要 結城の日常   作:テンツク

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121話

 

ここは東京某所にある大学で吹雪大学と言う、この吹雪大の学力は高くもなく低くもない、簡単に言ってしまえば、平均な感じの大学である、特に部活に力を入れている訳でもなく、至って平凡な学校である。

 

あの文化祭から日が経ち結城達クロックのメンバーも最終学年の四年生になり、新たに新しい学生たちも入って来た、それではここである学生達の様子を見て見る事にしよう。

 

 

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

「はい、今日はここまで、来週に課題を回収するからちゃんとやっとけよー」

 

「「「「はーい」」」」

 

ある教室の一室では授業が終わり学生たちは片づけをしていた。

 

「あ、そうそう、鵜沢ー授業中ぐらいはそのぬいぐるみはしまっておけよー」

 

バタン

 

「言われたね」

「言われたわね」

「言われちゃったねー!」

 

「なんでダメなんだろうね?」

 

「普通はダメでしょ、何言ってるのよ」

 

「ひなちゃん的には良いと思うんだけどなー」

 

「あんたの感覚はあてにならないでしょうが」

 

「まぁまぁ七菜落ち着て」

 

「全く」

 

彼女達は知ってる人は知っているであろう、去年まで花咲川女学園に通っていた四人組バンドのグリグリのメンバーである、彼女達は花咲川を卒業後、最初は音大に行こうとしていたのだが、去年行われた吹雪祭に来た時に、クロックのメンバーの演奏を聞き、自分達もここでこんな演奏をしてみたいと思い、四人で吹雪大に入学をしたのである。

 

「お昼どうしよっかー?」

 

「食堂で良いんじゃない?」

 

「でも入れるかな?」

 

「んーどうだろ、とりあえず行ってみっか?」

 

彼女達は昼食を食べるために食堂へと移動をした。

 

 

 

ワイワイガヤガヤ

 

 

「うへ~一杯だよ~」

 

「やっぱり一杯だったわね」

 

「どうする?」

 

「どうしよっか?この後って講義あったっけ?」

 

「えーっと、今日は・・・・あるにはあるけど、休講みいたいだからないわね」

 

「それじゃあ思い切ってこの辺のお店で食べてみない?」

 

「ひなちゃん賛成ーーー!!」

 

バッ

 

ひなこの大声により、食堂にいる学生達が一斉に彼女達の方を振り向いた。

 

「うるさい」ゴツン

 

「あう」

 

「お騒がせしてすみません」

 

 

「二十騎か」

 

「二十騎だな」

 

「じゃあいっか」

 

「じゃあ良いな、いつも通りだ」

 

「だな」

 

学生達は発生元を確認し、ひなこと分かると納得したように再び食事を再開した、吹雪生の中でひなこ=騒がしいが確立されており、ひなこが騒いだところで何とも思わないのである、最初の頃は学生達はなんだコイツみたいな目で見ていたが、ひなこの代わりがないように逆にそれがいつも通りと言う認識に変わり、今ではひなこが何をしようが何故か許されるのであった。

 

「全くあんたわ」

 

「てへへ、ごめんさーい」

 

「早く行こうよ、デベコもお腹減ったって言ってる」

 

「そうね、お店を探す時間もあるし、行きましょうか」

 

こうして彼女達は昼食を取るために食堂を後にした。

 

 

 

 

 

店を探すために大学を出ようとしたところで、リィが何かを発見したようで。

 

「あ、あの人」

 

「どうしたの?」

 

「うん、あそこにいる人」

 

「あの人は確かクロックのメンバーの」

 

「うん、ベースをしてた男鹿 岳斗さん」

 

「あそこで何してるんだろうね?」

 

「そうね、聞くついでにこの辺でおすすめのお店があるか聞いてみましょうか」

 

「「うん」」

「賛成!」

 

そう言って彼女達は校門の所にいる男鹿の元に向かい。

 

「「「「こんにちわ」」」」

 

「ん?ああ、えーっと一年か」

 

「はい、牛込 ゆりです」

 

「鵜沢 リィです」

 

「鰐部 七菜です」

 

「二十騎 ひなこでーす!」

 

「俺は男鹿 岳斗だ、そうか・・・・お前が二十騎か」

 

「ひなこを知ってるんですか?」

 

「ああ、ある意味でうちの大学で有名だからな」

 

「「・・・・あははー」」

「そうかな~?」

 

「まぁ俺は噂ぐらいでしか聞いていなかったからな、今話してみて納得した」

 

 

「あはは、何かすみません」

 

「構わんよ、それで?俺に何か用か?」

 

「あ、はい何をし「ベース教えてください!!」うわぁ!」

 

「ん?鵜沢だっけか、またどうしてだ?」

 

「去年の学際での演奏聞きました、それでその時にこの人に教えてもらいたいと思ったんです」

 

「なるほどな・・・・・」

 

「ダメですか?」

 

「んーーーー」

 

「何か不都合でもあるんですか?」

 

「不都合って程でもないんだが、俺が教えられる事なんてほとんど無いなと思ってな」

 

「どうしてですか!?あんな凄い演奏していたじゃないですか!?」

 

「そうだなー俺から教わるんだったらあいつに教えてもらった方が良いと思うぞ」

 

「あいつとは?」

 

「去年の演奏聞いたって言うんなら知ってると思うけど、キーボードをしてた赤司だよ」

 

「赤司さんですか?」

 

「ああ、俺も一昨年の初めてやったからな、多分経験数だけで言えば鵜沢の方が上だと思うぞ」

 

「一昨年ですか」

 

「ああ、しかも演奏なんざしたの何か動画を撮ったのを含めても数週間ぐらいだからな」

 

「それであんな演奏が出来るんですか?」

 

「だからだよ、そこで個人的に赤司に色々聞いたんだよ」

 

「あの人ってそんなに凄いの~?」

 

「こらひな!」

 

「はは、それぐらいじゃあいつは怒らねーから気にすんなよ、そんであいつが凄いかどうかだったな、簡単に言うと凄いの一言に尽きるな、あいつは全ての楽器を演奏出来るからな」

 

「「全ての楽器を・・・・」」

 

「ああ、しかも俺の演奏を高いレベルで見てるみたいだが、あいつはそれよりも上だぞ」

 

「そんなにですか?」

 

「ああ、そうだなこれから赤司の奴と飯に行くが一緒に来るか?」

 

「「「「本当ですか!?」」」」

 

「ああ、まぁ時間があるならの話しだがな」

 

「はい、大丈夫です昼の講義は休講になったので、時間はあります」

 

「そうか、それじゃああいつが来るまでちょっと待ってるか」

 

「「「「はい!」」」」

 

 

 

数分後

 

「岳斗待たせたね、おや?君たちは」

 

「ああ、こいつらは」

 

「いや、大丈夫だよ、Glitter*Greenのみなさんだろ?」

 

「なんだ赤司、知ってるのか?」

 

「ああ、音楽関係の情報は色々と知ってるつもりだよ、それで、君がギターボーカルの牛込 ゆりさんだね」

 

「は、はい!」

 

「それからその隣の君がキーボードの鰐部 七菜さんだね」

 

「はい、知っていただいて嬉しい限りです」

 

「それで、逆の君がベースの鵜沢 リィさんだね」

 

「はい」

 

「そして最後がここの有名人の二十騎 ひなこさんだね」

 

「そうで~す!!」

 

「はは、噂通りだね・・・・潰したくなるよ」

 

「「「「・・・・え?」」」」

 

「赤司、目がマジ過ぎて冗談に聞こえねーぞ」

 

「おっと、そうだったね、ふふ、大丈夫だよ冗談だから心配しなくても良いよ」

 

「「「「は、はい」」」」

 

「怖がったじゃねーか」

 

「はは、ゴメンゴメン」

 

「お前らも冗談だから心配すんな、ったく」

 

「悪かったね、たまには僕も冗談を言いたいからね、それで?彼女達はどうしたんだい?」

 

「ああ、少し話をしててな、まぁそれに関しては飯食いながら説明するは、昼飯彼女達も一緒で良いだろ?」

 

「僕は構わないよ、何か希望とかあるかい?」

 

「い、いえ、私達は特にないです」

 

「あえて言うならお二人のおすすめのお店とかあればそこに行ってみたいです」

 

「僕達のおすすめの店か、それならあそこかな?」

 

「だな、少し歩くけど良いか?」

 

「「「「大丈夫です」」」」

 

「よし、そんじゃあ行くか」

 

「ああ、そうだね」

 

「「「「お願いします!!」」」」

 

話しがまとまったところで二人のおすすめ店へと一行は向かったのだった。







白神黒夜さん、高評価ありがとうございます!!

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