さらば変人!   作:ローリング・ビートル

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第15話

「ああ、見たよ!見ましたよ!?何か問題でも!?」

「まさかの開き直り!?とんでもない変態ですね!!」

 

 ぱっちりと大きな目でこちらを睨みつけながら、その美少女はこちらに詰め寄ってくる。だが、こちらも怯むわけにはいかない。何だ、このテンション。

 

「いや、むしろ変態はそっちだ」

「まさかの切り返し!どういう意味ですか!?」

「いいか、俺はわざと見たわけじゃない。つまり、お前が見せてるんだ」

「た、確かに……いやちょっと待ってください」

「いいや、待たない。つまりお前は痴女だ!!」

「な、何ですとーーーーーーー!!?わ、私は痴女だったのですか!?」

「こいつら、頭おかしいんじゃねえの?」

「「やかましい!!」」

 

 二人同時にツッコむ。……ちょっと待て。

 

「お前、今……」

「何ですか?何も見えていませんよ?」

「でも、今……」

「見えてませーん」

「いや、でも……」

「み、見ましたね!?この変態!」

「振り出しに戻しただと!?くっ……形勢逆転……させると思ったか!?」

「な、何をするつもりですか?」

 

 美少女が警戒をさらに強め、こちらに向ける敵意も倍増する。朝から何やってんだろうか、俺は。

 しかし、男としてはここで引き下がるわけにはいかない。

 何より、美少女とテンポよく会話できているなら、できるだけ引き延ばしたいと願うのが、男の性である。

 

「お前が叫ぶより速く、俺が叫ぶぞ。痴女がいるってな」

「な、なんて卑怯な……さ、させませんっ!」

「え?ち、ちょっと待っ……」

 

 いきなり飛びかかってきた美少女が飛びかかってきた。

 しまった、ふざけすぎた。なんて考えている内に、背中に鈍い痛みを感じた。

 

「……っつぅ~……」

「はっ……私は何を……」

「こ、これで、名実共に痴女に……」

「言わせませんっ!」

「んがぐぐっ!!?」

 

 両手で口を押さえられる。てか、痛い!背中痛い!

 

「さっきから別の意味でイタいけどな」

 

 やかましいわ!

 心の中を読んでるんじゃねえよ。

 いや、それよりこの女、意外と力強ぇ。

 どうしたものか。

A.叫ぶ

 口を塞がれているから無理。

B.無理矢理どかす

 力負けしてるから無理。

C.胸を触る

 くっ、これしかないのか。

 

「新しい自己正当化のやり方だな」

 

 自分だって散々覗きやってた癖に!

 いや、幽霊に構ってる場合じゃない。

 気は進まない。

 しかし、これもお互いの為だ。

 このままだと人も通るからな。

 彼女もいらん恥をかきたくはないだろう。

 よし、3、2、1……

 

「弟くん、何をやってるのかな?」

 

 唐突に聞き慣れた声が耳に降ってくる。

 あれ?こんなベタなオチ……? 

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