【完結】無限泡影が飛んでこないこの世界で元気に生きてます   作:気力♪

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この話を書くにあたり、ちょっと調べてみました。
あの見た目なのに、Go鬼塚ってまだ19歳なんだぜ...(驚愕)

なお、今回はマスターデュエルです。ついでに言うなら、テーブルデュエルです。


現実の世界にて

リンクヴレインズに対するハノイの騎士の大襲撃は一時的にだが終息した。襲撃の結果は概ね原作通りだ。AIデュエリストたちは雑魚相手に無双し、3騎士に瞬殺された。よって、今リンクヴレインズは世紀末。ログインすると右も左もハノイの騎士という魔境と化した。

悔しいことに、カリスマデュエリスト交流会のメンバーも何人か犠牲となってしまったらしい。こればかりはどうしようもないとは言いたくない。が、一般人にはもうどうすることもできないので、ブルーエンジェルやGO鬼塚が3騎士を倒し、アナザーの除去プログラムを拡散してくれることを祈るばかりである。

 

幸いにも、襲撃時ハノイのこぼした言葉、「デュエルで負けると現実でも目覚めないんだよ!」というのをしっかり録画に成功したので、これからの警告には十分な説得力を得られるだろう。そこだけは、ハノイ達に感謝である。

え、いつ録画したのかって?自分は一応カリスマデュエリストである。動画のネタになるかなー?とリンクヴレインズに入っている時は録画状態を常にオンにしているのだ。広告収入のための、ちょっとした努力が意外な形で報われたとはちょっと思った。

 

そんな訳で動画を拡散し、今日も今日とてハノイの危険性を伝える作業を始めるぜーと、空元気で意気込んだとき、意外な一声がかかった。

 

「ねぇ天頂、デュエルしない?」

 

声をかけたのは今世における自分の母親"結城(そら)"であった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「なんで突然デュエルなんていいだしたのさ。まぁやるけど」

「そこはやるのね、流石私の息子。ノリが良いわ」

母は少し憂いた顔で、こう言った。

「あんたとちょっと腰を据えて話がしたくてね。でもあんた未成年だからお酒は飲めないでしょ?だからデュエルをしようと言ったの。こういう話はシラフでするもんじゃ無いから。」

 

「それじゃ」

「まずは」

「「ジャンケンポン!」」

「それじゃ、先行は俺ね」

「ええ、来なさい!」

 

「「デュエル!」」

 

「俺の先行ね。スタンバイ、メイン。まずは星因子(サテラナイト)ウヌクを召喚。効果でデネブを墓地に送る。カードを2枚伏せてターンエンド。」

「私のターン、ドロー。私は炎舞(えんぶ)-天キ(てんき)を発動。デッキからセイクリッド・カウストをサーチする。そして私はセイクリッド・ポルクスを召喚。ポルクスの効果によって、私はセイクリッドモンスターをもう一度召喚できる。セイクリッド・カウストを召喚。カウスト効果を2度発動!カウスト、ポルクスのレベルを1つずつ上げる。

レベル5となったカウストとポルクスでオーバーレイ。セイクリッド・プレアデスを召喚。プレアデスの効果発動、オーバーレイユニット1つを使い、カードを一枚手札に戻す。ウヌクを手札に」

「トラップ発動デモンズ・チェーン。プレアデスの効果を無効にして攻撃を封印する。」

「あら、やるわね。カードを1枚伏せてターンエンド」

「俺のターン、ドロー。スタンバイ、メイン。...ねぇ母さん、話って何?」

「あらやだ、デュエルに夢中になって話すの忘れてたわ、悪い癖ね。

どこから話そうかしら。...あんたは昔から手のかからない子だったから、こうして話すのも初めてね、そういえば。」

「覚えてない昔のことを話されても困るんだけど」

いや覚えてるけどね、転生者だし。

「ふふっ。でもあんた、幼稚園でも学校でもなかなか友達作らなくて、親としては結構心配だったのよー」

「ぼっち言うな!それを言ったら戦争だろうが...ッ!」

「やだあんたまだぼっちなの?お母さんびっくりなんだけど。ていうかそんな汚い言葉どこで覚えたのよ。教育が悪かったのかしらねぇ...」

「いや教育云々じゃなくて、これは生まれつきだと思う。」

「自覚があるなら直しなさいこのおバカ。...話を戻すわね。あんたは昔から家の手伝いとかもちゃんとしてくれた。けどいつもどっか暗い顔してたわ。そんなあんたが変わったのは、父さんのお古のデュエルディスクをもらってから。もっと言うと、リンクヴレインズに入り浸り始めてからね。あんたはいつも学校から帰って、宿題終わらせて、すぐにログイン。友達と外で遊んだりしないでいっつも。でもこっちの方は心配してなかった。だってあんた、笑うようになってたから。」

「俺、そんなに変わってた?」

「もうすっごく変わった。自分の息子ながら別人かと思うくらいに。ちなみに聞くけど、どんなことがあったの?」

「うーん、俺はただ、デュエルしてたくらいだよ。あぁ、あといろんな人のデッキ構築の相談受けたりとかもしてたか。それくらいかな?」

「あらあんた、リアルだと友達いないのにネットだとそうなの?今流行りのネット弁慶ってヤツ?」

「ネット弁慶っていつの言葉だよ...まぁその通りなんだけど。」

「だから自覚してるなら直しなさい。あんた性格悪い訳じゃないんだから声をかければ友達なんかすぐできるわよ。」

「その声をかけるってことに、どれほどの勇気がいることかッ!」

「出しなさいそれくらい。どう考えてもちっぽけなので足りるわよ。...そんなあんたにこんなこと言うのはアレなんだけどね。」

「何?母さん。」

「やめない?」

「...何を?」

「リンクヴレインズを」

母の言葉は、強く、優しく、されど重かった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「最近あんた変わったわ。夜遅くまでスマホでインターネットして。それだけならいいんだけど、でもいつも鬼気迫るような顔してた。気になって後ろから覗いてみると、いつもいつもハノイの騎士の事を書いてた。

それで気になってお母さんも調べてみたの、ハノイの騎士について。それで出たニュースがこれ」

母はタブレットの画面を示した。そこにはこう書いてあった。

"リンクヴレインズにおける集団昏睡事件!ハノイの騎士の仕業か⁉︎"

「つい昨日の話で、しかもあんたがログインしてる時に起きた事件だった。あんたこの事を知っていたの?」

 

「...ネットで見たんだ。ハノイの騎士が危険なウィルスをリンクヴレインズでばら撒こうとしているって。だから最近はずっと、その事を警告して回ってた。いろんなサイトや、いろんな掲示板で。いざって時すぐに逃げられる人が少しでも増えるように。」

 

「そう...だからあんなに必死だったのね。誰かを守りたいって思っちゃったから。そういうとこ、お父さんにそっくりよ。でもだからこそ言うわ。天頂、リンクヴレインズを辞めなさい。あなたが誰かを心配するように、誰かもあなたを心配している事を忘れないで。」

 

「母さん...デュエルを続行するッ!俺は星因子(サテラナイト)ベガを召喚!効果発動!手札のテラナイトを特殊召喚する!」

「チェーンして発動!ブレイクスルー・スキル!ベガの効果を無効にするわ!天頂、話を逸らさないで!」

「チェーンして発動!速攻魔法、禁じられた聖槍!攻撃力を800ダウンさせ、このカード以外の魔法罠の効果を受けなくする!逆順処理だ!まず、ベガの攻撃力を800ダウン!次にブレイクスルー・スキルは加わった耐性により無力化!最後にベガの効果!手札から星因子(サテラナイト)アルタイルを特殊召喚!アルタイルの効果発動!墓地のデネブを特殊召喚!デネブの効果発動!デッキからアルタイルをサーチ!行くぞ!俺はデネブとベガ、2体のテラナイトモンスターでオーバーレイ!エクシーズ召喚!現れろランク4!煉獄の騎士(テラナイト)ヴァトライムス!手札1枚とオーバーレイユニット1つを使い、ヴァトライムスの効果発動、光属性テラナイトをこのカードに重ねてエクシーズ召喚する!"スターライト・エクシーズ"!現れろ!星輝士(ステラナイト)デルタテロス!デルタテロスの効果発動!フィールド上のカードを1枚破壊する!俺はプレアデスを選択!"デルタ・ドライブ"!」

「発動は無い、プレアデスは破壊されるわ。」

「プレアデスが破壊された事でデモンズ・チェーンも墓地に送られる。バトルフェイズ!...何か発動は?」

「無いわ。まだやれるとは思っていたんだけど。強くなったわね、天頂。いや、あなたは最初から強かった。まるでデュエルの星からやってきたみたいに。」

「まず、アルタイルでダイレクトアタック!」

 

結城天 LP4000→2300

 

「これで終わりだ!デルタテロスでダイレクトアタック!"デルタ・ブレード"!」

 

結城天 LP2300→-200

 

 

 

「母さん、俺はそこそこ強い。ハノイから自分の身を守れるくらいには。」

「だからリンクヴレインズに入れてくれって?ダメよ認めないわ。」

「そうじゃないんだ、言いたいことは。俺はそこそこ強い、けどそんな俺が手も足も出ないデュエリスト達がリンクヴレインズにはいるんだ。本物のヒーローたちが。」

「本物のヒーロー...」

「だから少し待っててほしい。確かに今リンクヴレインズはハノイの騎士が占拠する無法地帯だ。けど、本当の強さを持ったヒーローたちが、リンクヴレインズを取り戻してくれる、必ずッ!」

「...そこまで言うのね、いつもどこか達観していた天頂が。なら、わかりました。リンクヴレインズがヒーロー達によって平和なったあとなら、ログインを許可するわ!でもそれまではログインしちゃダメよ、原因不明の昏睡なんて、本当に危ないんだから。」

「わかった、ログインはしない。でも、ハノイの騎士がどんなに危険かネットで拡散することは辞めない。それでも良い?」

「それがあんたのやりたい人助けなんでしょ?だったら思う存分やりなさい!ただ、なんども言うけど自分を危険に晒すようなことは絶対にしないで。お母さんとの約束よ?」

「うん、約束する。」

 

 

「あぁ、それともう1つ、リンクヴレインズに入らないってことはリアルで遊ぶ時間も増えるでしょ?ならこの機会にしっかり友達作っておきなさい!もちろん、リアルのよ。」

「そ、その願いは私の力を超えている。」

「できるわよ、天頂なら。だってあなたは...

 

もう小学4年生なんだから!」

 

今、今世10年間において最大クラスの難題を押し付けられたような気がします。

 

 

 

 




ちょっとやってみたかったVR世界ならではの年齢トリック
結城天頂、10歳です。ショタです。
なお、この設定が生えたのは、遊作を「藤木先輩!」と呼んでみたかったからだとか。まぁ主人公との絡みは今のところ予定にないんですけどね!
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