要 結城の日常   作:テンツク

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103話

 

あの後急いで中へと向かったロゼリア御一行は中にいるはずの結城を探していた。

 

「兄さんどこかな?」

 

「さっきの人たちが流れるプールに居るって言ってましたね」

 

「それならそこに行ってみましょう」

 

「「「「「うん/ええ/はい」」」」

 

そう言って流れるプールへと向かおうとした時だった。

 

「「お兄ちゃん!!バイバーイ!!」」

 

「本当にありがとうございました」

 

「いえいえ、こっちも楽しめましたから、あんまりお母さんを困らせないようにね」

 

「「はーーい!!」」

 

「よろしい、おっ、こっちも来たみたいですね」

 

「そうですか、それでは私達はこの辺りで失礼します」

 

「はい、ほら二人とも、お兄さんにありがとうわ?」

 

「「お兄さん!ありがとうございました!」」

 

「どういたしまして、それでは俺は行きますね」

 

「はい」

 

「おーい、お前等」

 

そう言って結城が彼女達を見つけ、声をかけた。

 

「「兄さん!」」

「「「結城さん!」」」

 

「よう、えらい着替えるのに手間取ってたんだな」

 

「あー、それはね」

 

リサは今までの経緯を結城に説明した。

 

「友希那らしいと言えば友希那らしいな」

 

「それより兄さんに聞きたいことがあるんだけど」

 

「??どうかしたか?」

 

「私達を待っている間何してたの?」

 

「リサ達を待ってる間?ずーっと流れるプールで浮き輪の上に乗っかりながらボケーっとしてたな」

 

「嘘だ!・・・知ってるんだよ、超美人の綺麗なお姉さんと遊んでたって、聞いたもん」

 

「?超美人の綺麗なお姉さん?遊んでた?・・・・・??」

 

「今井さん、話を盛り過ぎですよ」

 

「紗夜は何か知ってるのか?」

 

「はい、実は」

 

紗夜はさっき通路で聞いた会話をそのまま結城に説明した。

 

「あーー、なるほどな、それはあの子達の事だな」

 

「そう言って結城がさっきの親子の方を見ると、五人もそちらを向いた。

 

「あそこのチビちゃんと戯れてたんだよ」

 

「そうだったんですか、それなら安心しました」

 

「「・・・・・・・」」

 

「友希那さん、あの女の人、めちゃくちゃ綺麗ですね!」

 

「ええそうね、すごく綺麗だわ」

 

紗夜は俺の説明に納得し、あこと友希那は先ほどの母親の感想を、リサと燐子は、何故か睨んでいた、やめなさい。

 

 

「それより遊ぶんだろ?早くしないと時間無くなっちまうぞ?」

 

「「「「「そうだった!!」」」」」

 

「でもどこから行こっか?」

 

「案内板によると、本当にいろんなプールやアトラクションがあるのね」

 

「そうだよな、ウォータースライダーに激流下り、俺がさっきまでいた流れるプールに温水プールまであるもんな」

 

「はいはーい!あこ、ウォータースライダーに乗りたい!ここにはおっきなスライダーがあるんですよー!前回は混んでて乗れなかったから、今年はぜーーったい乗りたいです!」

 

「あこが好きそうなアトラクションだと思ったわ、燐子が好きそうなのは・・・・この温水プールかしら」

 

「あ、はい・・・他の所より静かそうなので、気になっています」

 

「そうだと思ったは、思った通りね」

 

「友希那さんは何か気になるものはありますか?」

 

「そうね、このマップだとパークの真ん中に大きな湖があるけれど、これはプールなのかしら?」

 

「そこはプールじゃなくて水上ショーのための施設だな」

 

「そうなんですよ!夜になるとピカピカにライトアップされるんですよー!」

 

「そう、こんな所でどんなショーをするのか興味深いわね」

 

「「「・・・・・」」」

 

「湊さん、随分このテーマパークに興味があるみたいね、こういう場所が好きだとは知らなかったわ」

 

「うーん、そんな話聞いたことないけど・・・・どうしたんだろ、友希那・・」

 

「あのー、それで最初はどこに行きましょうか?」

 

「そうね、人気のアトラクションは早めに行った方が良いのかしら?それとも空いてる場所からの方が良いのかしら?・・・・・・・」

 

「そ、そんな顔でこっちを見ないでよー!?アタシもここはそんなに詳しい訳じゃないんだってばー!」

 

「うーんっと、あこがスライダーで、燐子が温水プールっと、場所が離れてるな、どうするよ?」

 

「この時間帯で空いてる場所から回るのが効率がいいと思います」

 

「え?」

 

「ウォータースライダーは人気のアトラクションなので混雑します、まずは」

 

「優先パスか」

 

「はい、パスさえあれば、待ち時間なく乗れるそうなので、それを取りに行きましょう、パスを取ったら、まずは激流下りかウェーブプールに行くのが良いかと、こちらも人気のアトラクションですが、比較的この時間は空いてるはずなので、先に回ってしまいましょう」

 

「ウェーブプール?」

 

「人工的に波を発生させるプールだな」

 

「はい、ここでは波に乗ってボディボードが楽しめるそうです、去年できたばかりの施設で、非常に人気があると聞いています」

 

「そ、そうなんだ」

 

「白金さんの希望の温水プールは」

 

「あそこなら比較的どの時間帯でも空いてるからな、後でも良いんじゃねーか?」

 

「はい、なので、アトラクションに疲れたら休憩がてら行くのが良いと思います、白金さんもそれで構いませんか?」

 

「あ、はい・・それで・・大丈夫です!」

 

「それじゃあとりあえずパスを取りに行くか」

 

「そうですね、水着ショップに立ち寄ってので時間の余裕はないですが、おそらくパスは取れるでしょう、ああ、それと早めにレストランの予約を済ませておきたいですね、入店までに時間がかかると聞きましたから、おすすめはレストランエリア南にあるシーフードレストランです、高校生には手ごろな価格ですし、テラス席の見晴らしが良いので、パーク内の景色を眺めながら食事が楽しめるそうです」

 

「「「「・・・・・・・!!」」」」

 

「?どうかしましたか?」

 

「紗夜さん、ここには来たことあるんですか?」

 

「ここの事は知らないと言ったでしょ?来たのは今日が初めてよ」

 

「それにしては詳しいわね、まるで何度もここに来てる人みたいだわ」

 

「事前にパークについて調べたんです。夏休み中のテーマパークは混雑するものですし、待ち時間で結城さんとの貴重な時間を無駄にするのは避けたかったので」

 

「ええ!!調べただけで今のすらすら言えちゃうんですか?」

 

「?重要な事は記憶しておくものでしょう?」

 

「いやいや、いくらなんでもそんなに覚えられないって、ていうかさすがしっかりしてるねー!」

 

「無計画に物事を進めるのが堪え難いだけよ、異論がなければこのプランで行こうと思いますが、どうですか?」

 

「え、ええ、異論はないわ」

 

「はい・・・紗夜さんのプランならみんなの希望を叶えられそうですね」

 

「当然です、私の立てたプランでは人気のアトラクションをおさえつつ、皆さんの希望の場所に行く時間も確保していますから」

 

「よーし!じゃあ急がないと!早くしないと優先パスもなくなっちゃう!」

 

「宇田川さん!プールサイドで走ってはいけません!待ちなさい!」

 

「なんだか學校の先生と一緒に居るみたいだわ」

 

「あはは、確かに、氷川紗夜の本領発揮って感じだよね!」

 

「・・・兄さんもここの事・・・詳しいね・・」

 

「?ああ、お前らを待ってる時に、さっきの子供のお母さんが親切に教えてくれてな」

 

「「・・・・・・・」」ハイライトオフ

 

「それじゃあ私達も二人の後を追いましょうか」

 

「そうだな」

 

そう言って結城は友希那と先に行った二人の後を追って行った。

 

 

「「・・・・・・・」」ハイライトオフ

 

その後ろ姿を狂気の目で見られているとも露知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後少しして止まっていた二人も元に戻り、慌てて後を追ったのであった。







「あとがたりのコ――ナーーー!!」

「「「「イェーーーーイ!!」」」」」

「はいうp主のテンツクです!、と言う訳で、久しぶりのあとがたりのコーナーな訳ですが、あ、今回のゲストはポピパのみんさんでーす」

「「「「お願いしまーす!」」」」

「また久しぶりだな」

「そうだね、しばらくやってなかったもんね」

「どうかしたんですか?」

「え?あ、うん、まぁそうだね」

「えらい歯切れが悪いな」

「今回なんでこのコーナーをやったかっと言うと」

「「「「「言うと?・・・・」」」」」

「それは・・・」

「「「「「それは・・・・」」」」」

「この作品を読んでもらっている方々にご質問をするためでーーす!」

「「イェーイ!!」」

「「・・・・・」」

「いつも通りな訳か」

「まぁそんな感じですね、特に意味はありません」

「「イェーイ!!」」

「でもなんで急に質問を?」

「まぁりみちゃんの言いたいことは分かるよ」

「じゃあどうしたんだよ?」

「いやー、ほらね、もうすぐでクリスマスだし」

「ああ、毎年一人悲しく過ごすあの」

「ゴフッ!!」

「「うp主!?」」

「そ、そうだね、そ、それにさ、もうすぐ年も越すじゃん?」

「ああ、年末に食べ過ぎて体重測った時に絶望する」

「グフッ!!!」

「「うp主ーー!!」」

「ほ、ほら、そうなると、お正月もあるじゃんか?」

「なるほど、つまりあれだな、ネタがないんだな・・・・・よし、やめちまえ」

「          」チーーーン

「「うp主がやられたーー!!」」

「え、えっと、うp主が有咲の的確なツッコミに意気消沈してしまったので、代わりに山吹沙綾がお送りします、えっと、ですね、先ほど有咲からのありがたい言葉の中にもありましたが、今現在うp主はクリスマスネタ、年越しネタ、お正月ネタ、等々をやるかやらないかで迷っているみたいです、まぁホントはネタが無いんだろけど、頭悪いからね(小声)」

「さ、沙綾ちゃん、聞こえてるよ」

「え!?んん!えっとですね、そのため、皆さんに毎度の事ながら、ご質問を致したいと思います、詳しくは活動報告の方に記載されると思いますので、ご覧していただくと、ありがたいです、以上でこのコーナーを締めさせていただきます、山吹沙綾と」

「牛込りみでした」

「「さようならーー」」











「こら、香澄とおたえ、うp主をつつかないの」




                        -FIN-

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