さらば変人!   作:ローリング・ビートル

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第13話

「よっ!」

「チッ!」

 

 最悪な目覚め、2回目。

 どうやら悪夢はまだ続いているようだ。

 

「おい!いきなり舌打ちかよ。可愛くねーガキだなぁ」

「やかましい。お前とそんな和気藹々としたコミュニケーションは望んでない」

「……確かに」

「てか、昨日の夜いなくなってたから、消えたと思ったんだが」

「いや、風呂で俺とお前が会話するとか、誰得だよ」

「……確かに。お互いに損するだけだな」

 

 朝一の不毛な会話を交わしながら、体をベッドから起こし、大きく伸びをする。この悪霊が憑いている割には、体には何の変化もない。いいことだ。それ以外はよくないけど。

 昨夜の姉さんの説教の後、このオッサンは出てこなかった。よっしゃ!なんか知らんけど消えた!なんて考えていたが、現実はそう甘くはないらしい。

 ……なんて達観できるほど、俺は物分かりはよくない。

 

 *******

 

「シケたツラすんなよ。美少女幽霊に取り憑いて欲しけりゃゆらぎ荘にでも行けよ」

「ああ、確かに……って、そもそも幽霊に取り憑かれたくないんだよ!」

「またまた~」

「え、何?そのクソみたいなテンション。マジで成仏させてやりてえんだけど」

 

 とりあえず、昨日話の途中で帰った……何とかさんに声をかけよう。このオッサンが見えてるみたいだし。てか、何でいきなり帰ったんだよ。

 まあ、過ぎたことはもういい。

 今日中に何としてでも、俺はこのオッサンから解放されたい!

 そう意気込んで、学校へ行く仕度を始めた。

 

「なあ、今日は学校サボってゲーセン行かねえ?」

「行かねえよ!何だ、その悪友ノリ!だいたいお前ゲームできねえだろ!」

「それもそうか。幽霊って不便だな」

「そもそもお前、死んでるんだからな。パンツ見れるだけで十分ラッキーだろ」

「……ああ」

「いや、何急に渋い表情作ってんだよ。言っとくけど、全然かっこよくないからな」

 

 くっ、何だよこの不毛な会話!

 朝から無駄に体力削られてやがる。

 

 ******

 

「あ、おはよ。弟君♪」

「おはよう、義姉さん」

 

 リビングのドアを開けると、いつも通りに義姉さんがキッチンに立っていて、いつも通りに月乃は既に学校に行っていた。

 いつもと違うのは、何だか義姉さんの機嫌がいい。いつもほんわかしているんだけど、今日はさらに癒しオーラが溢れている。

 多分、昨日のことは許してくれているはずだ。

 

「義姉さ「弟君♪」

 

 義姉さんはにこやかな表情を向けてきた。

 

「女の子を暗がりに引きずり込んじゃダメだよ?もしアレだったら私に言ってね?」

「…………」

 

 アレって何だよ。

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