【完結】無限泡影が飛んでこないこの世界で元気に生きてます   作:気力♪

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ただ、その想いを伝える為に

「あなたを待っていました。Playmaker」

 

少年は決して出会う事はないと決めていた人物に自ら進んで会いに行った。

 

Cafe Nagiというホットドッグ屋に。

 

「...何故俺だと?」

「勘です。あなたと初めて会った時から、この人は違うって思ってたんです」

「そうか、だがあいにく俺は「認めなければ穂村尊がSoul burnerだと公表します」...わかった、話を聞こう」

 

そうして、キッチンカーの中に入る2人。

 

少年達のデュエルは、この時から決まっていたのだろう。

 


 

「「決闘(デュエル)」」

 

「俺の先行、手札を一枚墓地に送り、サイバネット・マイニングを発動、デッキからレベル4以下のサイバースを手札に加える」

「チェーンして発動、灰流(はる)うらら。サーチ効果を無効にします」

「チェーンだ、墓穴の指名者。墓地の灰流うららを除外して効果を無効にする」

「...GO鬼塚への対策は、バッチリって事ですか」

「ああ、お前達のデュエルは見させてもらった」

「すいません、Playmakerさん、そしてイグニスさん。俺は、あなたの仲間を守れなかった」

「...仕方のない事だ。あのGO鬼塚に勝てるデュエリストは居なかった。データベースに裏打ちされた完璧なデュエルタクティクス。あれはあの場にいたどのデュエリストでも破れなかった」

「仕方ないで、友達を死なせたんですよ俺は!」

 

「GO鬼塚のタクティクスを破るには、俺のデッキじゃ駄目だった!既知のデッキじゃ、あのタクティクスは破れないッ!そんな簡単な方程式がわからなかったから、俺は友達を死地に向かわせて...死なせた!」

 

「だから、あなたに縋るしかないんです。Playmaker。あなたのサイバースデッキと、ストームアクセスに」

「...だが、GO鬼塚にはアンチスキルがある。ストームアクセスを使える状況になったとしても、無効化されアドバンテージを与えてしまう」

「それには、1つ考えがあります。タッグデュエルで仕掛ければ一度しか使う事のできないGO鬼塚のアンチスキルを抜く事ができる」

「...いいや、それは駄目だ」

「どうしてですか?」

「GO鬼塚程のデュエリストが、その状況を想定していない訳がない。だから、奴を倒すには完全に意識の外からの一撃を叩き込まなくてはならない」

「その策は、あるんですか?」

「ああ、ある。1つは、アンチスキルでドローさせることをトリガーにしたカードでの一撃必殺だ。もう1つは、運が絡むがな」

「まさか、ストームアクセスには使用回数制限が無いんですか?」

「...特定の条件下であればもう一度使う事ができる。それは、アンチスキルという絶対の防御を持っているGO鬼塚を倒す唯一の切り札になる筈だ。どんなに奴が優れていたとしても、データベースにないものを参照する事は出来ない」

「ま、俺もしっかり聞かれるまで忘れてた訳だから、この奇襲性能は抜群だぜ。あと、俺はAiな」

「そうですか...よろしくお願いします、Aiさん」

 

「デュエルを続けよう。サイバネットマイニングの効果で、サイバース・ガジェットを手札に加える。そして、サイバースガジェットを召喚。効果により墓地のスタック・リバイバーを特殊召喚。そして、サイバネット・コーデックを発動。サイバース・ガジェットとスタック・リバイバーを使い、リンク召喚。コードトーカー。そして、コーデックの効果により、リンク召喚されたコードトーカーモンスターと同じ属性のモンスターを手札に加える事ができる。それにチェーンしてサイバース・ガジェットとスタックリバイバーの効果発動、ガジェットの効果でガジェットトークンを特殊召喚。スタックリバイバーの効果でサイバース・ガジェットを蘇生。...トークンをどうするか」

「ご主人、それならコーヒーで良いんじゃねえか?」

「そうですね、どうせリンク召喚ですぐ消える訳ですし」

「テーブルデュエル特有の悩みだな。逆順処理だ、ガジェットを蘇生、トークンを生成、そしてコーデックの効果でマイクロ・コーダーを手札に。マイクロ・コーダーは手札からコードトーカーのリンク素材にする事ができる。よって手札のマイクロ・コーダーとコードトーカーでリンク召喚、トランスコード・トーカー。コーデックの効果、トランスコードのリンクに召喚した事で、デッキからコード・ジェネレーターを手札に加える。それにチェーンしてマイクロ・コーダーの効果、リンク召喚に使われた事で、サイバネット・コンフリクトを手札に加える。そして、トランスコードの効果発動、墓地のコードトーカーをリンク先に特殊召喚する」

「止めるならここですかね。手札の幽鬼(ゆき)うさぎの効果発動、トランスコードを破壊します」

 

「リンク先が消失した事でコード・トーカーの蘇生は中断される。俺は、サイバース・ガジェット、ガジェット・トークン、そして手札のコード・ジェネレータを使いリンク召喚。現れろ、エンコード・トーカー。コード・ジェネレータの効果とコーデックの効果、デッキからサイバース・ガジェットを手札に加え、ドットスケーパーを墓地に送る。ドットスケーパーの効果、墓地に送られた時このカードを特殊召喚。そして、ドットスケーパーを使いリンク召喚、リンクリボー。そして、手札の死者蘇生の効果発動、墓地のコード・トーカーを特殊召喚する。そして、コード・トーカーとリンクリボーでリンク召喚、エクスコード・トーカー。コーデックの効果でリンクインフライヤーをサーチ、お前のモンスターゾーンを1つ封印し、相互リンク先のエンコードに効果破壊耐性と500の攻撃力上昇効果を与える。カードを1枚伏せて、ターンエンドだ」

 

恐ろしい数のリンク召喚だ。トランスコードを妨害できなければエクストラリンクまで行っていたかもしれない。どこか気の抜けているデュエルでさえコレだ。本当に泣きたくなる。

 

これが、英雄(主人公)(モブ)の差か。

 

だが、やるべきは決まっている。想いの全部で、全力全開で、伝えなくちゃいけない。

情報も、経験も、悔しさも、悲しさも、その全てを受け止めて先に進めてくれるのは、彼しかいないのだから。

 

「俺のターン、ドロー。スタンバイ、メイン。魔法発動、ツインツイスター。手札1枚をコストにコーデックとコンフリクトを破壊する」

「カウンタートラップ発動、サイバネット・コンフリクト。コード・トーカーがいる時発動できる。効果を無効して除外、そして次のターンの終了時までお前は同名カードを発動できない」

「でも、これで妨害はなくなった。増援を発動、アルタイルをサーチし、召喚。墓地のデネブを特殊召喚。デネブの効果により、デッキからシャムをサーチ。レベル4テラナイトモンスター2体、アルタイルとデネブでオーバーレイ。エクシーズ召喚、現れろ、ヴァトライムス。そして、手札のシャムを捨てて効果発動、トライヴェールを重ねてエクシーズ召喚する。そして、トライヴェールがエクシーズ召喚に成功した事でフィールドの全てのカードを手札に戻す。バトル、トライヴェールでダイレクトアタック」

 

藤木遊作 LP 4000 → 1900

 

「ご主人、やばいんじゃない?」

「トライヴェールの効果、オーバーレイユニットを1つ使い、手札を一枚捨てさせる」

「捨てられたのはリンクインフライヤーだ」

「外れですか、カードを一枚伏せて、ターンエンド」

 

「俺のターン、ドロー...手札のサイクロンを発動、伏せカードを破壊する」

「カウンタートラップ、神聖なる因子。トライヴェールをリリースしてサイクロンを無効にして一枚ドロー。そしてオーバーレイユニットを持っているトライヴェールが墓地に送られた事で墓地のテラナイト、アルタイルを特殊召喚。そしてアルタイルの効果により墓地のデネブを特殊召喚。デネブにより、2枚目のアルタイルをサーチ」

「やはりか...コーデックを発動し、俺はサイバースガジェットを召喚、効果発動、墓地のスタック・リバイバーを特殊召喚する。そして、2体でリンク召喚。現れろサイバース・ウィッチ。さらにサイバース・ガジェットの効果、ガジェット・トークンを特殊召喚。そして、サイバース・ウィッチのリンク先にガジェット・トークンが特殊召喚された事で墓地のマイニングを除外してデッキからサイバネット・リチューアルとサイバース・マジシャンをサーチ。さらに、サイバース・ウィッチの効果、このカードのリンク先にモンスターが特殊召喚されたターン、墓地のレベル4以下のサイバースを特殊召喚する。現れろマイクロコーダー。そして、マイクロ・コーダーとリンク2のサイバース・ウィッチでリンク召喚。現れろ、デコード・トーカー。コーデックの効果によりSIMMタブラスを手札に加え、マイクロコーダーがリンク素材となった事でデッキからサイバネット・コンフリクトをサーチ。SIMMタブラスの効果発動、墓地のサイバースガジェットを手札に戻して、デコード・トーカーのリンク先に特殊召喚。そして、SIMMタブラスとガジェット・トークンでリンク召喚。現れろコード・トーカー・インヴァート。コーデックの効果でサイバース・ガジェットをサーチ。そして、サイバネット・リチューアルを発動、レベル4のサイバースガジェット2体をリリースして、サイバース・マジシャンを特殊召喚リンク先に2体のモンスターがいる事で攻撃力を3300まで上昇させたデコード・トーカーでダイレクトアタック」

 

結城天頂 LP 4000 → 700

 

「カードを一枚伏せて、ターンエンドだ」

「俺のターン、ドロー。スタンバイ、メイン。アルタイルを召喚、効果発動」

「サイバネット・コンフリクト発動、無効にしてアルタイルを除外」

「...カードを2枚セットして、ターンエンドです」

「コンフリクトを使わされたか」

 

「けど、やっぱりここが俺の限界なんですかね。仮想GO鬼塚をやってやると思って来ましたけど、俺の与える情報なんて全てもう貴方は知っていて、その対策のために動き出していて...俺のいる意味なんか無いですね、これじゃあ、意味が無い。アースだって、俺のとこじゃなくてゴーストガールさん達の所に行けば生きていけたかも知れなかったのに」

「...それは、違う」

 

「俺は、デュエルで人と繋がる事は出来ない。だから、アースの元に間に合わなかった。だが、お前はアースと繋がって、その心を認めて、命を認めて、友である事を選んだ。だから、アースはお前の元に来たんだ」

「その結果がこれじゃあオレなんか要らなかったじゃないですか!」

「...言わせてくれよ、結城天頂。俺はご主人に長く付いてたイグニスだからわかるんだ。パートナーって、互いを利用し合うだけの関係って訳じゃないんだよ。共に戦って、共に生きる。それができるってのは本当に幸せな事なんだよ」

 

「アースは、堅物で頑固で、そのくせアクアに恋してた俺たちの中で最も人間臭くてめんどくさい奴だった。そんな奴が、なんて言ったか覚えてるか?」

 


 

「友を見捨てて逃げた先に、私の在りたい姿は無い!スキル発動!ライト・フォー・ユー!私達のモンスターが戦闘で破壊したモンスターのレベル×100ポイントのダメージを与える!」

 


 

「俺、まだご主人に直接は言ってもらっても言ってもないけどさ、こう、胸を張って友人って言えるのは、とっても誇らしい事なんだよ。だから、お前はアースの心を救ってくれた。そう思うんだ、俺は」

「Ai、さん」

 

「だから、アースの事を思うなら、お前は、彼の友人であった事を誇ってやってくれ。きっとそれが、何よりの手向けだ」

 

その言葉は、心からの優しさからの言葉で

その想いは、とても暖かいものだった

 

だから、この2人は強く繋がっているのだろう。

 

これが、イグニスとパートナーである事。

 

それを見て、自然と涙が溢れてきた。

 

「すいません、ダメですね。もう泣かないって決めたのに」

「いいさ」

 

「子供は、泣いて育つものだ」

 

「でも、デュエリストとして、最後までやりますよ」

「ああ、俺のターン、ドロー。バトルだ、デコード・トーカーでダイレクトアタック」

「トラップ発動、魔法の筒(マジックシリンダー)!攻撃を無効にして、その攻撃力分のダメージをあなたに与える!」

「デコード・トーカーの効果発動!自分フィールドのカードが対象となった時、リンク先のモンスターをリリースする事でその効果を無効にできる。俺は、インヴァートをリリース!よって、魔法の筒は無効!」

「そこを止める!トラップ発動、無限泡影!デコード・トーカーの効果を無効にする!」

「だが、サイバース・ウィザードの効果!俺の受ける全てのダメージを半分にする!デコード・トーカーの効果が無効になった事で、俺の受けるダメージは、1150!」

 

藤木遊作 LP 1900 → 750

 

「そして、サイバース・ウィザードでダイレクトアタック!サイバース・マジック!」

 

「ありがとうございました、楽しいデュエルでした」

「...ああ、こちらもだ」

 

結城天頂 LP 700 → -1800

 


 

「すいません、中まで押しかけてしまって」

「気にすんなよ少年、面白いデュエルみたいだったから後で見せてもらうから」

「おう、バッチリ録画してるぜー」

「じゃあ、今後は会わない事を祈っている。光のイグニスもSOLも危険だ。君は出来るなら手を引いて、安全な所に居て欲しい」

「それは無理ってもんですよ」

 

「俺は、強くなります。イグニスにあの世があるのかは知りませんけど、あいつが相棒だって誇れるくらいに強く。だから、今回も出来ることをやってみせます」

 

「というわけで、これからよろしくお願いしますね、藤木先輩!」

 

足を取る苦しみはまだ心にある。それでも今は走り出す。

 

「達者でなー、後輩ー!」

「お前の後輩という訳ではないだろうが」

 

そんな声を背中に受けながら、年相応に、全力で。

 

今日は、高台の方まで行って星を見に行こう。アースの見れなかった、約束の星空を。

 


 

「遊作、さっきの子は?」

「あれは結城天頂、ここを嗅ぎつけたデュエリストだ」

「ご主人相手になかなか惜しいデュエルしてたんだぜ?スゲー10歳だよな」

「...尊との雑談からここを嗅ぎつけたのか?」

「それは半分だ。以前俺が印象に残るような事を言ってしまったのが直接の原因だな」

 

「よし、店仕舞いだ。Ai、例のデュエル動画を見せてくれよ」

「おう、ご主人と天頂のデュエルだ。割と大人気なかったご主人にビビるといいぜ」

「デュエルで手加減できるほど器用ではない。それに、手加減が必要な相手には思えなかった」

「確かに、彼はデュエル強いからね」

「尊を負かすほどだからな」

「今はもう負けねぇよ」

 

そんなデュエル鑑賞会をやろうとしている中で、遊作は一人ごちた。

 

「確かに伝わったぞ、経験も、想いも」

 

「必ず、仇は打つ」

 

リンクヴレインズの英雄の目は、一人の男を確かに見据えていた。




サイバースソリティア止めたいからコーデックにうさぎ投げたいけど、チェーンを上手く組んでかわし続けるプレメさんに翻弄されて順当に負けた主人公。
でも、デュエルカウンセリングには成功したので大丈夫です。

6/19 致命的な所のルールミスを指摘されました。ドットスケーパーの効果はどちらか1つしか使えません。実際に使うときはご注意下さい。

さらにミスの指摘がありました。スタックリバイバーはデュエル中一回です。間違えないように気をつけましょう。

6/30 デュアルアセンブルムの効果勘違いしていたところを修正しておきました。ありがとう感想欄。ありがとうmajin5963さん。ガチに。
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