要 結城の日常   作:テンツク

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127話

 

合同文化祭から数日後の事、大学の講義も終わり、赤司と校内を歩いている。

 

「赤司、要」

 

っと誰かに俺達二人が呼ばれたので振り向いてみると。

 

「銀先じゃん」

 

そこに居たのは俺らのゼミの先生でもある銀先こと板田 銀先生だった。

 

「銀先生どうかしましたか?」

 

「おう、ちょうどお前らを探してたとこなんだよ」

 

「「??」」

 

「悪いがこの後時間あるか?教職の事でな」

 

「僕は大丈夫ですよ」

 

「同じく」

 

「悪いな、そんじゃあ俺の部屋に行くか」

 

そう言って銀先は歩いて行ったので、俺と赤司もその後を追った。

 

 

 

 

 

銀先の部屋に着いた俺達は銀先が先に中に入り、その後に赤司、俺の順番で中に入った、すると中には新田と速水の二人もいた。

 

「あれ?新田に速水、お前らも呼ばれてたんだな」

 

「うん、私達も昼休みの時に板田先生に呼ばれたんだ」

 

「そうなのか、それで銀先、俺達を集めてどうしたんです?」

 

「ああ、それはこれをお前らに渡さなきゃいけなかったからな、ちょうど新田と速水も来れるって聞いたからよ、ほい」

 

そう言って銀先は俺達四人に一枚の紙を渡してきた。

 

「えーっと何々?教育実習の時の学校選び?」

 

「ああ、まだ日にち的には先の話だがお前等四人は教職を取ってる訳だから教育実習がある訳よ、そんでその時に行きたい学校や行ってみたい学校があるかを聞いてるんだよ、もちろんそれとは関係なしに自分の母校が良いって言うんならそれはそれで構わんがな」

 

「なるほど」

 

「この書いてある学校名とは?」

 

「ああ、そこに書いてある学校は一応俺が確認を取って男でも大丈夫かって聞いてOKをもらったとこだよ」

 

「なるほど、だから女子高の名前ばっかりだったのね」

 

「お前らに勘違いされたくねぇから言っておくが俺の趣味とかで選んだ訳じゃないからな」

 

「まぁ銀先ならその心配はないな】

 

「「「確かに」」」

 

「ああ、後何でかは知らんが、羽丘と花咲川の二校は即答でOKを貰ったぞ、お前等なんかしたか?」

 

「何かしたっけ?」

 

「ライブしたじゃないか」

 

「あー、確かにしたな」

 

「まぁそれが理由かどうかは知らんがな、ってな訳だ、一応考えておいてくれ」

 

「板田先生一つ聞いても良いですか?」

 

「ん?どうした新田?」

 

「これって複数人で同じ所でも良いんですか?」

 

「そうだな、さすがに四人一遍に行くと邪魔にもなるだろうから、せめて行っても二人だな、別に誰かと一緒に行くのは構わねーぞ」

 

「分かりました、ありがとうございます」

 

「おう、他に質問はあるか?」

 

「大丈夫っす」

 

「僕も大丈夫です」

 

「「大丈夫です」」

 

「了解、そんじゃあ考えておいてくれ、これで話しは終わりだ、悪いな時間取らせて、気を付けて帰れよ」

 

「「「「はーい」」」」

 

そう言って俺達は銀先の部屋を後にした。

 

 

 

 

「しっかしどうするかね、赤司はどうするんだ?」

 

「そうだね、流石にすぐには決めないと思うけど、もし決まらなかったら母校にするかな」

 

「そっかー、俺もそうすっかな、ちょうど赤司と同じ学校だしな、お前等二人はどうするんだ?」

 

「私は花咲川かな、私の母校だし」

 

「私は羽丘ね」

 

「新田が花咲で速水が羽丘か」

 

「ね、ねぇ要k「結城君一緒に羽丘に行かない?」美波!?」

 

「あら、何か言ったかしら?」

 

『私が要君を誘おうとしてたのに!!』

 

『あら、早い者勝ちよ』

 

「「ムムム!!」」

 

「お前等は何を睨みあってんだ?」

 

「ふふ、まぁ良いじゃないか、あ、僕はこっちだね」

 

「そうだな、じゃあまた明日」

 

「ああ、また明日」

 

赤司と別れる所まで来たので、軽く挨拶を済ませ、赤司と別れた。

 

「さてと、俺も帰るかな、しっかしどうすっかなー、まぁ締め切りまで時間はあるしじっくり考えるとするかな」

 

俺は考えるのを止めて家へと歩くのを再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「あれ?要君/結城君どこ行っちゃったの!?」」

 

結城が帰ったことに気がつかなかった二人なのであった。

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