その悲鳴はサーバルの大きな耳にだけに届いた。
「鳴き声が聞こえる…」
「え?」
そのサーバルの真剣な表情に嫌な感じする風が流れる。その意味は感じ取ってはいけない。とにかく邪推より今は見ることが大切だろう。
しかし走るたびに風は強く感じられる。ぼーぼーとした不吉な風が何か良からぬことを知らせるように。
サーバルはサバンナを疾風の如く走りぬける。
僕が追い付くとそこには蒼く目玉の大きなものがいた。
それはゲートの進行を妨げるように、大きな触手を広げたセルリアンだった。
「あれも…セルリアンですか…?」
サーバルさんは深刻な眼差しをしている。
「あの声、食べられちゃってるかもしれない。」
僕とサーバルさんは草陰に隠れていた。
「え、たべられて…」
辺りは一帯は茶色っぽいサバンナの延長だが、遠くゲートの向こうには青緑のウッソウとした木々が見える。
でも森の近くのはずなのに動物の鳴き声はせずに、セルリアンの不思議な声のような音と、強い風の唸るような鳴き声だけが鳴っている。
「たすけなきゃ…。」
サーバルさんはそう呟くと、光る手の攻撃を構え、セルリアンの、眼前に出ていった。
しかしサーバルは攻撃を打ち止める。
さっきもやったことだが、セルリアンは蒼い氷のような石を叩きを入れることで四散する。
しかしながらサーバルの前にいるセルリアンにはその石がないのだ。
「石がないよ!どこ?」
前傾姿勢のまま、光る手を準備していたサーバルはキョロキョロと周りを見渡すが、どこにも弱点である石はない。
その間にセルリアンの突進が飛んでくる。間一髪、前傾姿勢から反転して、サーバルジャンプでかわす。
7~8mほど間合いをジャンプを取ってから、右足で着地する。
向こうのジャングルとサバンナを繋ぐゲートは、橋で繋がれていた。橋の上の夕暮れ空で、サーバルとかばんは向かい合う。
「じゃあ気を付けてねっ!ジャングルちほーでも図書館に行きたいって話せば、フレンズの子が案内してくれるはずだから!」
そうか…もうお別れなんだ…
「ほんとに…サーバルさんがいなかったらボク…」
「かばんちゃんはこんなにすごい技を持っているだもん!何があっても大丈夫だよ!」
二人で折った紙飛行機を見ながら話すサーバルさん。
「何の動物かわかったらまたサバンナちほーによってね?」
手に持った紙飛行機を持ったまま、明るい調子で言うサーバルさん。僕はどうにも情緒的になってしまう。
ああ、風は止んで周りは静かなのに、心は無性に音がする。音は声となって、僕の体をサバンナに留めようと、『僕の体』を引き留めようするのに、『僕の心』は探求を理由に動かそうとする。止まってはいけないという心と止まりたいという体が頭の中でなんども出たり入ったりする。
葛藤の中でサーバルさんが声をかけてきた。
「」
ありがとうサーバルさん。二人は別れを惜しんで、それでも会話を短く、かばんは先を急いだ。
夕焼け空は影の二つを映し出し、一つ失い、残った一つも消えていった。
けものフレンズっぽいものを書いてるときに書いたやつ
めっちゃ抜けがあるけど書きたいところだけ書いたやつ