」「でもやっぱ接近戦はこえーよ」

 

「うげ、負けたらランキング下がんのかよ…アレ?でも俺もうビリ同然だからこれ以上下がんねーのか?それとも本当にビリに…」

 

「うおっしゃー!この攻撃の後はしばらくヤツは様子見だー!風林火山突撃ー!」

 

「「「よっしゃーーー!!!」」」

 

「おっ!クラインのやつやってんなー!俺も負けていられn…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・風林火山…か。流石は攻略組の一翼を担っていただけはある」

 

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