要 結城の日常   作:テンツク

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14話

ある日の事、結城が家の用事を済ませ、ソファーに座りながら、テレビを見ていた時の事である。だらだらとくつろいでいると

 

ピンポーン

 

家のチャイムがなった。結城は立ち上がり、玄関に向かい

 

「はいはいーどちらさまですかっと」

 

そう言って玄関を開けると、そこには一人の女性と一人の子供がいた。

 

「姉貴じゃん。急にどうしたんだよ?」

 

そう、家を訪ねてきたのは俺の姉である豊川(旧姓要)京香と娘の風(ふう)だったのだ。

 

「結城お願い!今日一日で良いから風の面倒見て!」

 

「いきなりだな・・・。なんかあるのか?」

 

「急遽仕事が入っちゃったのよ。んでこれから行かなくちゃいけないの!」

 

「それだったら拓さんに面倒見てもらえばいいんじゃねーの?」

 

そう、それだったら姉貴の旦那である豊川 拓さんに子供の風を預ければいいのになぜか俺に言ってきた。

 

「それが拓君、風邪ひいちゃって、今ダウンしてるの、それで風がなついてる

結城にお願いしたいのよ」

 

「ほーんなるへそ、ん?]

 

誰かが足元を引っ張って来た。よく見ると風がズボンを引っ張っていた。

 

「どうしたよ?」

 

そう言って俺は風を抱っこした。

 

「・・・にちゃ・・・・一緒・・」

 

「なんだ一緒にいたいのか?」

 

「・・・・・・・」コクッ

 

「なるほど。まあかまわねーよ。今日は特になにもないから」

 

「ホント!?マジで?助かる!」

 

「おう。それより時間はいいのか?」

 

「あ!ホントだ!それじゃあよろしくね。風も結城に迷惑かけないようにね」

 

「心配するな」

「・・・・・」コクッ

 

「そう、なら行ってくるわね」

 

「おう、頑張ってこい」

 

「じゃあ行ってきます!」

 

そう言って姉貴は仕事に向かった。

 

ちなみに姉貴の仕事はモデルをしていて、結構人気があるらしい。

 

 

こうしておれは豊川 風の面倒を見ることとなった。

 

 

ーーーーーーーーー

 

その後、風とリビングに戻り、今は風を俺の上で抱き着く形で、過ごしていた。

 

「にちゃ・・・・」

 

「どうした?」

 

「おなか・・・・」

 

「腹減ったか」

 

俺は姉貴から預かってたカバンからおやつを取り出し、食べさせてやった。

 

すると風は嬉しそうにそれを食べはじめた。

 

そして風は満足したようで、食べ終わった

風は満足して寝ている。

 

再びソファーでゆっくりしていると

 

 

バンッ!

 

扉が開き。

 

「お兄さん遊びに来たよ!」

 

そう言ってたえのやつが勝手に上がり込んでいた。いやどうやって入ったよ。

 

「またお前は勝手に入りやがって」

 

俺がそう言うと。

 

「鍵かかってなかったよ?」

 

「いや、うん、そだな」

 

考えるのを諦め

 

「今日はお前一人なのか?」

 

「ううん、みんなで来たよ!みんなこっちだよ!」

 

たえがそう言うと、ぞろぞろと入って来た。いや何人いるんだよ。てか知ってる顔がいるな。

 

「多すぎだろ」

 

「ここにいる全員でライブをするの!その練習の帰りだよ」

 

「「「「「おじゃまします!」」」」

 

「はい、いらっしゃい」

 

俺が挨拶を返すと、急に騒がしくなったからか寝ていた風が目を覚ました。そして、寝ぼけていたためか

 

「パパ・・・」

 

と言ってきた。

 

「「「「「パパ!?」」」」」

 

たえを含めたみんなが驚き、中にはなんかうつろな表情をしていて、今にも倒れそうになっている子もいた。

 

 

そして。

 

 

 

「「「「ああ・・・」」」」

 

どうやら耐えられなかったみたいだった。

 

「「おたえ、沙綾、有咲(ちゃん)!?」」

「みんな~!?」

「彩さん、千聖さん、イヴさん!?」

「あはは、なんだか大変だねー」

「湊さん、今井さん、白金さん!?」

「友希那さん、リサ姉、りんりん!?」

「みーくん、かのちゃん先輩!?」

 






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