要 結城の日常   作:テンツク

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116話

今日で吹雪祭も最終日、てか三日間って長くね?二日で良いような気がするのは俺だけなのだろうか、そんな事を思いながら大学へと来たのだけども、大学の校門に着いた俺は大学を見て驚愕した。

 

「なんだこれ」

 

俺が見たのは変わり果てた大学の姿だった、一言で言うと何かイルミネーションされてピッカピカ?派手になっていた。

 

「一体誰がこんな事したんだ?」

 

そんな事を考えていると。

 

「結城」

 

っと声をかけられたので振り向いて見ると、そこには赤司、男鹿、黄瀬の三人がいた。

 

「おう、ってかこれって」

 

「ああ、これに関しては僕も驚いてるよ」

 

「だよな、一体誰がこんな事しやがったんだ?」

 

「てかお前等中は見たか?」

 

「中?」

 

「俺は今来たとこだからな」

 

「僕もまだだよ」

 

「俺もだな」

 

「それじゃあ見た方が良いぞ」

 

「「「???」」」

 

俺達は黄瀬の言っていることがあんまり理解出来なく、とりあえず黄瀬について行くことにした。

 

 

 

 

 

 

中に入った俺達は絶句した、何と中は俺達が準備した奴ではなく、俺達の店もそうだが、他の所の場所もみんなで準備したのとはかけ離れたものになっていた。

 

「なんだこれ、俺達の店はどうなったんだよ?」

 

「これは酷い」

 

「おうおう」

 

そんな感じで絶句していると。

 

「おいお前等!」

 

後ろから声をかけられて俺達が振り向くと、俺達の担当の先生の銀さんがいた。

 

「銀さん、これって」

 

「それも含めて何だが、取り合えず体育館に来てくれ!」

 

俺達はとりあえず銀さんの言う通りに体育館に向かった。

 

 

 

 

 

 

体育館に着いた俺達は体育館に溜まっている人達が居る中をくぐって中へと入った、すると突然電気が消えステージ上だけ電気がついた。

 

「みんなーー!元気ー?今日はみんなで楽しい日にしましょう!」

 

「みんなさんこんにちわ!」

 

するとそこには問題児である香澄とこころがステージ上に立っていた。

 

「今日はみんなに楽しんでほしくて準備をしたわ!」

 

「私達が考えたので、楽しんでくださいね!まずは私達の演奏を聴いてください!」

 

相変わらずなとんちんかんな発言をする二人に頭の中では何考えてんだと思いながら、内心穏やかではなかった、それは俺だけではなく、他のみんなもそんな感じだった。

 

 

「「♪~~♪~~~♪」」

 

そんな事とは露知らず、二人はお構いなしに演奏をするのであった。

 

 

 

 

 

演奏を終えた二人は満足そうにステージ袖に出て行った、俺達はその場で固まり、どうする?みたいな雰囲気になっていた。

 

「どうするよこれ」

 

「そうだね、どうしようもないね」

 

「ちょっと俺行ってくるわ」

 

俺は三人に断りを入れてあの馬鹿どもの元へ向かった。

 

 

 

 

 

俺がステージ袖に行くと、何やら言い争っている声が聞こえてきた。

 

「あなた達何をしたか分かっているの!?」

 

「私達はお客なんだよ、こんな事して良いと思ってるの!?」

 

「流石にこれはダメなんじゃないかな?」

 

「友希那と蘭は何を怒っているのかしら?大丈夫!みーんな笑顔になるわ!」

 

「そうだよ!私達が考えたんだもん!絶対大丈夫だよ!」

 

「「そんな事を言ってるんじゃない!!」」

 

「お、落ち着いて二人とも」

 

「「彩/さんは黙ってて!!」」

 

「ふ、ふぇ~~」

 

そんな感じで争っていた、彩それ花音のやつだからな、俺もその場に向かい。

 

「おい」

 

声をかけると、五人はこっちに振り向き。

 

「あ、お兄ちゃん」

 

「「結城さん」」

 

『『何で猫耳ついてるの?』』

『かわいい///』

 

「あ!結城じゃない!」

 

「結城さんこんにちわ!」

 

「テメェら何しとんのか分かってんのか?」

 

「「「「「え?」」」」」

 

「お前らに言ってんだよバカ二人」

 

 

「結城、顔が怖いわよ!笑顔じゃないと!」

 

「そうですよ!笑顔笑顔」

 

それを聞いた瞬間に俺はブチッときて。

 

 

パンッ!パンッ!

 

「「・・・・え?」」

 

俺は二人にビンタをかました、二人は何が起こったのか分からず、茫然としていた。

 

「な、何するんですか?」

 

「なにするんだ?それはこっちのセリフだ、なんでこんな事をした」

 

「何でって、それはみんなを笑顔にする為に」

 

「みんなを笑顔に?笑わせんな、こんな事されて誰がこんな勝手な事をされて笑顔になるんだ?」

 

「それはこの学校のみんなを」

 

「それじゃあ聞くが、さっきの演奏中に笑顔になってる奴や盛り上がってる奴はいたか?」

 

「「・・・・・・・・」」

 

「みんなで日にちをかけて準備して、みんなで盛り上がるのを目的としているのに、それをお前らの勝手な行動でそれが全部パーだ、こんな事しろって頼んだか?」

 

「「・・・いいえ」」

 

「だろうな」

 

スーー

 

「いい加減にしろ!!やって良い事と悪い事ぐらい考えろ!ここはテメェらが好きかってやって良い所じゃねーんだ、そんなやりたいなら他でやれ!!みんなを笑顔にしたいだ?片腹痛いわ!!」

 

「「・・・・・・」」

 

「「結城さん」」

「お兄ちゃん」

 

『『『凄い怒っていることは分かるんだけど、猫耳つけてるせいで何とも言えない感じなる』』』

 

「「・・・・ごめんなさい」」

 

「ったく、お前等はいつになったら考えて行動出来るようになるんだ?いい加減高校生なんだから考えろよ、まぁ無理だけど」

 

「「・・・・」」

 

「お前らの勝手な行動でどれだけの人が迷惑してるのか分かるか?現に今もそこの三人に迷惑をかけてるんだぞ?どうするよ、これでそこの三人も出入り禁止になったら」

 

「「・・・・・」」

 

「今回の件は俺から謝り入れておくから、お前等は元の状態に戻してこい」

 

「「・・・・はい」」

 

「悪いけどお前等急にだが演奏出来るか?」

 

「「「ええ/うん」」」

 

「悪いけど出し物が元に戻るまでの時間を繋いでくれるか」

 

「「「分かった/わ」」」

 

俺はバカ二人に元に戻すように言い、後の三人にその間の時間稼ぎをお願いをした。

 

「それじゃあお前らは行ってこい、黒服、お前らも行けよ?どうせお前らがやったんだろうからな」

 

「「「「はい、誠に申し訳ございませんでした」」」」」

 

「よし、そんじゃあ俺は説明してくるから、どうする?三人一緒に出るか?」

 

「この場合は一人ずつの方が良いかも」

 

「そうね、この三人ではやった事ないものね」

 

「う、うん」

 

「分かった、それじゃあ行くから順番を決めておいてくれ」

 

「「「ええ/うん」」」

 

 

 

 

 

 

その後俺はステージに上がり、集まっている生徒に説明をし、何とか了承も得てその間代わり代わり三人に演奏をしてもらい、出し物も何とか元に戻り、何とか吹雪祭は再開された、再開前に二人には吹雪生に謝らせ、何とかお許しが出たのでこの件は解決し、吹雪祭も再開され外からお客さんの入りも何とか最終日も無事?に終了を迎えたのだった。

 

 

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