Fate/different world 聖杯戦争は異世界とともに 作:あおある
「俺はアサシン。サトウカズマだ。よろしくなマスター……って、なんだ!?」
貴方は目の前に出現した中肉中背の少年に飛びついた。
貴方はカズマの腰にしがみ付き、ぐっちゃぐちゃになった顔で自分よりも年下に見える少年の顔を見上げる。
「おいおい、どうしたんだ一体」
貴方は、なにゆえ自分がこのとち狂ったオカルト儀式に参加しなければならなくなったのかをカズマに伝える。
端的に、これは事故だった。
貴方の自宅はこのおかしくなった街から少し離れた場所にある。勤めていた会社はこっちにあり、いつものように同僚とサービス残業をして、だが、今日は貴方がその同僚よりも先に会社を出た。
乗用車で自宅に帰る途中、地面から立ち昇った謎の黒い壁によって乗用車ごとかちあげられて、車は大破。助けを呼ぼうとするも携帯電話は通じないし、近くのコンビニの公衆電話も通じない。極めつけに灯りは付いたままなのに無人のコンビニを見て、しかも、なんか急に脳内で最後の一人になるまで殺し合いをしろなどと言われ、いよいよパニックを起こして今に至る。
「だからコンビニの中だったのか……」
貴方は突如現れた魔法陣から勝手に出てきたカズマが、貴方にとっておかしな事態になってから初めて見つけた人だった。
「分かった、分かったから落ち着いてくれ。泣きながらじゃ何いってるか大体分かんないから」
カズマは面倒見のいい性格だと分かった貴方は安心して脱力する。カズマの腰から手を離して、コンビニの床にへなへなと座り込んだ。
「つまり、マスターは聖杯戦争から離脱したいわけだ」
貴方は激しく頷く。
カズマは少し考え、そして「分かった」と答えてくれた。
「任せろマスター! サーヴァントってのは主人の命令を果たすもんだ」
貴方はサムズアップするカズマがヒーローのように思えた。思えば、貴方も子供の頃はこうやってヒーローごっこをして、将来の夢は正義の味方と……いまの社畜との現状のギャップに吐き気を覚えつつ、頼もしい少年に貴方は頭を擦りつけて感謝する。
「ちょっとカズマー。もう出ていーい?」
「お前、一応俺の宝具って奴なんだから俺が呼び出した時に出て来いよ……」
「嫌よヒキニートのパシリなんて。私はアクシズ教の女神、水を司る神性アクア様なんだから! 貴方が運悪くこんなヒキニート、カス、クズの異名を欲しいままにした最底辺浮遊霊を捕まえてしまったマスターね! でも、大丈夫! この私がいるからにはなんの心配も要らないわ! なんたって私は女神なんだから! あ、でもカエルは駄目よ。それと定期的にシュワシュワする、小麦から作ったジュースをお供えすると良いことがあるわ、きっと!」
いきなり押しの強い美少女が現れた。水色の髪は清流が如く美しく、その瞳は海原の青のよう。だが、言動にちょっとアレな雰囲気を貴方は感じ取った。
「アクアはちょっと頭が弱いが……回復魔法が使える分、最終手段としてデコイに出来る」
「ちょっとカズマ!? なんてこと言ってるのよ! この女神を置き去りにして逃げるなんて罰当たりにも程があるわ!? 鬼! 鬼畜! カズマー!」
大丈夫なんだろうか……?
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【クラス】…アサシン
【元ネタ】…この素晴らしい世界に祝福を!
【性別】 …男性
【真名】 …サトウカズマ
【固有スキル】 …幸運A
生まれてから一度だってジャンケンに負けないほどの幸運。ありとあらゆる分野に幸運が舞い込んでくる。
冒険者A
カズマが生前に習得した技能。狙撃、潜伏、ドレインタッチ(体力や魔力を吸収する)、スティールなどの特殊技能からフリーズなどの魔法も使用が可能。
火消し屋EX
(主に他人のせいで被る)面倒ごとに遭遇しやすくなる。なんというマッチポンプ。
【宝具】 …
女神アクアを召喚する。セイバーのベアトリスとは違い、宝具による召喚なのでスキルによる再現であるベアトリスよりも実際の性能に近い。アクアのせいでアサシンは幸運の大部分を費やされる。
【クラス】…女神
【元ネタ】…この素晴らしい世界に祝福を!
【性別】 …女神
【真名】 …アクア
駄女神。知能以外のステータスはカンストしているらしい(ここから上がることは絶対にない)。宴会芸の神様でもある。カエルにトラウマがある。
アンデッドや悪魔などの邪悪な存在に対して強い敵愾心を持っており、アンデッド類に絡んだ行動は大体、低い知能指数が更に低下する。
必殺技に「ゴッドブロー」、「ゴッドレクイエム」がある。