要 結城の日常   作:テンツク

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122話

歩き始めて約15分ぐらい歩いた所で二人が止まり。

 

「ここだ」

 

「ここですか」

 

「おしゃれ~!」

 

「確かに」

 

「ホントね」

 

「気に入ってもらえて良かったよ、さ、入ろうか」

 

「「「「はい!」」」」

 

赤司が先に店に入り、その後に男鹿が入り、それに続いてゆり、リィ、七菜、ひなこの順番に入って行った。

 

 

「ラッシャ~セ~」

 

「相変わらずだね」

 

「それが俺だからな」

 

「今日は手伝いかい?」

 

「ああ、今日シフトの子が風邪らしくてな、拓さんに臨時で入ってる訳」

 

「そうだったんだね、どこでも良いかい?」

 

「ああ、好きな所に適当に座っててくれ、二人だろ?」

 

「いや、今日は後四人いるよ」

 

「四人?新田とかか?」

 

「いや、一年生だよ」

 

「男鹿~相変わらず手が早いな」

 

「出してねーよ!!」

 

「でもどうせ男鹿から始まったんだろ?」

 

「・・・・確かにそうだが」

 

「相変わらずだな」

 

「お前だけには言われたくねーよ」

 

「そりゃそうかもな、まぁ良いや、んじゃまぁ適当に座っててくれ」

 

「「ああ」」

 

そう言って結城は厨房の方に向かって行った。

 

「どこでも良いよね?」

 

「ああ良いぞ、お前らも良いか?」

 

「「あ、はい大丈夫です」」

 

「大丈夫でーす」

 

「お腹すきましたー!!」

 

「「「ひな・・・・・」」」

 

「はは、そうだね、それじゃあ座ろっか」

 

そう言って赤司は六人で座れそうな席に座り、それに続いて他の五人も席に着いた。

 

「ほい、お冷とメニューな、決まったら読んでくれ」

 

「ああ、分かったよ」

 

そう言って赤司は結城からお冷とメニューを受け取った。

 

「それじゃ決めようか」

 

「だな」

 

「あ、あの」

 

「ん?どうかしたかい?」

 

「えっと、さっきの人って、要さん、ですか?」

 

「ああそうだよ、結城の事知ってるんだね」

 

「は、はい去年助けて頂いたので」

 

「へーそうなんだな」

 

「ミユちゃんの御主人だ!!」

 

「ひなうるさいよ」

 

「また会いたいなー」

 

「まぁそれも含めて話を聞くとして、先にメニューを決めようか」

 

「「「「はい!」」」」

 

それから六人はメニューを決め。

 

「結城、決まったよ」

 

「はいよ~っと」

 

「オムライスが3つとカツカレーが1つに親子丼が2つだよ」

 

「こんな真昼間からこの店でカツカレー食うやつ初めて見たわ、了解、んじゃまぁ作ってくるから待っててくれ」

 

「ああ、頼むよ」

 

そう言ってメニューを聞いた結城は調理のために厨房へと向かった。

 

「さて、メニューも決まった事だし君たちの話を聞こうかね」

 

「あ、はい、実は」

 

 

ー少女説明中ー

 

 

「って事なんです」

 

「なるほどね、確かに男鹿のベースは主に僕が指導していたね」

 

「そうなんですか、あ、後」

 

「??なんだい?」

 

「全ての楽器を演奏出来るって聞いたんですけど、本当なんですか?」

 

「ああ弾けるよ、でもギターとドラムに関しては結城の方が上手いよ」

 

「結城さんですか?」

 

「ああ、その二つに関しては結城の方が僕よりレベルが高いよ」

 

「そうなんですか?でもやってるって聞いたことないですけど」

 

「それは結城の性格のせいだと思うよ」

 

「だな、あの時もギターボーカルしろよって言ったらこっちが言い切る前に即刻拒否したもんな」

 

「それは何でですか?」

 

「疲れるからだとよ」

 

「「「「疲れるからですか・・・」」」」

 

「ああ、それを聞いて僕たちはその後何も言えなかったね」

 

「だな、さっきの二つに関しては黄瀬と小松より上手いと思うぞ」

 

「そうですか」

 

「でも教えてもらおうと思わない方が良いぞ」

 

「どうしてですか?」

 

「あいつは基本的にめんどくさがりだからな、多分頼んでも断れると思うぞ」

 

「「そうですか」」

 

「ほい、お待ちどうさん」

 

「来たみたいだね、話は後にして先に食べようか」

 

「だな」

 

「「「「はい!!」」」」

 

六人は話を一度中断して食事を先にすることにした。

 

「残りの親子丼っと」

 

「お、来た来た、そうだ要」

 

「ん?どった?」

 

「お前こいつらの事知ってるか?」

 

「こいつら?えーーっと、確か、君ってりみのお姉ちゃんじゃなかったっけ?」

 

「あ、はい!覚えててくれたんですね」

 

「まぁ記憶の片隅にね、そんで君がへんてこりんなぬいぐるみを持ってた子で、カツカレー頼んだのが問題児で・・・・・後は」

 

「覚えていますか?」

 

「・・・・・誰だっけ?」

 

「     」ガーン

 

「本当に覚えてないですか?」

 

「もう一人いたの覚えてるぞ、確か生徒会長の子だろ?」

 

「はい、それがこの子なんです」

 

 

「あれ?眼鏡なんてかけてたっけ?」

 

「演奏の時は外すんです、普段は眼鏡をかけてるんです」

 

「そっかーだから分からなかったんだな」

 

「思い出してもらえて良かったです」

 

「いや~それほどでも~」

 

「褒めてはないと思うぞ」

 

「そう?まぁいっか、それじゃあごゆっくり~」

 

そう言って結城は去って行った。

 

「それじゃあ食べようか」

 

「「「「「おう/はい!!」」」」」

 

それから六人は料理に舌鼓をうちながら食事を食べたのであった。

 

 

 

 

 

 

その食事を食べ終えた六人は再び話を再開し、粗方話が纏まったところでゆりが赤司と男鹿に。

 

「あ、あの!これを見てもらえますか?」

 

「「これは?」」

 

「母校が文化祭をするんですけど、もしよろしければクロックの皆さんもどうかと思いまして」

 

「君たちの母校かい?」

 

「確か女子高だったよな?大丈夫なのか?」

 

「はい、許可書があれば大丈夫みたいなんです」

 

「なるほどね、僕は良いよ」

 

「俺も良いぞ」

 

「ホントですか!?」

 

「ああ、とりあえず結城以外の他の二人に聞いてみてやるよ」

 

「お願いします!」

 

「それじゃあ僕は結城かな、結城ちょっと良いかい?」

 

「んあ?どうした?」

 

「実は・・・・・って事があってね」

 

「それってお前等行くんだろ?」

 

「ああ、そうだねとりあえず僕と男鹿は行くよ」

 

「もうその時点で俺の強制参加は決まってんじゃねーか」

 

「理解が早くて助かるよ」

 

「は~~、へいへい分かりましたよ」

 

「終わったみたいだな」

 

「今さっきね、どうだった?」

 

「あいつらも良いってよ」

 

「それじゃあ決まりだね」

 

「ありがとうございます!!あの子達も喜ぶと思います!」

 

「それじゃあ話も決まったし、お会計をしようか」

 

「だな、結城」

 

「まだ何か?」

 

「会計頼むわ」

 

「へいへーい、そんじゃあこれな」

 

「3100円か、男鹿は自分の分だけ払ってくれ、彼女達の分は僕が持つよ」

 

「そうか?悪いな」

 

「え、いや、ちゃんと払いますから」

 

「気にしなくても良いよ、知り合った記念みたいなものだよ」

 

「「「「は、はー」」」」

 

「こう言う時は奢られておきな」

 

「そーそー、何だったら俺の分も多く払ってくれて良いんだぞー」

 

「それは違うと思うよ」

 

「まぁそう言う事だからここは赤司の好意に甘えておきな」

 

「は、はい、ありがとうございます!」

 

「「「ありがとうございます!!」」」

 

「どういたしまして、それじゃあこれで頼むよ」

 

「あいよー、ほいお釣りっと」

 

「それじゃあ解散としようか」

 

「だな」

 

「あ、はい、今日はありがとうございました、文化祭の件はまた後日ご連絡させていただきますね」

 

「ああ、分かったよ」

 

「おう」

 

 

こうして彼ら彼女らの食事会は幕を閉じたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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