要 結城の日常   作:テンツク

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164話

 

今日この頃・・・寒くね?もう春のはずなのに普通に寒いんだけど。

 

てな訳で、今俺は特に意味もなく隣町へと来ている、みゆを頭の上に乗せて。

 

ショッピングモールをぶらぶらしていると、何やらキョロキョロしている兄妹を見つけた、俺はその子達の元へと行き。

 

「どうかしたか?って純と紗南じゃん」

 

「あ!結城お兄ちゃん!」

 

「お兄ちゃん!!」

 

「お前ら2人だけって珍しいな、沙綾はどうした?」

 

「姉ちゃんはお店の手伝いをしてる、今日は紗南と2人で買い物に来たんだ」

 

「2人で手伝いってか?」

 

「「うん!」」

 

「それで?キョロキョロしてたけど、迷ったのか?」

 

「うん、ここの中にあるお店みたいなんだけど、お店が多くてどこにあるのか分かんなくて」

 

「そっか、なら一緒に探すか」

 

「良いの?」

 

「ああ、どうせ暇だしな」

 

「ミャー」

 

「猫ちゃん!!」

 

「ミャー」トン

 

「それじゃあ行こうか、店の名前とかは分かるのか?」

 

「うん、これなんだ」

 

純はそう言って紙を渡してきた、そこにはこれから買うものだろう物と、店の名前らしき文字が書かれていた。

 

「それじゃあ行くか」

 

「「うん!」」

 

そう言って2人と手を繋いで歩き始めた。

 

 

 

その途中、そこそこの人混みの為、紗南が通り過ぎる時にぶつかってしまった。

 

「痛!」

 

「おっと、大丈夫か?」

 

「うん、大丈夫」

 

「おうおう、どこ見て歩いてるんや!?あ!?我、2○3時ぞ!?」

 

「すみません、ってギバラじゃねーか」

 

「げ!?要先輩!」

 

「悪かったな、ぶつかっちまって」

 

「いえいえ、お気になさらずに、ごめんねー、大丈夫だったー?」

 

「うん、大丈夫」

 

「エラちゃん、どうかしたん?」

 

「あ!とこちゃん!ううん、大丈夫!」

 

「そう?」

 

「あ!紹介するね、この人は学校の先輩の要先輩!よくお昼ご飯をご馳走になってる人なんだ」

 

「あー、なるほど、たまにお昼ご飯が天と地ほどの差があるのはそう言う事か」

 

「天と地は言い過ぎじゃない!?」

 

「だって自分料理とか皆無やん、それ知っててあんな感じのお弁当みたら流石にそう思うで」

 

「ギバラ、この人は?」

 

「あ、すんません、あたしは戌亥○こって言います」

 

〈あの耳って本物?すげー動いてるけど〉

 

「さっき紹介にあった要です、要結城です、ギバラの餌付け担当です」

 

「“一応“友達やらさせてもらってます」

 

「一応!?友達じゃなかったの!?」

 

「まぁー、ねー」

 

「ひどい!?」

 

「それじゃあうちらはこの辺でおいたまいたしますー」

 

「ええ」

 

「とこちゃん待ってーーーーーーー!!」

 

そう言ってギバラは去っていった。

 

「それじゃあ行くか」

 

「「うん!」」

 

その後は順当に買い物をして行き、残るは後一つとなった、最後の店行こうとした時。

 

「あ!要先生やん!」

 

そう言われて振り返ってみると、そこには3人の女子高生がいた。

 

「先生こんにちは!」

 

「まだ先生ではないけどな、樋口」

 

「うちの名前覚えとってくれたんやな!」

 

「自分行ったクラスの名簿は大体は覚えたからな、そっちは月ノだろ?」

 

「はい!月ノ美○です!好きなものはモツ鍋とビー、いえ、何でもないです」

 

「お兄ちゃんの知り合い?」

 

「ああ、そうだぞ、んでそちらの方は?見たことないけど?」

 

「こちらはうちらの一つ上の先輩で凛先輩」

 

「はじめまして、○凛です」

 

「どうも、要結城だ」

 

「・・・・・」

 

「?どうかしたか?じっと見て」

 

「裸見せもらって良いですか?」

 

「「凛先輩!?」」

 

「え?嫌だけど」

 

「いきなり何言ってんの!?」

 

「私の目は誤魔化せないわ!この人の腹筋はバキバキに割れているはずなの!ハァハァ、さぁ、さぁ、私にその身体を触らせてくださいな」

 

「「ストーップ!!」」

 

「何するの!」

 

「それはこっちのセリフや!いきなり初対面の人に何を言ってんのや!」

 

「初対面じゃなくてもアウトな発言ですけどね」

 

「ウガァァァァァァァァ!!」

 

「えーっと、とりあえず身体を触ったら落ち着いてくれるか?」

 

「ええ」

 

「急に素に戻ったな、自分」

 

「とりあえず、服は脱がないけど、どうぞ」

 

「それじゃあ失礼して」

 

・・・・・・・・・

 

「どうや?」

 

「・・・・・ドュフ!たまらない」

 

「満足したか?」

 

「ええ、ありがとうございました」

 

「それは何よりで」

 

「さ、行きましょうか2人とも」

 

「「ちょ!凛先輩!?先生さようなら!!」」

 

・・・・・

 

「行っちゃったね」

 

「そうだな、それじゃあ俺達も最後の買い物を済ませようか」

 

「「うん!」」

 

少々時間がくったが何とか買い物も済ませ、今は2人を家へと送り届けて、今は家の前へと着いた。

 

カラン

 

「「ただいま!!」」

 

「あ!2人ともお帰り、大丈夫だった?」

 

「うん、お兄ちゃんが紗南達を助けてくれたんだ!!」

 

「お兄ちゃん?」

 

「うん、結城お兄ちゃんが助けてくれたんだ」

 

「お兄ちゃんが!?」

 

「うん、僕達が迷ってたらお兄ちゃんが来てくれて一緒についてきてくれたんだ」

 

「そうだったんだ、それで?お兄ちゃんは?」

 

「俺ならここだぞ」

 

「お兄ちゃん!!」

 

「よ、お二人もお久しぶりです」

 

「要君今日は本当にありがとう」

 

「いえいえ、俺もどうせ暇だったんでお気になさらずに」

 

「本当にありがとうございました」

 

「さて、2人を送り届けたんで、俺はここいらで帰りますね」

 

「一緒にご飯でも食べていかないかい?」

 

「すみません、今日はうちの姉がこっちに食いに来るって聞かなくて、それの準備をしないといけないので」

 

「そうかい、それは仕方がないな」

 

「すみません」

 

「なに、気にしなくても良いさ、こっちだっていきなりだったしな」

 

「それじゃあ俺はここで」

 

「ああ」

 

「またいらしてくださいね」

 

「「お兄ちゃんバイバイ!!」」

 

「今度は一緒にご飯食べようね」

 

「ああ、また時間がある時にでもお世話になるよ」

 

俺はそう言って山吹家を出て家へと帰った、その途中で何やら視線を感じたが特に誰かいる感じもしなかったので俺はそのまま家に帰って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんるる〜〜♪」

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