~体育館では~
「たえちゃんはどう?」
「まだ連絡はないです」
「そうなんだ、とりあえずポピパは最後にしてるから、それまでに間に合えば良いんだけど」
「ありがとうございます、日菜先輩、燐子先輩」
「大丈夫だよ・・・花園さん・・間に合うかな」
「ったく、おたえの奴みんなに迷惑かけやがって」
「まぁ仕方ないよ、たえちゃんにはたえちゃんなりの何かがあるんだし」
「日菜先輩」
「そんな訳で、ハロハピのみんな、トップバッターはよろしくね!」
「任せて頂戴!私達でみんなを笑顔にして見せるわ!」
「ライブ超楽しみだね!かのちゃん先輩!」
「そうだね、私達が盛り上げないとね」
「ああ、そうだとも、私達の演奏で子猫ちゃん達を魅了しようじゃないか」
「そうね!あら?ミッシェルはいないのかしら?」
「ほんとだ?どこ行ったんだろ?」
「ここにいるよー」
「「ミッシェル!!」」
「それじゃあ揃ったことだし、行こうじゃないか、いつまでも子猫ちゃん達を待たせるのは忍びないからね」
「そうね!行きましょう!」
「おー!」
そう言って三人はステージに上がって行った。
「美咲ちゃん大丈夫?」
「ええ、私達も行きましょう、あの三人をほっとくと何しでかすか分かりませんから」
「そうだね」
「奥沢さん・・・」
「市ヶ谷さん」
「ごめん」
「大丈夫、それにうちが一番最初の方が良かったかもしれないしね、そこのところは気にしなくても大丈夫だよ」
「ありがとう」
「うん、それじゃあ行ってくるね」
「うん、頑張って!」
「うん!花音さん行きましょうか」
「そうだね」
そう言って二人はステージへ向かった。
「みんなー!元気ー!?」
「「「「おおーーーー!!」」」」
「それじゃあまず最初は私達ハローハッピーワールドの演奏で盛り上がって行きましょう!」
「「「「おおーーーー!!」」」」
「それじゃあ行くわよ!せかいのっびのびトレジャー! 」
こころのタイトルコールと共に演奏が開始された。
~一方結城はと言うと~
「焼きそばソースと塩一つずつください」
「400円になります」
「ほい」
「丁度ですね、どうぞ」
「ありがとー」
普通に文化祭を楽しんでいるのであった。
~体育館では~
「ありがとうー!とっても楽しかったわー!」
演奏が終了し、ハロハピのメンバーはステージ袖へと下がって行った。
「お疲れ様!とってもるん!ってきったよ!」
「とっても楽しかったわ!まだまだやりたい気分だわ!」
「はぐみも!」
「はいはい、それだと他の人達が出来なくなっちゃうでしょ、ほらほら行った行った」
「あら、美咲じゃない?どこに行っての?」
「ずっとここにいたよ、それよりそこに居たら邪魔だから早くどきなよ」
「それもそうね!」
「次は・・Afterglowですね・・・」
「やっと私達の番か」
「楽しそうだね!」
「だな!」
「それじゃあいつも通りつぐって行こ~」
「そ、そうだね!」
「つぐ緊張してる~?」
「え!?だ、大丈夫だよ!!」
「そんな事より早く行こうぜ!演奏したくてうずうずするぜ」
「そうだね、それじゃあいつも通りで行こうか!」
「おー!」
「おう!」
「お、おー!」
「お~」
「行くよ!」
そう言って蘭はステージへ上がって行った、それに続くように四人も続いてステージへ上がって行った。
「みんな盛り上がってる!?」
「「「「おおーーーー!!」」」」
「まだまだ始まったばかりだからね、私達の演奏でまだまだ盛り上がってもらうよ!」
「「「「おおーーーー!!」」」」
「それじゃあ行くよ!Y.O.L.O!!!!!」
蘭のタイトルコールと共にAfterglowの演奏が開始された。
~一方の結城はと言うと~
「たこ焼き6個入りください」
「250円です」
「はい」
「丁度ですね、ありがとうございます」
まだまだ楽しんでいるのであった。
~体育館では~
「ありがとう!楽しかったよ!」
「「「「わぁーーーーー!!」」」」
Afterglowの演奏でさらに会場は盛り上がりを見せていた。
「みんなお疲れ様!でもモカちゃんとつぐみちゃんは次もお願いね!」
「は、はい!」
「は~い」
「今井さん・・お願いします」
「任せて!蘭達よりもっと盛り上げちゃうよ!」
「花音さん頑張ってください」
「美咲ちゃん・・・うん!行ってくるね!」
「モカ、つぐ、ホントに大丈夫なの?」
「モカちゃんまだまだ平気だよ~」
「私も全然平気だよ!」
「二人とも頑張れな!」
「ファイトだよ!!」
「彩ちゃん大丈夫?ここでミスしたら大変な事になるわよ?」
「千聖ちゃん!?直前でそんな事言わないでよー!」
「「「「「あははは!」」」」」
「それじゃあみんなよろしくね!」
「「うん!」」
「OKー!」
「は~い」
「はい!」
そう言って五人はステージへ上がって行った。
「たえちゃん来た!?」
「お姉ちゃん!?」
「「ゆり先輩!!」」
「たえちゃんは・・・まだか」
「うん、そうなんだ」
「何とか時間までに間に合えば良いけど」
「「「「・・・・・・」」」」
そんな感じの会話をしていると。
「みんなー!まだまだ盛り上がっていこー!」
「「「「おおーーーー!!」」」」
「このバンドはこの日のためだけに組んだバンドですが、みんなで一生懸命練習しました、私達にとっての最後の文化祭、みんなで最高の思い出を作りましょう!」
「「「「わぁーーーーー!!」」」」
「それじゃあ聞いてください、ひとりじゃないんだから」
彩のルタイトルコールと共に演奏が開始された。
ピロン
「!おたえ今終わったって!」
「マジか!でも今からって事は」
「うん・・・」
「私迎えに行ってくる!」
「おい、待て!香澄!」
「お姉ちゃん!?」
「行っちゃったね・・」
「ったくあのバカ」
「ごめんなさい」
「いや、妹さんが謝る事じゃないよ、しかしどうするよ」
「とりあえず私達は二人が間に合うよう事を信じよう」
「そうだね、絶対間に合うよね!」
「だな、そうするしかねーな」
「大丈夫!最悪私達が出れば・・・」
「って言うけど、若干二人ほど行方不明なんだけど、連絡もつかないし」
「・・・・・・・」
「だ、大丈夫だよお姉ちゃん、香澄ちゃんもおたえちゃんも絶対に間に合うからさ」
「りみーーー!」
「え、きゃ、きゃーーーー!」
バタン!
「全く、何やってるのよ」
そう呆れながらゆりを剥がす七菜。
「おたえ」
~一方の結城はと言うと~
「りんご飴一つくださーい」
「はーい、150円でーす」
「あい」
「どうもー、はい、どうぞー」
「ありがとー」
さらにりんご飴まで買い、手にはいっぱいの袋で満たされていたのであった。
~体育館では~
「「「「「ありがとうございました!」」」」」
「高校最後の文化祭で、みんなと記念になるバンドを組めて、今日は最高の一日になりました!ありがとうございました!そして、文化祭ライブのトリを飾るのはこのバンド!今日が記念すべき一周年の・・・」
彩の言葉が途中で止まり、彩が目に止まったのは。
『時間かせいで下さい』
「え?」
『るんって感じで!!』
「ええ!?」
「あーあの、えっと、一周年の一周年・・・」
二人の無茶ぶりに何とか時間を稼ごうとする彩だが・・・・
「ふぇ~~、たえちゃんまだ来てない!?」
「香澄も迎えに行っちゃって」
『一周年』
「大変だ~」
「それで彩さんがあんな感じに・・」
「一周年だから365日でー、一年でーえっと・・・」
「頑張れーー!」
ステージ袖では。
「ポピパちゃんはー?」
「「ひな!!」」
「機材トラブル?」
「「リィ!!」」
「どうかしたの?」
「実は・・・」
「なるほど、それで時間稼ぎって感じで」
「うん」
「それじゃあ私達が演奏すれば問題ないよー!」
「楽器持ってきてないでしょうが」
「・・・そうだった~」
「ん~るんってこないな~、ちょっと行ってくる」
「え?」
「りんりんどうしたの?」
「あこちゃん!」
「ライブしなきゃ、三人でも!」
「無謀すぎだろそれ」
「でも」
「大丈夫かな・・」
「「え?」」
「大丈夫だよね私達」
「「・・・・」」
「行ってきます!」
「「え?」」
「ロック!?」
ステージ上では。
「えっと、綿菓子屋さん話をしようかなー・・・」
彩はロックを見つけるとマイクを渡す。
「ありがとうございます!」
「ロックちゃん」
「ロックの奴」
「羽丘一年、朝日六花です!・・・ギターを弾きます!」
そう言うと六花は眼鏡と髪留めを外し、ギターを構え。
「♪ーー♪ーー♪♪ーーーー♪」
慣れた手つきでギターを弾き始めた。
「♪ーーー♪ーー」
「ロック凄い!!」
「凄!」
「「「!!!」」」
「変態だ~」
「♪ーー♪ーー♪♪ーーーー♪」
演奏が終わり。
「はぁ、はぁ・・・」
「ふぅーー!!」
「「「「「わぁーーーー!!」」」」」
「すごーい!」
「カッコイイ!!」
「「「「アンコール!アンコール!」」」」
「ふぁ!?ア、アンコール!?」
まさかの事態に六花はグルグルと目を回している。
「「「六花/ロック/ロックちゃん!?」」」
「六花!!」
するとリサ達の後ろから一人の人物が近づいて来て。
「どれ?おじさんにそのギターを貸してみなさい」
そう言うと、その人物はモカのギターをモカからとり、そのままステージに上がって行った。
「「「「「アンコール!アンコール!」」」」」
「ふぇ、あわわわ!!」
六花がどうしたら良いか分からずにいると。
「どれ、お嬢さんや、マイクを借りても良いかい?」
「ふぁ!?あ、はいどうぞ」
「ありがとう、君は袖に下がってると良いよ」
「は、はい!!」
そう言うと、六花はステージ袖に下がって行った。
「六花!」
「リサ先輩!」
「お疲れ様、あの人六花の知り合い?」
「い、いえ、知らないです」
「誰?」
「さぁ?」
「分かんない」
ステージに上がった人物は着けていた仮面を外す、すると。
「「「「「男の人!?」」」」」
そう、モカのギターを持って行った人物はなんと男性だったのである、そして。
「みんなごめんねー、あの子の演奏聴きたかったんだと思うんだけど、ちょっとだけおじさんの演奏も聴いてくれると嬉しいなー、良いかな?」
「「「「「大丈夫ー!!」」」」」
「おー、のりが良いねー、おじさん嫌いじゃないよー、そう言えば自己紹介していなかったね、それじゃあ改めて」
そう言ってその男性はマイクに向き直し。
「どうもこんにちは、クロックのボーカルの要 結城です、よろしく!」
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